水理学ⅡA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 水理学ⅡA
科目番号 44124 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 土木の基礎固め 「水理学」二瓶泰雄,宮本仁志,横山勝英,仲吉信人 著 (講談社) ISBN978-4-06-156572-2/適宜プリントを配布する。
担当教員 田中 貴幸

到達目標

(ア)単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができる。
(イ)サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができる。
(ウ)分岐・合流管路の判別と流量の計算ができる。
(エ)ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができる。
(オ)開水路の特徴や基礎方程式を理解できる。
(カ)比エネルギー曲線を理解し、常流と射流の違いを説明できる。
(キ)実現象の流れを模型実験にて再現するため、フルード相似則およびレイノルズ相似則を用いた計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができ、その理由について説明できる。単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができる。単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができない。
評価項目(イ)サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができ、実用するための課題について説明できる。サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができる。サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができない。
評価項目(ウ)分岐・合流管路の判別と流量の計算ができ、様々な損失を有する場合について計算方法を説明できる。分岐・合流管路の判別と流量の計算ができる。分岐・合流管路の判別と流量の計算ができない。
評価項目(エ)ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができ、複雑な管網体系にも対応できる。ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができる。ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができない。
評価項目(オ)開水路の特徴を説明でき、基礎方程式を導くことができる。開水路の特徴や基礎方程式を理解できる。開水路の特徴や基礎方程式を理解できない。
評価項目(カ)比エネルギー曲線を理解し、常流と射流の違いを説明でき、様々な流れにおける流れの状態を計算により説明できる。比エネルギー曲線を理解し、常流と射流の違いを説明できる。比エネルギー曲線を理解し、常流と射流の違いを説明できない。
評価項目(キ)実現象の流れを模型実験にて再現するため、フルード相似則およびレイノルズ相似則を用いた計算ができ、実河川にて応用できる実現象の流れを模型実験にて再現するため、フルード相似則およびレイノルズ相似則を用いた計算ができる。実現象の流れを模型実験にて再現するため、フルード相似則およびレイノルズ相似則を用いた計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
本講義では3年次の水理学Ⅰで学んだ静水圧、運動量保存則、ベルヌーイの定理などの水理学における基礎事項を土台にして、やや複雑な流れを取り扱う。まず、管水路の流れにおけるエネルギーの損失について理解し、様々な単線管水路における水理学的諸量の計算法について学ぶ。また、管水路の分流、合流の計算法を学習するとともに管網計算法について取り扱う。開水路の流れにおいては、常流と射流について学習し、比エネルギーと水深、流量の関係について学ぶ。
授業の進め方・方法:
適宜講義プリントを配布する。スライドや教科書により講義を進めていく。管水路や開水路の流れを数式を用いて扱うため、これまでに学んだ数学、物理学をよく復習すること。
注意点:
関数電卓を毎授業持参のこと。水理学IAとIBの履修を前提として授業を進める。(自学自習内容)継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題(レポート)を課すので、決められた期日までに提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修5

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 単線管水路の水理:水頭表の作成、エネルギー線と動水勾配線の作図
(自学自習内容:管水路流れの摩擦損失の演習に取り組む.)
単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができる。
2週 単線管水路の水理:水頭表の作成、エネルギー線と動水勾配線の作図
(自学自習内容:管水路流れの形状損失の演習に取り組む.)
単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができる。
3週 単線管水路の水理:水頭表の作成、エネルギー線と動水勾配線の作図
(自学自習内容:管水路流れのエネルギー線作図の演習に取り組む.)
単線管水路におけるエネルギー線と動水勾配線の作図ができる。
4週 単線管水路の水理:サイフォンの原理と計算法、水車、ポンプ
(自学自習内容:サイフォンの演習に取り組む.)
サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができる。
5週 単線管水路の水理:サイフォンの原理と計算法、水車、ポンプ
(自学自習内容:水車とポンプの演習に取り組む.)
サイフォン、水車、ポンプを有する単線管水路の計算ができる。
6週 管水路ネットワーク:枝状(分岐・合流)管路の計算法、管網計算
(自学自習内容:枝状管路の演習に取り組む.)
分岐・合流管路の判別と流量の計算ができる。
7週 管水路ネットワーク:枝状(分岐・合流)管路の計算法、管網計算
(自学自習内容:枝状管路の演習に取り組む.)
ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができる。
8週 管水路ネットワーク:枝状(分岐・合流)管路の計算法、管網計算
(自学自習内容:管網の演習に取り組む.)
ハーディクロスの計算法を用いて管網(パイプネットワーク)計算ができる。
2ndQ
9週 開水路の流れ:開水路流れの特徴、分類、基礎方程式
(自学自習内容:開水路流れの基礎方程式に関する演習に取り組む.)
開水路の特徴や基礎方程式を理解できる。
10週 開水路流れの基礎:比エネルギー、常流、射流、フルード数
(自学自習内容:開水路流れの常流・射流に関する演習に取り組む.)
常流と射流の違いを説明できる。
11週 開水路流れの基礎:比エネルギー、常流、射流、フルード数
(自学自習内容:開水路流れの常流・射流に関する演習に取り組む.)
比エネルギー曲線を理解し、常流と射流の違いを説明できる。
12週 開水路流れの基礎:比エネルギー、常流、射流、フルード数、限界水深
(自学自習内容:ベス、ベランジェの定理について演習に取り組む.)
ベス、ベランジェの定理について理解できる。
13週 相似則:フルード相似則、レイノルズ相似則
(自学自習内容:レイノルズ相似則に関する演習に取り組む.)
実現象の流れを模型実験にて再現するため、レイノルズ相似則を用いた計算ができる。
14週 相似則:フルード相似則、レイノルズ相似則
(自学自習内容:フルード相似則に関する演習に取り組む.)
実現象の流れを模型実験にて再現するため、フルード相似則を用いた計算ができる。
15週 水理学ⅡAの総まとめ
(自学自習内容:水理学ⅡAに関する演習に取り組む.)
これまでに学んだ水理学ⅡAの内容について再確認し、理解を深めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。4前9,前10,前11,前12,前14,前15
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。4前1,前2,前3,前15
各種の管路の流れが計算できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前15
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。4前12,前15

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
専門的能力502030100