到達目標
(ア)周期関数と基本周期について理解できる。
(イ)フーリエ級数展開の意味を説明することができる。収束定理を理解し,具体的に計算できる。
(ウ)周期関数の内積とその直交性について理解する。三角関数や複素指数関数の直交性について、具体的な計算を通して説明できる。
(エ)基本な繰り返し波形(矩形波、三角波、のこぎり波等)を三角関数や複素指数関数による、フーリエ級数に展開することができる。
(オ)パーシバルの定理を理解し、フーリエ級数展開した係数にその定理を適用し、具体例により定理が成立していることを確認できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 (優) | 標準的な到達レベルの目安 (可) | 未到達レベルの目安 (不可) |
評価項目1 | フーリエ級数に関する積分の計算ができる。 | フーリエ級数に関する積分の計算が概ねできる。 | フーリエ級数に関する積分の計算ができない。 |
評価項目2 | 周期関数の内積とその直交性について理解しており、三角関数や複素指数関数の直交性に関する計算ができる。 | 周期関数の内積とその直交性に関する計算ができる。 | 周期関数の内積とその直交性に関する計算ができない。 |
評価項目3 | 基本的な繰り返し波形(矩形波、三角波、のこぎり波等)を三角関数によるフーリエ級数と複素指数関数によるフーリエ級数に展開することができる。 | 基本的な繰り返し波形(矩形波、三角波、のこぎり波等)を三角関数によるフーリエ級数または複素指数関数によるフーリエ級数に展開することができる。 | 基本的な繰り返し波形(矩形波、三角波、のこぎり波等)を三角関数によるフーリエ級数にも複素指数関数によるフーリエ級数にも展開することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A3 コンピュータネットワークの動作を通信理論の観点から数理的に解析できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力
教育方法等
概要:
高速なディジタル信号の伝送や情報通信に用いられる高周波信号の性質を理解したり、制御理論やディジタル信号処理について学ぶには、回路理論や信号に関する知識を欠かすことができない。本講義では、周期関数のフーリエ級数展開について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講義では、フーリエ級数展開によって、繰り返しのある信号が周波数成分に分解できる(展開できる)ことを学ぶ。 連続(アナログ)信号の数学的な取扱いに関する理解を深めるため、関数の内積の定義を学び、周期関数のフーリエ級数展開について学ぶ。時間領域の周期信号が三角関数や複素指数関数によるフーリエ級数展開により、周波数領域でどのように表現できるか学ぶ。フーリエ級数展開の収束定理とパーシバルの定理についても学ぶ。
注意点:
授業と試験には関数電卓を持参すること。
選択必修の種別・旧カリ科目名
選択必修3,規制技術に含まれるものはない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスを用いた授業の説明。(復習)三角関数に関する計算演習 -加法定理など- (予習:既習内容(加法定理など)の確認) |
三角関数に関する基本的な計算(加法定理など)を確認する。
|
2週 |
(復習)三角関数に関する計算演習 -定積分など-(予習:既習内容(三角関数の定積分)の確認) |
三角関数に関する基本的な積分計算を確認する。
|
3週 |
周期関数の内積と成分分解:基本周期、直流成分、基本周波数成分、高調波成分(予習:基本周期、直流成分、基本周波数成分、高調波成分) |
周期関数の内積と成分分解:基本周期、直流成分、基本周波数成分、高調波成分に関する計算を確認する。
|
4週 |
関数の直交と正規直交関数系:基底関数、正規化、直交性(予習:正規直交関数系) |
関数の直交と正規直交関数系:基底関数、正規化、直交性に関する計算を確認する
|
5週 |
フーリエ級数展開の意味とその計算方法 -矩形波、三角波のフーリエ級数展開-(予習:フーリエ級数展開) |
矩形波、三角波のフーリエ級数展開ができるようになる。
|
6週 |
フーリエ級数展開の意味とその計算方法 -周期が2π でない波形のフーリエ級数展開-(予習:周期が2π でない波形のフーリエ級数展開) |
周期が2π でない波形のフーリエ級数展開ができるようになる。
|
7週 |
偶関数、奇関数のフーリエ級数展開。いろいろな繰り返し波形のフーリエ級数展開(予習:偶関数と奇関数) |
いろいろな繰り返し波形のフーリエ級数展開ができるようになる。
|
8週 |
中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
フーリエ級数展開の収束定理(予習:収束定理) |
フーリエ級数展開の収束定理を理解する。
|
10週 |
矩形波のフーリエ級数展開を利用した周波数応答と過渡現象の解釈(予習:周波数応答と過渡現象) |
矩形波のフーリエ級数展開を利用した周波数応答と過渡現象の解釈ができるようになる。
|
11週 |
複素指数関数の微分と積分。正規直交性(予習:複素指数関数の正規直交性) |
複素指数関数の微分と積分。正規直交性を確認する。
|
12週 |
複素指数関数によるフーリエ級数展開:複素指数関数の周期、矩形波、三角波のフーリエ級数展開(予習:複素指数関数によるフーリエ級数展開) |
複素指数関数の周期、矩形波、三角波のフーリエ級数展開ができるようになる。
|
13週 |
偶関数、奇関数の複素フーリエ級数展開(予習:偶関数、奇関数の複素フーリエ級数展開) |
偶関数、奇関数の複素フーリエ級数展開ができるようになる。
|
14週 |
三角関数によるフーリエ級数展開の係数に関するパーシバルの定理:自乗平均、無限級数(予習:パーシバルの定理) |
パーシバルの定理を理解する。
|
15週 |
複素フーリエ級数展開の係数に関するパーシバルの定理:自乗平均、無限級数(予習:複素フーリエ級数展開の係数に関するパーシバルの定理) |
複素フーリエ級数展開の係数に関するパーシバルの定理を理解する。
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 中間試験 | 定期試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 50 | 20 | 100 |
専門的能力 | 30 | 50 | 20 | 100 |