産業倫理

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 産業倫理
科目番号 45202 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない/適宜プリントを配布
担当教員 佐藤 雄哉

到達目標

(ア)技術者倫理における倫理と法の関係が説明できる。
(イ)リスクアセスメントを理解し、本質的安全とは何か説明できる。
(ウ)研究倫理に関するFFPが説明できる。
(エ)各国の公益通報者保護制度を説明できる。
(オ)社会が包摂する様々な多様性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)技術者倫理における倫理と法の関係や各国の公益通報者保護制度が説明でき、より困難な技術者が対峙すべき課題について解決策を提示できる。技術者倫理における倫理と法の関係や各国の公益通報者保護制度が説明でき、技術者が対峙すべき課題について解決策を提示できる。技術者倫理における倫理と法の関係や各国の公益通報者保護制度が説明できず、技術者が対峙すべき課題について解決策を提示できない。
評価項目(イ)リスクアセスメントを理解し、本質的安全や社会が包摂する多様性が説明でき、より高度な倫理観が求められる事象に対して最適な解決策が提示できる。リスクアセスメントを理解し、本質的安全や社会が包摂する多様性が説明でき、より高度な倫理観が求められる事象に対して適切な解決策が検討できる。リスクアセスメントを理解できず、本質的安全や社会が包摂する多様性が説明できずに、より高度な倫理観が求められる事象に対して解決策が検討できない。
評価項目(ウ)研究に携わる技術者が回避すべきFFPを説明でき、具体の事例を用いて回避する際の最適な解決策を提示できる。研究に携わる技術者が回避すべきFFPを説明でき、具体の事例を用いて回避する際の一般的な解決策を提示できる。研究に携わる技術者が回避すべきFFPを説明できず、具体の事例を用いて回避する際の一般的な解決策を提示できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E2 自らにも社会にも誠実であり、技術者としての誇りと責任感を身につける
JABEE b 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任
本校教育目標 ⑤ 技術者倫理

教育方法等

概要:
技術者を取り巻く社会環境はめまぐるしく変化し、新たなイノベーションが日々起こっている。そのような国際情勢を理解し、技術者が規範とすべき倫理観とは何かを具体の事例を通じて学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講義では、自身が技術者として社会に踏み出した際に、技術者として身につけておくべき倫理観を実例を通して学ぶ。教科書は指定しないものの過去の出来事などを中心に講義内容を構成することから、自ら社会へのアンテナを張り情報収集する姿勢も求められる。同時に、他者とコミュニケーションを取りながら解決策を検討する姿勢も身につけられるようなディスカッションも取り入れる。
注意点:
継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題を決められた期日までに提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修3

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 国際社会が目指す持続可能な社会
(自学自習内容:SDGsの内容を調べる)
SDGsの具体的な内容を理解する。
2週 国際社会が目指す持続可能な社会
(自学自習内容:ライフサイクルアセスメントを調べる)
ライフサイクルアセスメントを理解する。
3週 技術者が認識すべき倫理と法の関係
(自学自習内容:安全に関する法を調べる)
倫理と法の関係を理解する。
4週 技術者が認識すべき倫理と法の関係
(自学自習内容:製造物責任法を調べる)
PL法の内容を理解する。
5週 各国の公益通報者保護制度
(自学自習内容:公益通報者保護法を調べる)
公益通報者保護制度を理解する。
6週 リスクアセスメントと本質安全
(自学自習内容:リスクアセスメントを調べる)
リスクアセスメントとは何か説明できる。
7週 リスクアセスメントと本質安全
(自学自習内容:本質安全を調べる)
本質安全と制御安全の違いを理解できる。
8週 リスクアセスメントと本質安全
(自学自習内容:制御安全を調べる)
土木に関連した本質安全の実例を説明できる。
4thQ
9週 研究者倫理
(自学自習内容:FFPを調べる)
FFPについて理解する。
10週 研究者倫理
(自学自習内容:論文の査読について調べる)
学術論文を執筆する際の注意点を理解する。
11週 研究者倫理
(自学自習内容:利益相反を調べる)
利益相反について理解する。
12週 研究者倫理
(自学自習内容:iPS細胞を調べる)
生命倫理の現状を理解する。
13週 尊重すべき多様性
(自学自習内容:ノーマライゼーションを調べる)
技術者が尊重すべき社会に存在する多様性を理解する。
14週 尊重すべき多様性
(自学自習内容:ユニバーサルデザインを調べる)
ユニバーサルデザインを理解する。
15週 土木技術者が遭遇する倫理的問題
(自学自習内容:知的財産権を調べる)
土木に関する倫理的問題を把握する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後13,後14,後15
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13,後14
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4後3,後4,後5,後15
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4後3,後4,後5,後15
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4後1,後2,後15
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後1,後2,後15
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後1,後2,後13,後14,後15
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4後1,後2,後15
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4後3,後4,後15
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4後3,後4,後15
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4後1,後2,後3,後4,後13,後14,後15
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4後1,後2,後13,後14,後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4後1,後2,後13,後14,後15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4後1,後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100