環境水質学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境水質学
科目番号 44113 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「環境水質学」/「よくわかる水環境と水質」 武田育郎 著 オーム社
担当教員 松本 嘉孝

到達目標

(ア)水中における物質濃度表示、化学変化の量的関係に習熟する。
(イ)わが国の水環境に関する法的規制の体系を理解する。
(ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
(オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と程度を説明できる。
(カ)水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。
(キ)大腸菌群と水環境の関係を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
水中物質の濃度計算と化学反応式に習熟し、我国における水質に関する様々な基準についてその法体系が説明できる水質指標の濃度表示を説明でき,さらにその濃度換算ができる。加えて,我が国における水質に関する基準が述べられ,その法体系を説明できる。水質指標の濃度表示の意味を説明できると共に,我が国における水質に関する基準を述べれる。水質指標の濃度表示の意味が説明できない,もしくは我が国における水質に関する基準を述べれない。
基礎的な水質指標および有機汚濁に関する指標の測定意義と測定方法が説明できる基礎的な水質指標が5つ挙げられ,その測定意義と測定方法を説明できるとともに,その水質濃度算出ができる。基礎的な水質指標が5つ挙げられ,その測定意義と測定方法を説明できる。基礎的な水質指標が5つ挙げられず,その測定意義と測定方法をも説明できない。
水環境中の有害物質指標とその評価、閉鎖性水域における富栄養化のメカニズムとそれに関する水質指標、大腸菌群などの生物的水質指標について説明できる水環境中の有害物質指標を3つ挙げ,その排出源と人体への影響を説明できるとともに,その評価方法も説明できる。加えて,富栄養化のメカニズムをフローを使って説明でき,富栄養化に関する指標を全て挙げられ,それらの測定方法が説明でき,濃度算出もできる。水環境中の有害物質指標を3つ挙げ,その排出源と人体への影響を説明できる。加えて,富栄養化のメカニズムをフローを使って説明でき,富栄養化に関する指標を全て挙げることができる。水環境中の有害物質指標を3つ挙げられず,その排出源と人体への影響を説明できない。加えて,富栄養化のメカニズムをフローを使って説明できず,富栄養化に関する指標も全て挙げることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
多岐にわたる環境工学分野のなかでも、水域における水質状況の把握とその管理を行うことは最も重要である。本講義では、河川や湖沼などにおける水環境状態を示す水質指標の理解を主たる目的とする。まず、水中物質の濃度計算と化学反応式に習熟し、我国における水質に関する様々な基準についてその法体系を学ぶ。次に、基礎的な水質指標および有機汚濁に関する指標の測定意義と測定方法とを学ぶ。最後に、水環境中の有害物質指標とその評価、閉鎖性水域における富栄養化のメカニズムとそれに関する水質指標、大腸菌群などの生物的水質指標について理解する。
授業の進め方・方法:
注意点:
化学Ⅰ、化学Ⅱの履修を前提として講義を進める。関数電卓を持参のこと。教科書については初回授業時に担当教員より説明がある。継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題を決められた期日までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水中物質の濃度(モル濃度、重量分率、単位容積重量、規定度、グラム当量)、化学反応式(化学量論、物質平衡) (ア)水中における物質濃度表示、化学変化の量的関係に習熟する。
2週 水質に関する基準(環境基準、排水基準、水道水質基準) (イ)わが国の水環境に関する法的規制の体系を理解する。
3週 物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
4週 物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
5週 物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) (キ)大腸菌群と水環境の関係を説明できる。
6週 物理的水質指標(濁度、透視度、透明度、色度、pH、ORP、電気伝導度、懸濁態物質量) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
7週 化学的水質指標(硬度、アルカリ度) (エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
8週 化学的水質指標(硬度、アルカリ度) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
(エ)一般的な物理および化学的水質指標について、各項目の特徴とその測定方法を説明することができる。
2ndQ
9週 有機汚濁に関する指標(DO、BOD、COD、TOC) (オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と程度を説明できる。
10週 有機汚濁に関する指標(DO、BOD、COD、TOC) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
(オ)生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)が表す水質汚濁の傾向と程度を説明できる。
11週 毒性の評価、環境有害物質指標(重金属類、農薬類) (カ)水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。
12週 毒性の評価、環境有害物質指標(重金属類、農薬類) (カ)水環境における毒性物質の評価手法と主たる水環境有害物質の特徴を説明できる。
13週 閉鎖性水域における富栄養化メカニズム、富栄養化に関する水質指標(窒素類、リン) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
14週 閉鎖性水域における富栄養化メカニズム、富栄養化に関する水質指標(窒素類、リン) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
15週 生物学的水質指標(一般細菌、大腸菌群、糞便性大腸菌群) (ウ)水質汚濁の種類と各々の特徴や発生原因を説明することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合501040100
専門的能力501040100