地球環境科学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 地球環境科学
科目番号 42226 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「身近な水の環境科学 第2版(仮)」,日本陸水学会東海支部編(朝倉書店),「高等学校 新生物基礎」,吉里勝利ら(第一学習社)
担当教員 松本 嘉孝

到達目標

(ア) 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
(イ) 生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。
(ウ)気候変動と地球環境問題について理解している。
(エ)陸水の基礎知識について理解している。
(オ)源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解している。
(カ)河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
(キ)河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
(ク)流域内で発生する災害やそれに係わる生物相について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(ア)動物・植物の代謝、生理の機能を理解し説明できる。動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。動物・植物の代謝、生理の機能を理解していない。
到達目標(イ)生態系の構造と物質循環の概略を理解し説明できる。物質循環の計算方法を理解し,正確に計算できる。生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解していない。
到達目標(ウ)気候変動と地球環境問題について理解し説明できる。気候変動と地球環境問題について理解している。気候変動と地球環境問題について理解していない。
到達目標(エ)陸水の基礎知識について理解し説明できる。陸水の基礎知識について理解している。陸水の基礎知識について理解していない。
到達目標(オ)源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解し説明できる。源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解している。源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解していない。
到達目標(カ)河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解し説明できる。河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解している。河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解していない。
到達目標(キ)河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解し説明できる。河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解している。河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解していない。
到達目標(ク)流域内で発生する災害やそれに係わる生物相について理解し説明できる。流域内で発生する災害やそれに係わる生物相について理解している。流域内で発生する災害やそれに係わる生物相について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
様々な基礎学問分野が複合している水系環境工学を理解するためには、動植物の生理、生態、機能やその相互の繋がりである生態系を理解することが不可欠である。加えて,水系生物の多様性を理解するためには,その生物が生息する環境が形成される地形的要素についても理解することが重要である。そして,河川生態系管理,水・水質管理をする上では,流域の上流から下流までを一体的に捉える視点を備えることも必須である。
授業の進め方・方法:
本講義では,生態系,陸水学の基礎知識の学習を行った上で,河川の上流から下流それぞれの景観に対して,その地形が成立した地形要素を理解すると共に,その景観で育まれる生物相や生態系構造について学習する。そして,近年甚大化する水害についての発生メカニズムと生物相への影響についても学習する。
注意点:
「総合理科」の内容を理解したものとして授業を進める。適宜プリントを配布する。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修4 旧カリ科目名:大気・生物環境

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生体内機能:タンパク質の構造、代謝と酵素、呼吸のしくみ 到達目標(ア) 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
2週 生体内機能:タンパク質の構造、代謝と酵素、呼吸のしくみ 到達目標(ア) 動物・植物の代謝、生理の機能を理解している。
3週 生態系と物質収支:生態系、物質循環 到達目標(イ) 生態系の構造と物質循環の概略、およびその計算方法を理解している。
4週 気候変動と地球環境問題,気候変動が陸水環境に及ぼす影響 到達目標(ウ)気候変動と地球環境問題について理解している。
5週 流域の構造,水の循環 到達目標(エ)陸水の基礎知識について理解している。
6週 流域と生態系 到達目標(エ)陸水の基礎知識について理解している。
7週 上流の地形,森林の水文学 到達目標(オ)源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解している。
8週 上流域の生態系,ダム 到達目標(オ)源流・河川上流域の地学的要素,生態系構造について理解している。
2ndQ
9週 中流域の地形,景観の特徴 到達目標(カ)河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
10週 中流域の生態系 到達目標(カ)河川中流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
11週 下流の水環境,内湾 到達目標(キ)河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
12週 干潟の環境 到達目標(キ)河川下流域の地学的要素・生態系構造について理解している。
13週 流域内で発生する水災害,災害発生のメカニズム,災害と生物相 到達目標(ク)流域内で発生する災害やそれに係わる生物相について理解している。
14週 実地研修 到達目標(カ〜キ)について総合的に理解している。
15週 実地研修 到達目標(カ〜キ)について総合的に理解している。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後9,後10,後15
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3後9,後10,後15
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後9,後10,後15
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後9,後10,後15
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3後7,後15
地球上の生物の多様性について説明できる。3後14,後15
生物に共通する性質について説明できる。3後9,後10,後15
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3後1,後2,後15
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3後12,後15
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3後13,後15
生態ピラミッドについて説明できる。3後13,後15
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3後13,後15
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3後7,後8,後15
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境水質指標を説明できる。3
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4
生態系の保全手法を説明できる。3後13,後14,後15
物質循環と微生物の関係を説明できる。4

評価割合

定期試験小テスト課題合計
総合評価割合503020100
基礎的能力503020100