コンピュータアーキテクチャ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 コンピュータアーキテクチャ
科目番号 34214 科目区分 専門 / 選択必修2
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「実践 コンピュータアーキテクチャ」仲野 巧著(オーム社)ISBN:978-4-274-20849-2/コンピュータ工学Ⅱの教科書、および教材用プリント(電子資料)
担当教員 仲野 巧

到達目標

(ア)RISCのコンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。
(イ)MIPSの命令セットが理解でき、アセンブリ言語でプログラムできる。
(ウ)MIPSのコンピュータが理解でき、VHDLで設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)RISCのコンピュータアーキテクチャが理解でき、説明できる。RISCのコンピュータアーキテクチャが理解できる。RISCのコンピュータアーキテクチャが理解できない。
評価項目(イ)MIPSの命令セットが理解でき、アセンブリ言語でプログラムできる。MIPSの命令セットが理解できる。MIPSの命令セットが理解できない。
評価項目(ウ)MIPSのコンピュータが理解でき、VHDLで設計できる。MIPSのコンピュータが理解できる。MIPSのコンピュータが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A1 ハードウェアの基本動作を理論面から解析できるとともに,ソフトウェア的手法を利用してハードウェアを設計できる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
情報化社会では、その中枢を担うコンピュータを理解することが必要不可欠である。そこで、RISCのコンピュータを例に、アセンブリ言語とハードウェアの動作について学習する。また、代表的なMIPSのアセンブリ言語をシミュレータSPIMで動作させながら、コンピュータの動作について学習する。さらに、実践的なMIPSをVHDLで設計しながら、コンピュータアーキテクチャについて学習する。
 この科目は企業で組込みシステムの設計を担当していた教員が、その経験を活かし、ハードウェアの技術、特徴、コンピュータの設計等について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義でノートに書く代わりに、説明した内容を整理してパソコンでテキストにまとめ、電子的に提出する。
注意点:
コンピュータ工学Ⅱの単位を修得していることが望ましい。なお、ノートパソコンを利用した演習、学習レポート・課題の提出、および小テストなどを行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明(評価基準)、ハーバードアーキテクチャ(4)、メモリアーキテクチャ(7)、キャッシュメモリと仮想メモリ(8) ハーバードアーキテクチャ、メモリアーキテクチャ、キャッシュメモリと仮想メモリが理解できる
2週 マイクロプロセッサの歴史と身近な組込みプロセッサ(1.1)、MIPSプロセッサのレジスタ構成と命令セット(1.2) MIPSのレジスタ構成と命令セットが理解できる
3週 MIPSシミュレータとアセンブリ言語の基礎(2.1)(自学自習でアセンブリ言語演習) MIPSのアセンブリ言語とシミュレータが理解できる
4週 アセンブリ言語によるアルゴリズム記述(2.2)(自学自習でアセンブリ言語演習) アセンブリ言語によるアルゴリズム記述が理解できる
5週 サブルーチンコールの原理とMIPS命令による実現(1.4)、メモリの利用とサブルーチンの動作(2.3)(自学自習でアセンブリ言語演習) サブルーチンコールが理解できる
6週 小テスト、まとめ 5回の授業の内容が理解できる
7週 MIPSの構成部品と代表的な命令の動作(1.3)、コンピュータの構成部品とVHDLによる設計(3.2)(自学自習でVHDL設計演習) MIPSの命令の動作が理解できる
8週 MIPSのマイクロプログラム制御信号(3.3)(自学自習でVHDL設計演習) MIPSのマイクロプログラム制御信号が理解できる
4thQ
9週 MIPSのIF部、ID部のVHDL設計(3.4)(自学自習でVHDL設計演習) MIPSのIF部、ID部が理解できる
10週 MIPSのEX部、MEM部、WB部のVHDL設計(3.5)(自学自習でVHDL設計演習) MIPSのEX部、MEM部、WB部が理解できる
11週 割込みアーキテクチャ(9)、パイプラインアーキテクチャ(10)、入出力アーキテクチャ(11) 割込みとパイプライン処理が理解できる
12週 小テスト、まとめ 5回の授業の内容が理解できる
13週 再帰呼出しと浮動小数点演算(2.4)(自学自習でアセンブリ言語演習) 再起呼び出しと浮動小数点演算が理解できる
14週 再帰呼び出しによる階乗計算におけるオーバーフロー(自学自習でアセンブリ言語演習) 再帰呼び出しによる階乗計算が理解できる
15週 ハードウェアによる乗算命令の追加と性能比較(自学自習でVHDL設計演習) ハードウェアによる乗算命令が理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
専門的能力502030100