哲学Ⅱ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 哲学Ⅱ
科目番号 04208 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない/プリント等
担当教員 北野 孝志

到達目標

(ア)哲学者の思想に触れつつ、人間とは何かについて考え説明することができる。
(イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
(ウ)現代において科学・技術が抱えている諸問題について主体的に考え、これらの問題にどう取り組んだらよいか自分なりの見解を述べることができる。
(エ)哲学的思考を活用して自分の考えを論理的に構成し、より説得力のある文章で表現することができる。
(オ)様々な価値観を理解し、それぞれの問題について多面的に論じることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、それをきっかけにして自分なりの考えを持つことができる。各テーマにおける議論を理解し、的確な表現を用いて説明することができる。各テーマにおける議論を理解し、説明することができない。
評価項目(イ)資料を活用して現代社会の諸問題を探究し、その成果を論述したり討論したりすることを通して、自分の考えを論理的に構成し、より説得力のある文章で表現することができる。資料を活用して現代社会の諸問題を探究し、その成果を論述したり討論したりすることができる。資料を活用して現代社会の諸問題を探究し、その成果を論述したり討論したりすることができない。
評価項目(ウ)様々な価値観を理解し、それぞれの問題について多面的に論じつつ、哲学的思考を活用して自分なりの結論を導き出すことができる。様々な価値観を理解し、それぞれの問題について多面的に論じることができる。様々な価値観を理解し、それぞれの問題について多面的に論じることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E2 自らにも社会にも誠実であり、技術者としての誇りと責任感を身につける
JABEE b 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任
本校教育目標 ⑤ 技術者倫理

教育方法等

概要:
科学技術が飛躍的に進歩し、複雑化した現代において、これからの技術者には物事を多面的に捉える広い視野と、問題を的確に分析し判断する能力が要求される。この授業では、様々な思想に触れることを通して、多様な価値観を学ぶ。そして、現代社会に生きる私たちが直面している諸問題について主体的に考え、哲学的思考を活用して自分なりの結論を導き出すとともに、それについて論理的に表現する能力を身につけることを目指す。
授業の進め方・方法:
それぞれの授業内容に関する資料の説明をレジュメに基づき行うとともに、関連するさまざまな問題について討論する。
注意点:
「倫理」の授業で使用した教科書・用語集を持ってくることが望ましい。あらかじめ資料が提示された場合には、授業前に読んでおくこと。また、継続的に授業内容の復習を行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業へのイントロダクション (ア)哲学者の思想に触れつつ、人間とは何かについて考え説明することができる。
2週 知識とは何か―相対主義の問題 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
3週 本質はどこにあるのか―理想主義と現実主義 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
4週 知るとはどういうことか―経験論と合理論 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
5週 私とは何か―「われ思う、ゆえにわれあり」 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
6週 身体は物体と同じか―人体機械論 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
7週 自然とは何か―伝統的自然観と機械論的自然観 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
8週 環境問題とは―人間中心主義と環境倫理 (ウ)現代において科学・技術が抱えている諸問題について主体的に考え、これらの問題にどう取り組んだらよいか自分なりの見解を述べることができる。
4thQ
9週 キリスト教の生命観と仏教の生命観 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
10週 われわれの死生観―安楽死と尊厳死 (ウ)現代において科学・技術が抱えている諸問題について主体的に考え、これらの問題にどう取り組んだらよいか自分なりの見解を述べることができる。
11週 人間の本性とは―性善説と性悪説 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
12週 人は運命に逆らえるか―運命と自由 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
13週 自由とは―自律と共同性 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
14週 私たちはともに自由に生きられるのか―個人と社会 (イ)各テーマにおける議論を概念的に分析しつつ理解し、的確な表現を用いて説明することができる。
15週 授業のまとめ (エ)哲学的思考を活用して自分の考えを論理的に構成し、より説得力のある文章で表現することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能合意形成のために会話を成立させることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後15

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100