エンジニアリングデザイン実習ⅠA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 エンジニアリングデザイン実習ⅠA
科目番号 34104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 特に指定しない(実験指導書を配付またはLAN上で閲覧できるようにする)/「作って遊べるロボット工作」後閑哲也著(技術評論社) ISBN:978-4774117898,「理科系の作文技術」木下是雄著(中公新書) ISBN:978-4121006240
担当教員 安藤 浩哉,村田 匡輝,藤原 賢二

到達目標

(ア)それぞれの課題レポートにおいて,実験結果およびその評価・考察等を,正確に筋道を立てて,期日までに報告できる。
(イ)マイコンを用いてモーターなどをコントロールすることができる。
(ウ)マイコンを用いてセンサーなどからの情報を収集できる。
(エ)センサーやモーターなどをマイコンで効率よく制御するプログラムを設計し,作品を仕上げることができる。
(オ)状況の分析結果,課題,その解決方法等,自分たちの成果を口頭によるプレゼンテーションで的確に伝えることができる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
実験結果およびその評価・考察等を,正確に筋道を立てて,期日までに、分かりやすいレポートによって報告できる。実験結果およびその評価・考察等を,正確に筋道を立てて,期日までに報告できる。実験結果およびその評価・考察等を,正確に筋道を立てて,期日までに報告できない。
マイコンを用いたモーターなどのコントロール、センサーなどからの情報の収集ができ、それらを効率よく制御するプログラムを設計し、有用な作品を仕上げることができる。マイコンを用いたモーターなどのコントロール、センサーなどからの情報の収集ができ、それらを効率よく制御するプログラムを設計し、作品を仕上げることができる。マイコンを用いたモーターなどのコントロール、センサーなどからの情報の収集ができ、それらを効率よく制御するプログラムを設計し、作品を仕上げることができない。
状況の分析結果,課題,その解決方法等,自分たちの成果を口頭によるプレゼンテーションで的確に伝えることができる。状況の分析結果,課題,その解決方法等,自分たちの成果を口頭によるプレゼンテーションで伝えることができる。状況の分析結果,課題,その解決方法等,自分たちの成果を口頭によるプレゼンテーションで伝えることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B1 与えられた問題を分析・モデル化し,解決方法を立案し,その有効性をコンピュータや測定装置を使って確かめることができる.
学習・教育到達度目標 B2 実験・実習で培われる豊かな体験と基礎理論の深い理解との融合により,問題を的確に把握し,問題解決手法を自ら立案・推進できる.
学習・教育到達度目標 B3 社会の多様なニーズに応えるコンピュータシステムを設計・開発するためのデザイン能力を有する.
学習・教育到達度目標 B4 さまざまなデータ(数値・文字・画像・音声・知識など)に対し,コンピュータを用いて実際に解析・処理することができる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
JABEE e 種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE f 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
JABEE g 自主的、継続的に学習する能力
JABEE h 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
JABEE i チームで仕事をするための能力
本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力
本校教育目標 ④ コミュニケーション能力

教育方法等

概要:
情報工学科における工学実験の仕上げとして,学生個人もしくはグループで,それぞれが自由度の高いテーマに対して,システム開発の各工程(要求分析、仕様策定、実装、試験)の一連のプロセスを体験し,ハードウェアの観点から「ものづくり」の楽しさを体感しながら,卒業研究を遂行するにあたって必要な実力を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
4年前学期までのすべての科目を履修していることを前提とした内容の実験を行う。「情報科学」教育プログラムの必修科目である。関数電卓,学科の無線LAN環境に接続できるノートパソコンを持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,マイコンの開発環境,サンプルプログラムの動作確認 マイコンの開発環境を整えることができる。
2週 ガイダンス,マイコンの開発環境,サンプルプログラムの動作確認 サンプルプログラムを動作させることができる。
3週 マイコンのプログラミング(IOポート制御) IOポート制御を理解する。
4週 モーターユニットの製作 モーターユニットを製作できる。
5週 モータードライバ回路の製作 モータードライバ回路を製作できる。
6週 マイコンのプログラミング(PWM制御) PWM制御を実現できる。
7週 センサー回路の製作 センサー回路を製作できる。
8週 マイコンのプログラミング(割り込み等) 割り込み制御を実現できる。
2ndQ
9週 ライントレースロボットの製作 ライントレースロボットを実現するためのアイデアを考える。
10週 ライントレースロボットの製作 アイデア・計画に基づき,ライントレースロボットを製作する。
11週 ライントレースロボットの製作 アイデア・計画に基づき,ライントレースロボットを製作する。
12週 ライントレースロボットの製作 ライントレースロボットの動作を確認し、改良を行う。
13週 ライントレースロボットの評価(タイムトライアル) および 発表資料(写真やデータの整理など)の準備 定められた方法によりライントレースロボットの評価を行うことができる。
14週 作品のプレゼンテーション準備 製作したライントレースロボットを説明するための資料を作成する。
15週 プレゼンテーション(作品紹介) プレゼンテーション資料を使用し、製作したライントレースロボットについて報告する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3前8
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3前8
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。3前1
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。3前1
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3前8
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前9
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前10
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前9
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前9
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前10
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前10
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前11
合意形成のために会話を成立させることができる。3前11
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前11
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前8
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前8
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前8
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前8
複数の情報を整理・構造化できる。3前15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前12
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前12
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前9
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前10
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前12
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前12
目標の実現に向けて計画ができる。3前9
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前12
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前12
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前12
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前12
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前12
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前12
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前12
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前12
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前12
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前12
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前9
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前9
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前9
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3前12
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3前12
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前12

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100