水理学ⅡB

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 水理学ⅡB
科目番号 44234 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 土木の基礎固め 「水理学」二瓶泰雄,宮本仁志,横山勝英,仲吉信人 著 (講談社) ISBN978-4-06-156572-2/適宜プリントを配布する。
担当教員 田中 貴幸

到達目標

(ア)跳水現象および段波現象について説明できる。
(イ)マニング式を用いた流量計算ができる。
(ウ)開水路不等流の急変流における基本方程式を理解し、常流、射流状態における水面形を描くことができる。
(エ)開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解し、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。
(オ)完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を理解できる。
(カ)流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。
(キ)波の基本的性質を説明できる。
(ク)津波と高潮の特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)跳水現象および段波現象について説明でき、水面形を描くことができる。跳水現象および段波現象について説明できる。跳水現象および段波現象について説明できない。
評価項目(イ)マニング式を用い、様々な断面形状における流量計算ができる。マニング式を用いた流量計算ができる。マニング式を用いた流量計算ができない。
評価項目(ウ)開水路不等流の急変流における基本方程式を導出でき、常流、射流状態における水面形を描くことができる。開水路不等流の急変流における基本方程式を理解し、常流、射流状態における水面形を描くことができる。開水路不等流の急変流における基本方程式を理解できず、常流、射流状態における水面形を描くことができない。
評価項目(エ)開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解して導出でき、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解し、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解できず、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができない。
評価項目(オ)完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を理解できる。完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を理解できない。
評価項目(カ)流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について説明できる。流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できない。
評価項目(キ)波の基本的性質を説明でき、複雑な波の特徴について理解できる。波の基本的性質を説明できる。波の基本的性質を説明できない。
評価項目(ク)津波と高潮の特徴を説明でき、これまでの災害の特徴について理解できる。津波と高潮の特徴を説明できる。津波と高潮の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
本講義ではこれまでに学んだ水理学の内容を基に、より応用的な流れや現象について取り扱う。まず、開水路の流れにおいては、常流と射流の組み合わせのある開水路での跳水現象や段波現象について学び、急変流や漸変流といった開水路不等流の基礎方程式と水面形について学習する。また、流れを三次元的に捉え、より高度な数学を用いることで完全流体における運動方程式について学ぶとともに、より詳細な流体摩擦についても学習する。さらに、波の基本的な性質について取り扱うとともに、津波や高潮といった現象について理解を深める。
授業の進め方・方法:
適宜講義プリントを配布する。スライドや教科書により講義を進めていく。開水路の流れを数式を用いて扱うため、これまでに学んだ数学、物理学をよく復習すること。
注意点:
関数電卓を毎授業持参のこと。水理学IA、IBおよびⅡAの履修を前提として授業を進める。(自学自習内容)継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題(レポート)を課すので、決められた期日までに提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修5

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 常流と射流:限界水深、限界流速、跳水、段波
(自学自習内容:常流と射流に関する演習に取り組む.)
跳水現象および段波現象について説明できる。
2週 常流と射流:限界水深、限界流速、跳水、段波
(自学自習内容:跳水および段波に関する演習に取り組む.)
跳水現象および段波現象について説明できる。
3週 マニング式を用いた流量計算
(自学自習内容:マニング式を用いた流量計算に関する演習に取り組む.)
マニング式を用いた流量計算ができる。
4週 開水路の不等流:急変流における基本方程式、水面形
(自学自習内容:急変流に関する演習に取り組む.)
開水路不等流の急変流における基本方程式を理解し、常流、射流状態における水面形を描くことができる。
5週 開水路の不等流:急変流における基本方程式、水面形
(自学自習内容:急変流に関する演習に取り組む.)
開水路不等流の急変流における基本方程式を理解し、常流、射流状態における水面形を描くことができる。
6週 開水路の不等流:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形
(自学自習内容:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形に関する演習に取り組む.)
開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解し、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。
7週 開水路の不等流:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形
(自学自習内容:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形に関する演習に取り組む.)
開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解し、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。
8週 開水路の不等流:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形
(自学自習内容:摩擦損失を考慮した漸変流における水面形に関する演習に取り組む.)
開水路不等流の漸変流における基本方程式を理解し、常流、射流の組み合わせのある水路での水面形を描くことができる。
4thQ
9週 完全流体の運動方程式:質量保存則、Eulerの運動方程式
(自学自習内容:Eulerの運動方程式に関する演習に取り組む.)
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を理解できる。
10週 完全流体の運動方程式:質量保存則、Eulerの運動方程式
(自学自習内容:Eulerの運動方程式に関する演習に取り組む.)
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を理解できる。
11週 流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。
(自学自習内容:レイノルズ応力に関する演習に取り組む.)
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。
12週 流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。
(自学自習内容:乱流に関する演習に取り組む.)
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)について理解できる。
13週 波の基本的性質:波の振幅、波長、周期、振動数、速さ
(自学自習内容:波の基本的性質に関する演習に取り組む.)
波の基本的性質を説明できる。
14週 様々な波浪:津波、高潮
(自学自習内容:津波、高潮に関する災害についてまとめる.)
津波と高潮の特徴を説明できる。
15週 水理学の総まとめ
(自学自習内容:水理学ⅡBに関する演習に取り組む.)
これまでに学んだ水理学の内容について再確認し、理解を深めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4後13
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4後9,後10
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。4後11,後12
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8
津波と高潮の特徴を説明できる。4後14
波の基本的性質を説明できる。4後13

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
専門的能力502030100