コンピュータ工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 コンピュータ工学Ⅱ
科目番号 34113 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「VHDLによるマイクロプロセッサ設計入門」仲野 巧著(CQ出版社)ISBN:4-7898-3363-1/コンピュータ工学Ⅰの教科書、および教材用プリント(電子資料)
担当教員 仲野 巧

到達目標

(ア)CISCのコンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。
(イ)COMETの命令セットが理解でき、アセンブリ言語でプログラムできる。
(ウ)COMETのコンピュータが理解でき、VHDLで設計できる。


ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)CISCのコンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。CISCのコンピュータアーキテクチャが理解できる。CISCのコンピュータアーキテクチャが理解できない。
評価項目(イ)COMETの命令セットが理解でき、アセンブリ言語でプログラムできる。COMETの命令セットが理解できる。COMETの命令セットが理解できない。
評価項目(ウ)COMETのコンピュータが理解でき、VHDLで設計できる。COMETのコンピュータが理解できる。COMETのコンピュータが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A1 ハードウェアの基本動作を理論面から解析できるとともに,ソフトウェア的手法を利用してハードウェアを設計できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
情報化社会では、その中枢を担うコンピュータを理解することが必要不可欠である。そこで、CISCのコンピュータを例に、アセンブリ言語とハードウェアの動作について理解する。また、情報処理技術者試験のアセンブリ言語CASLⅡをシミュレータで動作させながら、コンピュータの動作について学習する。さらに、教育用マイクロプロセッサのCOMETをVHDLで設計しながら、コンピュータアーキテクチャについて学習する。
 この科目は企業で組込みシステムの設計を担当していた教員が、その経験を活かし、ハードウェアの技術、特徴、コンピュータの動作等について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義でノートに書く代わりに、説明した内容を整理してパソコンでテキストにまとめ、電子的に提出する。
注意点:
コンピュータ工学Ⅰの単位を修得していることが望ましい。なお、ノートパソコンを利用した演習、学習レポート・課題の提出、および小テストなどを行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明(評価基準)、HDL、集積回路、ASIC、再構成可能ハードウェア、VHDLシミュレータの操作 HDL、集積回路、ASIC、FPGAとシミュレータが理解できる
2週 半加算器の記述、論理合成、配置配線、FPGAへの実装、全加算器の階層構造設計記述、シミュレーション 半加算器、全加算器の設計とシミュレーションが理解できる
3週 4ビット加算回路、Nビット加算回路、テストデータによるテスト、演算回路の自動生成、テストベンチのいろいろ 加算回路とテストベンチが理解できる
4週 組み合わせ論理回路:3ステート回路、エンコーダ回路、デコーダ回路、バレル・シフト回路 組み合わせ論理回路の設計が理解できる
5週 順序論理回路:非同期信号、同期信号、Nビットレジスタ、161、シフト・レジスタ回路、状態遷移図 順序論理回路の設計が理解できる
6週 小テスト、まとめ 5回の授業の内容が理解できる
7週 基本回路設計:VHDLによる4ビットマイコンの設計とFPGAへの実装、応用 VHDLによる4ビットマイコン設計ができる
8週 CASLの命令:データ転送命令、算術論理加減算命令、論理演算命令、比較命令,シフト演算命令、分岐命令 データ転送命令、算術論理加減算命令、論理演算命令、比較命令、シフト演算命令、分岐命令が理解できる
2ndQ
9週 COMETのデータパスと制御信号:アーキテクチャを考慮したデータの流れと命令毎の制御 COMETのデータパスと制御信号が理解できる
10週 COMETの設計:メモリ・レジスタ部、レジスタ・ファイル部、ALU部 COMETのデータパス部の設計ができる
11週 マイクロプログラム制御部:基本命令のシミュレーション COMETの制御部の設計ができる
12週 小テスト、まとめ 5回の授業の内容が理解できる
13週 CASLの命令:PUSH、POP、CALL、RET、スタック、キュー、IN、OUT PUSH、POP、CALL、RET、IN、OUT命令が理解できる
14週 マイクロプログラム制御部:各命令のマイクロプログラム記述 COMETの各命令のマイクロプログラム記述ができる
15週 COMETIIへの拡張 COMETIIへの拡張が理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
基礎的能力502030100