大気・生物環境

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 大気・生物環境
科目番号 42128 科目区分 専門 / 選択必修4
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない/「高等学校 新生物基礎」,吉里勝利ら(第一学習社),「大気環境学」岩坂泰信 著(岩波書店)
担当教員 山下 清吾,松本 嘉孝

到達目標

(ア)地球大気の熱収支について把握している。
(イ)大気対流のメカニズムについて概要を理解している。
(ウ)人間活動が地球温暖化に及ぼす影響について理解している。
(エ)動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
(オ)植物の生体活動(光合成,水分移動)を説明できる。
(カ)生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
対流圏での空気塊の動きについて基礎を理解している。気圧差による空気塊移動を理解し与気象条件下での気圧傾度力を計算できる。降水発生過程を理解,説明できるとともに大気中での温度変化を推定できる。気圧差による空気塊の移動について基本原理を理解し,対流圏で降水発生過程を説明できる。気圧差による空気塊移動を理解せず,降水発生過程について説明できない。
人間活動が大気環境に及ぼす影響について理解し,対策を考える。人間活動が,気温上昇,砂漠化,豪雨発生頻度の増加など,異常気象を引き起こした過程の概要を理解,説明し,今後の対策について論ずることができる。人間活動が,気温上昇,砂漠化,豪雨発生頻度の増加など,異常気象を引き起こした過程の概要を理解し,説明できる。人間活動が,気温上昇,砂漠化,豪雨発生頻度の増加など,異常気象を引き起こした過程の概要理解が不十分で,説明できない。
動植物の生理機能を理解した上で,生態系構造とそれを取り巻く物質循環について理解している。動植物のエネルギー生産過程を生化学的に理解し,それを化学反応式で表現し,定量的に表現できる。さらに,生態系構造を理解し,それを取り巻く物質循環の概要を説明でき,定量表現ができる。動植物のエネルギー生産過程を生化学的に理解し,それを化学反応式で表現できる。さらに,生態系構造を理解し,それを取り巻く物質循環の概要を説明できる。動植物のエネルギー生産過程を生化学的に理解できず,それを化学反応式で表現できない。さらに,生態系構造を理解せず,それを取り巻く物質循環の概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
様々な基礎学問分野が複合している環境工学、環境科学、衛生工学を理解するためには、動植物の生理、生態、機能やその相互の繋がりである生態系を理解することが不可欠である。そこで、本講義の前半では、1)動植物の代謝、生理などの生体内の機能、2)生態系や物質循環の環境工学の基礎となる生物学を中心に学習する。後半では,3)地球の熱収支を太陽放射と地球放射とを理解した上で,4)大気と水(水蒸気)の流れと,人間活動が大気環境に及ぼす影響について学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
「総合理科」の内容を理解したものとして授業を進める。適宜プリントを配布する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地球大気の組成と熱収支:太陽放射,大気と地表面,海洋と大気 地球大気の熱収支について把握している。
2週 地球大気の組成と熱収支:太陽放射,大気と地表面,海洋と大気 地球大気の熱収支について把握している。
3週 大気の動きと環境:大気の流れ,地球の水収支,海洋と大気 大気対流のメカニズムにつぃいて,その概要を理解している。
4週 大気の動きと環境:大気の流れ,地球の水収支,海洋と大気 大気対流のメカニズムにつぃいて,その概要を理解している。
5週 大気の動きと環境:大気の流れ,地球の水収支,海洋と大気 大気対流のメカニズムにつぃいて,その概要を理解している。
6週 大気汚染:大気中の二酸化炭素,酸性雨,オゾン層,温暖化 二酸化炭素濃度増加,酸性雨発生プロセス,オゾン層の役割など大気汚染に関連する事柄を理解している。
7週 大気汚染:大気中の二酸化炭素,酸性雨,オゾン層,温暖化 二酸化炭素濃度増加,酸性雨発生プロセス,オゾン層の役割など大気汚染に関連する事柄を理解している。
8週 大気汚染:大気中の二酸化炭素,酸性雨,オゾン層,温暖化 人間活動が大気汚染に与えた影響について,概要を理解している。
2ndQ
9週 生体内機能:タンパク質の構造、代謝と酵素、呼吸のしくみ 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
10週 生体内機能:タンパク質の構造、代謝と酵素、呼吸のしくみ 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
11週 生体内機能:タンパク質の構造、代謝と酵素、呼吸のしくみ 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
12週 植物の生理、生体:光合成の仕組み、水吸収・水移動・蒸散 植物の生体活動(光合成,水分移動)を説明できる。
13週 植物の生理、生体:光合成の仕組み、水吸収・水移動・蒸散 植物の生体活動(光合成,水分移動)を説明できる。
14週 生態系と物質収支:生態系、物質循環、保全手法 生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。
15週 生態系と物質収支:生態系、物質循環、保全手法 生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前9,前10,前12
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前9,前10,前12
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前9,前10,前12
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前9,前10,前12
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。3前14
生物に共通する性質について説明できる。3前9,前10,前11,前14
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3前12,前13
世界のバイオームとその分布について説明できる。3前12,前13
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3前12,前13
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3前11,前15
生態ピラミッドについて説明できる。3前15
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3前11
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前15
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境大気汚染の現状と発生源について、説明できる。3
生態系の保全手法を説明できる。3前15

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100