到達目標
(ア)上水道と下水道の歴史について概要を理解する。
(イ)上水道・下水道の定義と役割、飲用のためにどのような観点で基準が設けられているか、その概要を説明できる。
(ウ)上水道・下水道の計画策定の流れを理解する。
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
(オ)汚水が浄化されて公共用水域に放流されるまでのプロセスの概要および,主な水処理方法の説明ができる。
(カ)0次反応、1次反応、吸着反応について、計算式を用いた水質濃度の算出ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
上水道の仕組みを理解し,浄水場における処理方法を説明できる。 | 上水道の仕組みを説明でき,浄水場における処理プロセスを説明し,状況に合わせたパラメータ数値を算出することできる。 | 上水道の仕組みを説明でき,浄水場における処理プロセスを説明することができる。 | 上水道の仕組みが説明できず,浄水場における処理プロセスを説明することができない。 |
下水道の仕組みを理解し,下水処理場における処理方法を説明できる。 | 下水道の仕組みを説明でき,下水処理場における処理プロセスを説明し,状況に合わせたパラメータ数値を算出することできる。 | 下水道の仕組みを説明でき,下水処理場における処理プロセスを説明することができる。 | 下水道の仕組みが説明できず,下水処理場における処理プロセスを説明することができない。 |
水質反応機構を理解する。 | 水質反応機構である0次,1次式についてその意味を理解することができ,値を算出することができる。 | 水質反応機構である0次,1次式についてその意味を理解することができる。 | 水質反応機構である0次,1次式についてその意味を理解することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力
教育方法等
概要:
「水」は人類が健全な生活を営む上で必要不可欠なものである。特に,飲用水や家庭内で使用する水は「上水」とされ、社会基盤を支える上水施設は、安全で豊富な水の供給が求められる。一方、社会活動で使用した水は「下水」とされ、その水を再び環境中に戻すために、下水処理施設は安全かつ適切な浄化処理が求められる。
授業の進め方・方法:
本講義では、この「水」の利用について、その浄化プロセスから処理プロセスまでの計画、設計、管理および将来に向けた課題に対する理解と認識を深め、上下水道に関する「基本的知識」を身につけることを目的とする。また、浄水、下水処理過程における、処理原理を理解すると共に、下水処理水槽での水質濃度を、水質モデルを用いて算出する手法を学習する。
注意点:
3学年までに履修する化学、物理学、水理学および4学年前期に履修する環境水質学の基礎知識が理解できていること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
上水道・下水道の歴史、上水道・下水道の目的と構成、水道水質基準 |
(ア)上水道と下水道の歴史について概要を理解する。
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2週 |
上水道・下水道基本計画:計画年次、計画給水区域、計画給水・下水道人口、計画給水・汚水量 |
(イ)上水道・下水道の定義と役割、飲用のためにどのような観点で基準が設けられているか、その概要を説明できる。
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3週 |
上水道・下水道基本計画:計画年次、計画給水区域、計画給水・下水道人口、計画給水・汚水量 |
(ウ)上水道・下水道の計画策定の流れを理解する。
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4週 |
上水道の水源と取水:地表水、地下水、取水法 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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5週 |
上水道の浄水:浄水システム、沈殿、ろ過、消毒、特殊浄水 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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6週 |
上水道の浄水:浄水システム、沈殿、ろ過、消毒、特殊浄水 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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7週 |
上水道の浄水:浄水システム、沈殿、ろ過、消毒、特殊浄水 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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8週 |
上水道の導水と送水:開水路と管水路の設計 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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4thQ |
9週 |
上水道の配水と給水:配水方式、配水地、配水管、給水方式と装置 |
(エ)水源で取水された水が飲用に適する水になるまでのプロセスの概要および,主な浄水方法の説明ができる。
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10週 |
下水排除施設:管きょ施設、ポンプ施設 |
(オ)汚水が浄化されて公共用水域に放流されるまでのプロセスの概要および,主な水処理方法の説明ができる。
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11週 |
下水処理:1次、2次、高度処理および汚泥処理 |
(オ)汚水が浄化されて公共用水域に放流されるまでのプロセスの概要および,主な水処理方法の説明ができる。
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12週 |
下水処理:1次、2次、高度処理および汚泥処理 |
(オ)汚水が浄化されて公共用水域に放流されるまでのプロセスの概要および,主な水処理方法の説明ができる。
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13週 |
下水処理:1次、2次、高度処理および汚泥処理 |
(オ)汚水が浄化されて公共用水域に放流されるまでのプロセスの概要および,主な水処理方法の説明ができる。
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14週 |
水質反応機構:0次反応、1次反応、吸着反応、酵素・基質反応 |
(カ)0次反応、1次反応、吸着反応について、計算式を用いた水質濃度の算出ができる。
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15週 |
水質反応機構:0次反応、1次反応、吸着反応、酵素・基質反応 |
(カ)0次反応、1次反応、吸着反応について、計算式を用いた水質濃度の算出ができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | 後6,後7,後14,後15 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 後6,後7,後14,後15 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 水理 | 各種の管路の流れが計算できる。 | 3 | 後8,後9,後10 |
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。 | 3 | 後8,後9,後10 |
環境 | 水質指標を説明できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13 |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 3 | 後1 |
水道の役割、種類を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後4,後5,後6,後7 |
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7 |
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。 | 3 | 後4,後5,後6,後7 |
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。 | 3 | 後1,後2,後11,後12,後13 |
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。 | 3 | 後3 |
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。 | 3 | 後11,後12,後13 |
汚泥処理・処分について、説明できる。 | 3 | 後11,後12,後13 |
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。 | 3 | 後11,後12,後13 |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 10 | 40 | 100 |
専門的能力 | 50 | 10 | 40 | 100 |