到達目標
(ア)土壌の形成過程を説明できる。
(イ)飽和土壌と不飽和土壌での水分移動を表す基礎方程式を理解する。
(ウ)土壌中の陽イオン交換現象のプロセスを説明できる。
(エ)土壌中に生息する生物を認識し、それらの土壌環境に対しての働きを説明できる。
(オ)単井戸での揚水量計算と揚水に伴う地下水位の変化を求めることができる。
(カ)土壌の砂漠化と塩類集積のメカニズムを説明できる。
(キ)土壌汚染の原因物質について理解し、その修復技術の基本的な工法について述べることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 実到達レベルの目安 |
土壌の生成過程 | 土壌の形成過程と主要成分について説明できる。鍵を握る粘土構造について良く理解している。 | 土壌の形成過程と主要成分について説明できる。 | 土壌の形成過程と主要成分についての理解不足により説明できない。 |
地中水の移動 | 飽和土壌での水分移動と,不飽和土壌での水分移動の違いをよく理解し,他者に説明できる。 | 飽和土壌と不飽和土壌での水分移動を表す基礎方程式を理解する。 | 飽和土壌と不飽和土壌での水分移動について,理解できない。 |
土壌の陽イオン交換 | 土壌中の陽イオン交換現象の理解にとどまらず,生態系保全に関しての重要性を他者に説明できる。 | 土壌中の陽イオン交換現象のプロセスを理解し説明できる。 | 土壌中の陽イオン交換現象について理解できない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ③ 問題解決能力
教育方法等
概要:
地中には水分、空気、有機成分、無機成分など多くの物質が含まれている。これらの物質は植物をはじめとして小動物や微生物を育み、人間を含む地球全体の営みを支えつづけている。しかしながら、最近の人間活動が土壌を汚染し、生態系のバランスが崩れはじめていることが指摘されている。本講義では、土壌中での化学的変化、物理的挙動に関する基礎知識を固めてから、地下水の流れ,地下環境、土壌汚染の現状と保全対策を学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
予習と復習を欠かさないこと。_x000D_ 継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題を決められた期日までに提出すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
土壌とは:土壌の形成と分布、土の特性を表すパラメータ |
土壌の形成過程を説明できる。
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2週 |
飽和土中の水分移動:ダルシー則、地下水流の基礎方程式 |
飽和土壌での重力ポテンシャル,マトリックポテンシャルを理解する。
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3週 |
飽和土中の水分移動:ダルシー則、地下水流の基礎方程式 |
飽和土壌での水分移動を表す基礎方程式を理解し,ダルシー則に基づいた計算ができる。
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4週 |
不飽和土中の水分移動:マトリックポテンシャル、重力ポテンシャル、不飽和浸透流 |
不飽和土壌中各ポテンシャルについて理解する。不飽和透水係数を理解する。
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5週 |
不飽和土中の水分移動:マトリックポテンシャル、重力ポテンシャル、不飽和浸透流 |
不飽和土壌中の水分移動において重要な土壌水分特性曲線を理解する。
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6週 |
土壌の化学:無機物と有機物、イオン交換と吸着 |
土壌中の陽イオン交換現象のプロセスを説明できる。
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7週 |
土壌の化学:無機物と有機物、イオン交換と吸着 |
土壌中の陽イオン交換現象のプロセスを説明できる。
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8週 |
土壌中の生物:土壌微生物と物質循環 |
土壌中に生息する生物を認識し、それらの土壌環境に対しての働きを説明できる。
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4thQ |
9週 |
環境変化による土壌劣化:酸性雨の影響、砂漠化、塩類集積 |
土壌の砂漠化と塩類集積のメカニズムを説明できる。
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10週 |
地下水流:井戸の水理、地下排水暗渠、土中の溶質移動 |
単井戸での揚水量計算と揚水に伴う地下水位の変化を求めることができる。
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11週 |
地下水流:井戸の水理、地下排水暗渠、土中の溶質移動 |
単井戸での揚水量計算と揚水に伴う地下水位の変化を求めることができる。
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12週 |
地下水流:井戸の水理、地下排水暗渠、土中の溶質移動 |
単井戸での揚水量計算と揚水に伴う地下水位の変化を求めることができる。
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13週 |
地下環境の改良と保全:土壌改良と緑化、バイオ技術による土壌汚染処理 |
土壌汚染の原因物質について理解し、バイオ技術による修復技術ついて述べることができる。
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14週 |
土壌汚染と修復:重金属汚染、農薬汚染、廃棄物による汚染、地下環境修復技術 |
土壌の重金属汚染の原因物質について理解し、その修復技術の基本的な工法を述べることができる。
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15週 |
土壌汚染と修復:重金属汚染、農薬汚染、廃棄物による汚染、地下環境修復技術 |
土壌の農薬汚染の原因物質について理解し、その修復技術の基本的な工法を述べることができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 3 | |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 3 | |
土壌汚染の現状を説明できる。 | 3 | 後9 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
専門的能力 | 60 | 40 | 100 |