情報理論

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報理論
科目番号 35206 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 情報・符号理論 ―ディジタル通信の基礎を学ぶ―、神谷 幸宏、川島 幸之助 、オーム社ISBN:978-4274503870
担当教員 神谷 幸宏

到達目標

(ア)情報理論と現在使われているコンピュータや通信技術との関係を説明できる。
(イ)情報量・情報エントロピーといった情報理論の基本的概念を理解し,それを基礎として情報源符号化定理,通信路符号化定理までの諸理論を一連の流れとして理解し,説明できる。
(ウ)通信技術を,電気・電波やハードウェア技術からはなれ,その本質を抽象的に説明できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)
評価項目(ア)最新ディジタル技術と情報理論の複数の内容との関係を関連づけて説明できる。最新ディジタル技術と情報理論の複数の内容との関係を説明できる。最新ディジタル技術と情報理論の内容との関係を一つ説明できる。
評価項目(イ)情報理論の全体を一連の流れとして説明できる。情報理論の全体を関連付けられない複数の流れとして説明できる。情報理論の全体を断片的に説明できる。
評価項目(ウ)情報と通信の本質とはなにか,ハードウェアから離れて,抽象化した説明ができる。また,その抽象論と実際の技術との対応も明確に理解している。情報と通信の本質とはなにか,ハードウェアから離れて,抽象化した説明ができる。その抽象論と実際の技術との対応は一部,明確ではない。情報と通信の本質とはなにか,ハードウェアから離れて,抽象化した説明ができる。その抽象論と実際の技術との対応は明確ではない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A3
JABEE d
本校教育目標 ②

教育方法等

概要:
情報理論とは聞き慣れない言葉ですが,実は,現代のコンピュータ技術と通信技術はこれなしにはじまらない重要な理論です。その内容は非常に抽象的で,確率をはじめとした各種の理論を駆使して情報や通信について本質を追求していきます。このため,少しむずかしい側面もありますが,同時に,それは数学に裏打ちされた美しい抽象思考の世界でもあります。本講義では,それらの抽象的な理論の導出より,意味・意義,そして現代の最新技術との関係と位置付けを明らかにしながら,情報理論の総合的理解を目指します。
授業の進め方と授業内容・方法:
情報理論は,それ自体は数学に基づく極めて抽象的な理論です。つまり,現在使われているコンピュータや通信と情報理論の関係は,それ自体からはわかりにくいものとなっています。そこで授業では,Internet of Things (IoT) や第5世代(5G)移動体通信といった最新技術と情報理論,さらには情報理論と社会との関係にも触れながら,世の中全体の中での情報理論の位置付けを明らかにして進めていきます。
注意点:
情報理論の理解は簡単ではありません。予習・復習を必ず行って,「何がわからないのかわかっている」「どこがわからないのかわかる」ようにして授業に臨んでください。また,欠席はもとより遅刻するとわからなくなってしまいますので,そうしたことがないよう注意してください。さらに,私語は絶対に禁止です。どうしても私語をやめられない場合は退出をお願いすることがあります。

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
1週 ディジタル通信の概観 ディジタル通信技術の全体を概観し,情報理論の位置付けと目的を説明できる。
2週 情報量とエントロピーの理論 情報量の概念を,確率を通して説明できる。
3週 無記憶情報源とマルコフ情報源 「記憶のない情報源」とマルコフ情報源を説明できる。
4週 標本化定理 標本化定理と,デジタルシステムへの適用の方を説明できる。
5週 情報源符号化の概念 情報源符号化の概念と目指すことを説明できる。
6週 情報源符号化定理 情報源符号化定理とその導出を説明できる。
7週 情報源符号化の例 いくつかの基本的な情報源符号を構成できる。
8週 中間テスト
9週 通信路の理論 確率を用いた通信路のモデル化について説明できる。
10週 通信路容量 通信路容量の概念を理解し,情報理論における通信路の意味を説明できる。
11週 通信路符号化定理 通信路符号化定理とその導出を説明できる。
12週 通信路符号の基礎 誤り検出・訂正符号の全体像を説明できる。
13週 通信路符号の例 巡回符号,BCH符号を構成できる。
14週 情報伝送の理論 デジタル変調技術を説明できる。
15週 総まとめ
16週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100