ソフトウエア設計演習

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 ソフトウエア設計演習
科目番号 35301 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 【参考書】「ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業1増補改訂版」 鶴保 征城・駒谷 昇一(翔泳社),「ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業2増補改訂版」 鶴保 征城・駒谷 昇一(翔泳社)
担当教員 藤原 賢二,加藤 憲昭

到達目標

(ア)業務システム提案書と開発計画書を作成し、説明ができる。
(イ)概念設計をもとに論理設計を行いデータモデル(ER図)を記述し、属性、正規化及びリレーションが正確に表されていること。
(ウ)課題システムの要求項目が全て画面設計に反映されており、要求項目と画面内容に整合が取れていること。
(エ)UML記述規約を理解し、記述できる。
(オ)実践的なシステムのUMLを使ったシステム分析・設計ができる
(カ)システム分析・設計結果をもとにソフトウェアのプロトタイピングができる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)
評価項目(ア)業務システム提案書と開発計画書を正確に作成し、説明できる。業務システム提案書と開発計画書を概ね正確に作成し、説明できる。業務システム提案書と開発計画書を作成し、説明できる。
評価項目(イ)概念設計をもとに論理設計を行いデータモデル(ER図)を記述し、属性、正規化及びリレーションの整合が完全に取れていること。概念設計をもとに論理設計を行いデータモデル(ER図)を記述し、属性、正規化及びリレーションの整合が概ね取れていること。概念設計をもとに論理設計を行いデータモデル(ER図)を記述できること。
評価項目(ウ)課題システムの要求項目が全て画面設計に反映されており、要求項目と画面内容に整合が完全に取れていること。課題システムの要求項目が全て画面設計に反映されており、要求項目と画面内容に整合が概ね取れていること。課題システムの要求項目が全て画面設計に反映されていること。
評価項目(エ)UML記述規約を理解し、目的に応じたダイアグラムが正確に記述できる。UML記述規約を理解し、目的に応じたダイアグラムが概ね正確に記述できる。UML記述規約を理解し、目的に応じたダイアグラムが記述できる。
評価項目(オ)提案した仮想業務システムに独創性があり、UMLを使ったシステム分析・設計が正確にできること。提案した仮想業務システムに独創性があり、UMLを使ったシステム分析・設計が概ね正確にできること。提案した仮想業務システムをUMLを使ったシステム分析・設計ができること。
評価項目(カ)システム分析・設計結果をもとにGUIプログラムによるプロトタイピングができ、システム全体の動作と概要が正確に確認できる。システム分析・設計結果をもとにGUIプログラムによるプロトタイピングができ、システム全体の動作と概要が概ね正確に確認できる。システム分析・設計結果をもとにCUIプログラムによるプロトタイピングができ、システム全体の動作が確認できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A2 ソフトウェア開発において,数理的理論に基づくスマートな設計ができるとともに,ハードウェアの基本動作を意識した設計ができる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
ソフトウェア設計AおよびBでは、ソフトウェア開発に必要な知識と手法を学んだ。この講義では、学習した手法を用いてソフトウェア開発を行い、実践的な能力を養う。まずはじめに、システムエンジニアが実際に行っているソフトウェア開発プロセスの一部を具体的なケースを通じて、体験する。さらに、UMLを用いたシステム開発の演習を行う。そこでは、UMLモデリングツールを使って、システムの要求分析、設計、実装を行う。
授業の進め方・方法:
注意点:
「ソフトウェア設計A」、および「ソフトウェア設計B」を併せて受講しなければならない。ノートPCを適宜持参のこと。「情報科学」教育プログラムの必修科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 グループ演習:全体の流れと主旨説明 ソフトウェアシステム開発サイクルを理解し、業務システム開発手順ができる。
2週 グループ演習:必要知識習得(データベース論理設計・画面設計) 業務システム開発手順を理解し、説明できる。
3週 グループ演習:必要知識習得(データベース論理設計・画面設計) 概念設計をもとに論理設計を行いデータモデル(ER図)を記述する。
4週 グループ演習:必要知識習得(データベース論理設計・画面設計) データモデル(ER図)の属性、キー、外部キー設計を行うDBMS設計ができる。
5週 グループ演習:必要知識習得(データベース論理設計・画面設計) GUIアプリケーション開発環境を用いて画面設計ができる。
6週 グループ演習:課題説明&チームビルディング 構築する課題システムを理解し、説明ができる。
7週 グループ演習:課題説明&チームビルディング 業務システム改善要求項目を理解し、説明ができる。
8週 グループ演習:外部設計書の作成 課題システムの外部設計(DBMSと画面設計)を行い、構築システムの詳細が説明できる。
2ndQ
9週 グループ演習:外部設計書の作成 課題システムの外部設計デザインレビュー(第1回)を行い、指摘事項について、経緯が説明できる。
10週 グループ演習:外部設計書の作成 デザインレビュー結果を基に、改善要求項目を外部設計書に反映し、説明できる。
11週 グループ演習:外部設計書の作成 デザインレビュー(第2回)を行い、指摘事項を反映し、指摘事項を吟味し、設計書に反映する。
12週 グループ演習:成果発表 課題システムのプロトタイピングを構築する。
13週 グループ演習:成果発表 課題システムのプロトタイピングを構築する。
14週 グループ演習:成果発表 課題システムのプロトタイピングを構築する。
15週 グループ演習:成果発表 課題システムの最終的な設計書を記述し、説明ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 モデリングツール導入と試用(1) モデリングツールのインストールと動作確認
2週 モデリングツール導入と試用(2) モデリングツールを利用して、サンプルシステムのUMLモデルを作成する。
3週 UMLモデリング演習(1) ユースケース図が描ける。
4週 UMLモデリング演習(2) クラス図、オブジェクト図が描ける。
5週 UMLモデリング演習(3) シーケンス図が描ける。
6週 UMLモデリング演習(4) コミュニケーション図が描ける。
7週 UMLモデリング演習(5) ステートマシン図が描ける。
8週 UMLモデリング演習(6) 状態遷移表,アクティビティ図が描ける。
4thQ
9週 UMLモデリング演習(7) 相互作用概要図、タイミング図が描ける。
10週 プロジェクト管理演習 WBSまたはPERT図を用いてソフトウェア開発に必要な作業を記述できる。
11週 UMLを用いた要求仕様書と設計仕様書作成(1) 実践的なシステムの要求仕様書,ソフトウェア要求仕様書を記述できる。
12週 UMLを用いた要求仕様書と設計仕様書作成(2) 実践的なシステムのテスト仕様書を記述できる。
13週 ソフトウェア設計演習(1) 具体的な事例を基に、システム実装の手順を理解し、構築するシステムの要求分析ができる。
14週 ソフトウェア設計演習(2) 実践的なシステムを対象にシステム構築と実装化に向けた要求仕様書、設計仕様書の作成ができる。
15週 ソフトウェア設計演習(3) 設計仕様書を元にプログラムコードを記述し、プロトタイプシステムが構築し,評価ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4前2
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。4前2
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。4前2
プロジェクト管理の必要性について説明できる。4前1,前2,後10
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。4前1,前2,後10
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。4前3,前4,後6,後8

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100