構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 44112 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント:「構造力学」 後藤芳顯ら(ISBN-13: 978-4765518130)/「構造力学テキスト」 櫻井孝昌 著
担当教員 川西 直樹

到達目標

(ア)仮想仕事の原理を用いて、はり、トラス及び骨組み構造物の変形が計算できる。
(イ)簡単な不静定構造物について仮想仕事の原理や公式を利用して解くことができる。
(ウ)はりやトラスのひずみエネルギーが計算できる。
(エ)カスティリアーノの法則を用いて、構造物の変形が計算できる。
(オ)柱の座屈に対する有効座屈長の概念を理解し、これに基づいて柱の座屈荷重を計算することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1仮想仕事の原理などを用いて、静定構造物の変形が確実に計算できる。仮想仕事の原理などを用いて、静定構造物の変形の計算法を理解している。仮想仕事の原理などを用いた静定構造物の変形の計算法が理解できない。
評価項目2仮想仕事の原理などを用いて、不静定構造物の変形が確実に計算できる。仮想仕事の原理などを用いて、不静定構造物の変形の計算法を理解している。仮想仕事の原理などを用いて、不静定構造物の変形の計算法が理解できない。
評価項目3柱の座屈に対する荷重を誘導し、これに基づいて柱の座屈荷重を確実に計算することができる。 柱の座屈荷重の式に基づいて柱の座屈荷重を計算することができる。柱の座屈荷重の式に基づいて柱の座屈荷重を計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
構造力学Ⅰでは,静定構造物について断面力や変形などの解法を学んできたが,構造力学Ⅱでは,これまでの知識や解法を基本として,仮想仕事の原理による解法を深く理解し,これに基づいた不静定構造物の解法を学ぶ。構造物として,トラス,はりおよびラーメン構造を対象として,どの構造物に対しても基本的な理論を適用すれば解析できることを理解し,その解析方法が広く応用できる能力を養う。また,軸圧縮力を受ける柱の座屈現象について学習し,座屈理論の基礎を修得する。
授業の進め方・方法:
注意点:
(自学自習内容)授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関連する課題(レポート)を課すので、決められた期日までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仮想仕事の原理:単位荷重法によるトラス・はり構造物の解法,相反作用の定理 単位荷重法による解法を理解する。相反作用の定理について理解する。
2週 仮想仕事の原理:単位荷重法によるトラス・はり構造物の解法,相反作用の定理 単位荷重法,相反作用の定理を利用して静定トラス構造の変形の計算ができる。
3週 仮想仕事の原理:単位荷重法によるトラス・はり構造物の解法,相反作用の定理 単位荷重法,相反作用の定理を利用して静定はり構造の変形の計算ができる。
4週 仮想仕事の原理に基づく不静定構造物の解法:不静定トラス,はり,平面骨組み構造物の解法 不静定構造物の概念の理解と不静定次数を算定することができる。
5週 仮想仕事の原理に基づく不静定構造物の解法:不静定トラス,はり,平面骨組み構造物の解法 1次不静定構造の解き方が理解できる。
6週 仮想仕事の原理に基づく不静定構造物の解法:不静定トラス,はり,平面骨組み構造物の解法 高次不静定構造の解き方が理解できる。
7週 柱の座屈:オイラー座屈荷重の誘導,有効座屈長に基づいた柱の座屈荷重の算定法 柱の座屈荷重を誘導することができる。
8週 柱の座屈:オイラー座屈荷重の誘導,有効座屈長に基づいた柱の座屈荷重の算定法 有効座屈長に基づいた柱の座屈荷重の算定法を理解し,これに基づいて座屈荷重を算出ことができる。
2ndQ
9週 ひずみエネルギー:ひずみエネルギーの定義,弾性はりのひずみエネルギー ひずみエネルギーの定義から簡単な構造のひずみエネルギーを計算することができる。
10週 ひずみエネルギー:ひずみエネルギーの定義,弾性はりのひずみエネルギー ひずみエネルギーの定義からはり構造のひずみエネルギーを計算することができる。
11週 カスティリアーノの法則:カスティリアーノの法則,静定トラス構造物・はりの解法 カスティリアーノの定理を理解し,静定トラス構造の変形計算を行うことができる。
12週 カスティリアーノの法則:カスティリアーノの法則,静定トラス構造物・はりの解法 カスティリアーノの定理を理解し,静定はり構造の変形計算を行うことができる。
13週 カスティリアーノの法則による不静定構造物の解法:不静定トラス構造物,はりの解法 カスティリアーノの定理を利用して,不静定トラス構造の変形計算を行うことができる。
14週 カスティリアーノの法則による不静定構造物の解法:不静定トラス構造物,はりの解法 カスティリアーノの定理を利用して,不静定はり構造の変形計算を行うことができる。
15週 総まとめ 静定,不静定構造物の変形計算を確実に実施できる。さらに,柱の座屈荷重についても確実に計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。3前7,前8
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。3前1,前2,前3,前9,前10,前11,前12
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。3前4,前5,前6,前13,前14
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。3前4,前5,前6,前13,前14
応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。3前4,前5,前6,前13,前14

評価割合

中間試験定期試験課題小テスト合計
総合評価割合30451510100
専門的能力30451510100