水域環境

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 水域環境
科目番号 45207 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない。/適宜プリントを配布する。
担当教員 松本 嘉孝

到達目標

(ア)反応次数モデルを理解し、着目物質濃度の時間変化データから反応速度係数を求めることができる。
(イ)河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出することができる。
(ウ)反応槽内における有機物濃度変化モデルを理解し、排水濃度を算出することができる。
(エ)淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解する。
(オ)河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解する。
(カ)河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安実到達レベルの目安
水質変化反応式の基礎水質変化における0次反応式と1次反応式を理解し,その特性を説明できる。反応速度式で着目物質の与時点での濃度を推定できる。水質変化における0次反応式と1次反応式を理解し,その特性を説明できる。水質変化における0次反応式と1次反応式が理解できない。
河川の有機物,溶存酸素モデル河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出し,その変化状況の説明ができる。河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出することができる。河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルは理解しているが、それぞれの値を算出することができない。
反応槽内における有機物モデル反応槽内における有機物濃度変化モデルを理解し、排水濃度を算出し,その濃度変化を説明することができる。反応槽内における有機物濃度変化モデルを理解し、排水濃度を算出することができる。反応槽内における有機物濃度変化モデルは理解しているが、排水濃度を算出することはできない。
生物と河川景観淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解すると共に,相互関係を理解している。淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解している。淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解していない。
河川生態系と無機的環境河川周辺環境・水文現象と河川生態系との複数の関係を理解している。河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解している。河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解していない。
河川生物の保全河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解し,提案できる。河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解している。河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
地球上で水分のあるところを水圏あるいは水域と言う。 本講義では,地表面(河川,湖沼)の水環境について学ぶ。授業の前半は,河川と湖沼の水質濃度の数学モデルと微生物による代謝モデルを学習する。授業の後半は,河川における動植物が水環境とどのように関わっているかを学び,河川環境の保全について考える。
授業の進め方・方法:
授業は配布プリントを使用して行う。1週間前に授業内容についての資料が配布されるので受講生は予習をしてから受講すること。講義では十分な説明があった後,例題演習を通して理解を深めることができる。
注意点:
予習と復習を欠かさないこと。関数電卓を持参すること。 継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題を決められた期日までに提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修4

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 水質変化における0次反応式と1次反応式の理解と,その特性について
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(ア)反応次数モデルを理解し、着目物質濃度の時間変化データから反応速度係数を求めることができる。
2週 水質変化における0次反応式と1次反応式の理解と,その特性について
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(ア)反応次数モデルを理解し、着目物質濃度の時間変化データから反応速度係数を求めることができる。
3週 河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデル:有機物濃度変化
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(イ)河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出することができる。
4週 河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデル:溶存酸素濃度変化
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(イ)河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出することができる。
5週 河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデル:ストリータ・フェルプス式
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(イ)河川の有機物,溶存酸素の時間変化モデルを理解し、それぞれの値を算出することができる。
6週 反応槽内における有機物濃度変化モデル
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(ウ)反応槽内における有機物濃度変化モデルを理解し、排水濃度を算出することができる。
7週 反応槽内における有機物濃度変化モデル,流域環境への適用
(自学自習内容)配付する授業資料の練習問題の解法を行う。
(ウ)反応槽内における有機物濃度変化モデルを理解し、排水濃度を算出することができる。
8週 河川生態系と河川形態や河川構造物の関係:植生と魚類
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(エ)淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解する。
4thQ
9週 河川生態系と河川形態や河川構造物の関係:底生昆虫
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(エ)淡水魚や底生生物,植物と河川形態や河川構造物との関わりを理解する。
10週 河川周辺環境・水文現象と河川生態系の関係:河川内外の物質移動
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(オ)河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解する。
11週 河川周辺環境・水文現象と河川生態系の関係:河川連続体仮説
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(オ)河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解する。
12週 河川周辺環境・水文現象と河川生態系の関係:洪水パルス理論
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(オ)河川周辺環境・水文現象と河川生態系との関係を理解する。
13週 河川環境の創造と保全:保全方法
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(カ)河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解する。
14週 河川環境の創造と保全:保全方法と実例
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(カ)河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解する。
15週 河川環境の創造と保全:保全方法と実例
(自学自習内容)Teamsにて配付する授業資料の復習と予習。
(カ)河川環境の創造と保全について,その基本的な考え方を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4後3,後4,後5,後7
物質循環と微生物の関係を説明できる。4後8,後10,後11,後12
環境影響評価の目的を説明できる。4後13,後14,後15
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4後13,後14,後15
環境影響指標を説明できる。4後13,後14,後15
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12
生態系の保全手法を説明できる。4後13,後14,後15
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4後13,後14,後15

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合6040100
専門的能力6040100