工学基礎演習

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 工学基礎演習
科目番号 43205 科目区分 専門 / 必履修,選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない。/適宜プリントを配布する。
担当教員 山岡 俊一

到達目標

(ア)各種関数のグラフに習熟し,路線測量の基礎である単曲線等の座標計算ができる。
(イ)三角測量に用いられる三角関数の演算や定理について習熟する。
(ウ)微分法を本質的に理解し,主要な微分計算ができる。
(エ)積分法を本質的に理解し,主要な積分計算(置換積分,部分積分)ができる。
(オ)順列と組合せ,等差・等比数列の計算に習熟する。
(カ)ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟する。
(キ)力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解する。
(ク)熱とエネルギーの関係および気体の法則について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種関数のグラフに習熟し,路線測量の基礎である単曲線等の座標,弧長,高さの計算ができる。各種関数のグラフに習熟し,路線測量の基礎である単曲線等の座標計算ができる。各種関数のグラフに対する理解が不足し,路線測量の基礎である単曲線等の座標計算ができない。
評価項目2三角測量に用いられる三角関数の演算や定理について習熟し,応用問題にも精通している。三角測量に用いられる三角関数の演算や定理について習熟する。三角測量に用いられる三角関数の演算や定理について理解していない。
評価項目3微分法と積分法を本質的に理解し,微分計算と積分計算が基礎的なものから応用問題までできる。微分法と積分法を本質的に理解し,主要な微分計算と積分計算ができる。微分法と積分法については,本質的な理解をしていない。主要な微分計算と積分計算ができない。
評価項目4順列と組合せ,等差・等比数列の計算に習熟し,応用問題にも精通している。順列と組合せ,等差・等比数列の計算に習熟している。順列と組合せ,等差・等比数列の計算に習熟していない。
評価項目5ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟し,応用問題にも精通している。ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟する。ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟していない。
評価項目6力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解し,応用問題も習熟している。力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解する。力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解していない。
評価項目7熱とエネルギーの関係および気体の法則について理解し,応用問題も習熟している。熱とエネルギーの関係および気体の法則について理解する。 熱とエネルギーの関係および気体の法則について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
第3学年前学期までに一般科目群で学んだ内容は,エンジニアにとって必要なものである。それらの中でも数学と物理学を主とする理系基礎科目の内容は,環境都市工学の多くの専門科目を十分理解するために必要不可欠なものである。
授業の進め方・方法:
本講義では,低学年で学んだ数学,物理学の復習と環境都市工学分野での応用問題の演習を行う。この科目を履修することが,第4学年で始まるJABEEプログラム履修へのステップとなる。
注意点:
本講義を履修し「C」以上の成績評価を得る者は,数理系におけるJABEEプログラム履修者資格条件を満たすものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 数と式の計算,方程式・不等式:因数分解、各種式の計算,2次方程式,高次方程式,1次不等式・2次不等式 各種式計算,因数分解,方程式,不等式の計算ができる。
2週 関数1:1次関数および2次関数と専門応用問題,指数関数,対数関数 各種関数のグラフに習熟し,路線測量の基礎である単曲線等の座標計算ができる。
3週 関数2:三角関数と専門での活用,三角測量など 三角測量に用いられる三角関数の演算や定理について習熟する。
4週 微分:微分計算,力と加速度,放物運動,運動方程式,単振動 微分法を本質的に理解し,主要な微分計算ができる。
5週 微分:微分計算,力と加速度,放物運動,運動方程式,単振動 微分法を本質的に理解し,主要な微分計算ができる。
6週 微分:微分計算,力と加速度,放物運動,運動方程式,単振動 微分法を本質的に理解し,主要な微分計算ができる。
7週 積分:積分計算,面積,断面1次モーメント,2次モーメント 積分法を本質的に理解し,主要な積分計算(置換積分,部分積分)ができる。
8週 積分:積分計算,面積,断面1次モーメント,2次モーメント 積分法を本質的に理解し,主要な積分計算(置換積分,部分積分)ができる。
4thQ
9週 数列:等差・等比数列,無限級数,数列の極限 順列と組合せ,等差・等比数列の計算に習熟する。
10週 ベクトル,行列:ベクトルの演算,直線・平面の方程式,行列の演算,逆行列,1次変換 ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟する。
11週 ベクトル,行列:ベクトルの演算,直線・平面の方程式,行列の演算,逆行列,1次変換 ベクトルや行列の演算やその利用方法について習熟する。
12週 力学的エネルギー:仕事,運動エネルギー,位置エネルギー 力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解する。
13週 力学的エネルギー:仕事,運動エネルギー,位置エネルギー 力のつり合い,運動方程式およびエネルギー保存則について本質的に理解する。
14週 熱とエネルギー:気体の圧力とボイルシャルルの法則,熱と仕事 熱とエネルギーの関係および気体の法則について理解する。
15週 電荷,電流:導体と不導体,クーロンの法則,オームの法則 電荷,電流について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。4
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。4
分数式の加減乗除の計算ができる。4
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。4
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。4
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。4
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。4
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。4
簡単な連立方程式を解くことができる。4
1次不等式や2次不等式を解くことができる。4
恒等式と方程式の違いを区別できる。4
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。4
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。4
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。4
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
角を弧度法で表現することができる。4
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。4
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。4
一般角の三角関数の値を求めることができる。4
2点間の距離を求めることができる。4
内分点の座標を求めることができる。4
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。4
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。4
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。4
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。4
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。4
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。4
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。4
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。4
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。4
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。4
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。4
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。4
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。4
合成関数の導関数を求めることができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。4
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。4
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
運動の法則について説明できる。4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。4
最大摩擦力に関する計算ができる。4
動摩擦力に関する計算ができる。4
仕事と仕事率に関する計算ができる。4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
波の重ね合わせの原理について説明できる。4
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
電場・電位について説明できる。4
クーロンの法則が説明できる。4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合6040100
専門的能力6040100