コンピュータ工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 コンピュータ工学Ⅱ
科目番号 34113 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「実践 コンピュータアーキテクチャ」仲野 巧著(オーム社)ISBN:978-4-274-20849-2/コンピュータ工学Ⅰの教科書、および教材用プリント(電子資料)
担当教員 仲野 巧

到達目標

(ア)CISC・RISCの各種命令セットが理解でき、説明できる。
(イ)COMETの命令セット、命令の動作が説明でき、アセンブリ言語が理解できる。
(ウ)MIPSの命令セット、命令の動作が説明でき、アセンブリ言語が理解できる。


ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)CISC・RISCの各種命令セットが理解でき、説明できる。CISC・RISCの各種命令セットが理解できる。CISC・RISCの各種命令セットが理解できない。
評価項目(イ)COMETの命令セット、命令の動作が説明でき、アセンブリ言語が理解できる。COMETの命令セット、命令の動作が説明できる。COMETの命令セット、命令の動作が説明できない。
評価項目(ウ)MIPSの命令セット、命令の動作が説明でき、アセンブリ言語が理解できる。MIPSの命令セット、命令の動作が説明できる。MIPSの命令セット、命令の動作が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A1 ハードウェアの基本動作を理論面から解析できるとともに,ソフトウェア的手法を利用してハードウェアを設計できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
情報化社会では、その中枢を担うコンピュータを理解することが必要不可欠である。そこで、CISCとRISCのコンピュータを例に、コンピュータのアセンブリ言語とハードウェアの動作についてを学習する。また、教育用マイクロプロセッサとして情報処理技術者試験のアセンブリ言語CASLⅡについて理解する。さらに、実践的なMIPSのアセンブリ記述をシミュレータSPIMで動作させながら、コンピュータアーキテクチャについて学習する。
 この科目は企業で組込みシステムの設計を担当していた教員が、その経験を活かし、ソフトウェアの種類、特徴、コンピュータの動作等について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義でノートに書く代わりに、説明した内容を整理してパソコンでテキストにまとめ、電子的に提出する。
注意点:
コンピュータ工学Ⅰの単位を修得していることが望ましい。なお、ノートパソコンを利用した演習、学習レポート・課題の提出、および小テストなどを行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明(評価基準)、ハーバードアーキテクチャ(4)、メモリアーキテクチャ(7)、キャッシュメモリと仮想メモリ(8) CISCとRISCのアーキテクチャが理解できる
2週 命令セットアーキテクチャ(3)、演算アーキテクチャ(5)、制御アーキテクチャ(6) CISCとRISCの命令セットが理解できる
3週 COMETⅡとCASLⅡ:コンピュータの構成、5大装置、アセンブル入力、アセンブル&リンク、実行、アドレス、データ CASLのアセンブリ言語とシミュレータが理解できる
4週 命令形式、実効アドレス、指標レジスタ、F式表記、転送命令、算術加減算命令、FR CASLの命令形式、実効アドレス、指標レジスタが理解できる
5週 命令形式と機械語の関係、1ワード命令、2ワード命令、ハンドアセンブル、プログラムレジスタ、無条件/条件分岐 命令形式と機械語の関係、命令の動作が理解できる
6週 小テスト、まとめ 5回の講義の内容が理解できる
7週 加減算命令、比較命令、論理10進数と算術10進数、論理和(OR)、論理積(AND)、排他的論理和(XOR)、マスク、反転 加減算命令、論理演算命令が理解できる
8週 算術シフト、論理シフト、オーバーフローフラグ、PUSH、POP、CALL、RET、スタック、キュー シフト命令、PUSH、POP、CALL、RET命令が理解できる
2ndQ
9週 文字の定義と入出力命令:文字コード、IN、OUT、マクロ命令、定石、アルゴリズム マクロと定石、アルゴリズムが理解できる
10週 マイクロプロセッサの歴史と身近な組込みプロセッサ(1.1)、MIPSプロセッサのレジスタ構成と命令セット(1.2) MIPSの命令セットが理解できる
11週 MIPSシミュレータとアセンブリ言語の基礎(2.1)、アセンブリ言語によるアルゴリズム記述(2.2) MIPSのアセンブリ言語とシミュレータが理解できる
12週 小テスト、まとめ 5回の講義の内容が理解できる
13週 サブルーチンコールの原理とMIPS命令による実現(1.4)、メモリの利用とサブルーチンの動作(2.3) サブルーチンコールが理解できる
14週 再帰呼出しと浮動小数点演算(2.4)、システムコールと例外処理、割込み処理(2.5) 再起呼び出しと浮動小数点演算が理解できる
15週 割込みアーキテクチャ(9)、パイプラインアーキテクチャ(10)、システムアーキテクチャ(12) 割込みとパイプライン処理が理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
基礎的能力502030100