概要:
多岐にわたる環境工学分野のなかでも、水域における水質状況の把握とその管理を行うことは最も重要である。本講義では、河川や湖沼などにおける水環境状態を示す水質指標の理解を主たる目的とする。
授業の進め方・方法:
まず、水中物質の濃度計算と化学反応式に習熟し、我国における水質に関する様々な基準についてその法体系を学ぶ。次に、基礎的な水質指標および有機汚濁に関する指標の測定意義と測定方法とを学ぶ。最後に、水環境中の有害物質指標とその評価、閉鎖性水域における富栄養化のメカニズムとそれに関する水質指標、大腸菌群などの生物的水質指標について理解する。
注意点:
化学Ⅰ、化学Ⅱの履修を前提として講義を進める。関数電卓を持参のこと。教科書については初回授業時に担当教員より説明がある。継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題を決められた期日までに提出すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
水質に関する基準(環境基準、排水基準、水道水質基準) |
(イ)わが国の水環境に関する法的規制の体系および公害の歴史とその内容を理解する。 (ケ)水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。
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2週 |
水中物質の濃度(モル濃度、重量分率、単位容積重量、規定度、グラム当量)、化学反応式(化学量論、物質平衡) |
(ア)水中における水の物性,循環を説明でき,物質濃度表示、化学変化の量的関係に習熟する。
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3週 |
物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) |
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
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4週 |
化学的水質指標(硬度、アルカリ度) |
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
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5週 |
生物学的水質指標(一般細菌、大腸菌群、糞便性大腸菌群) |
(ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。 (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
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6週 |
毒性の評価、環境有害物質指標(重金属類、農薬類) |
(イ)わが国の水環境に関する法的規制の体系および公害の歴史とその内容を理解する。 (カ)環境と人の健康との関わりを説明できるとともに,水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。
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7週 |
毒性の評価、環境有害物質指標(重金属類、農薬類) |
(カ)環境と人の健康との関わりを説明できるとともに,水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。 (ク)水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。
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8週 |
閉鎖性水域における富栄養化メカニズム |
(ウ)水質汚濁の発生源と移動過程を説明でき,原単位,発生負荷を含めた計算ができる。 (キ)物質循環と微生物の関係を説明できる。 (ク)水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。
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4thQ |
9週 |
有機汚濁に関する指標(DO、BOD、COD、TOC) |
(オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と現状を説明できる。
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10週 |
有機汚濁に関する指標(DO、BOD、COD、TOC) |
(ウ)水質汚濁の発生源と移動過程を説明でき,原単位,発生負荷を含めた計算ができる。 (オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と現状を説明できる。
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11週 |
有機物汚濁の発生源および移動過程とその対策 |
(ウ)水質汚濁の発生源と移動過程を説明でき,原単位,発生負荷を含めた計算ができる (オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と現状を説明できる。 (ケ)水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。
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12週 |
閉鎖性水域における富栄養化メカニズム、富栄養化に関する水質指標(窒素類、リン) |
(ウ)水質汚濁の発生源と移動過程を説明でき,原単位,発生負荷を含めた計算ができる (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
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13週 |
閉鎖性水域における富栄養化メカニズム、富栄養化に関する水質指標(窒素類、リン) |
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。 (ク)水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。
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14週 |
物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) |
(ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。 (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
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15週 |
閉鎖性水域における富栄養化メカニズム、富栄養化に関する水質指標(窒素類、リン) |
(ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 3 | 後1,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後15 |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 3 | 後1,後3,後4,後5,後6,後15 |
水の物性、水の循環を説明できる。 | 3 | 後2 |
水質指標を説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15 |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15 |
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15 |
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 3 | 後12,後13,後14 |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 3 | 後5,後9,後12,後13,後14,後15 |