法学Ⅱ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 法学Ⅱ
科目番号 04212 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし。適宜、レジュメ等の資料を配布する。/[参考図書]川端敏朗・松嶋隆弘編『スタンダード法学』芦書房、2018年、ISBN:978-4-7556-1294-7
担当教員 大矢 武史

到達目標

(ア)法令の構造や基本的な法令用語を知ることで、具体的な法律の条文の形式的な意味をつかめるようにする。
(イ)刑事事件と民事事件について、それらがどういう目的で作られたことを知ることで、その違いを理解する。
(ウ)近代民法の基本原則について知るとともに、現代社会においてはそれが修正されていることを理解する。
(エ)契約が成立するための条件(成立要件)、契約が無効・取消し可能となる条件(有効要件)について理解する。
(オ)民法上の責任(債務不履行責任・不法行為責任)について、その法律要件と法律効果について理解する。
(カ)(著作権などの)知的財産権と所有権との違いを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目(A)法令の構造や基本的な法令用語を知ることで、具体的な法律の条文の形式的な意味を理解し、説明できる。法令の構造や基本的な法令用語を知ることで、具体的な法律の条文の形式的な意味を理解できる。法令の構造や基本的な法令用語を知ることで、具体的な法律の条文の形式的な意味を理解できない。
評価項目(B)刑事事件と民事事件について、それらがどういう目的で作られたことを知ることで、その違いを理解し、説明できる。刑事事件と民事事件について、それらがどういう目的で作られたことを知ることで、その違いを理解できる。刑事事件と民事事件について、それらがどういう目的で作られたことを知ることで、その違いを理解できない。
評価項目(C)近代民法の基本原則について知るとともに、現代社会においてはそれが修正されていることを理解し、説明できる。近代民法の基本原則について知るとともに、現代社会においてはそれが修正されていることを理解できる。近代民法の基本原則について知るとともに、現代社会においてはそれが修正されていることを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E1 日本や世界の文化や歴史を、地球的な視点から多面的に認識し、建築技術が社会に与える影響を理解する能力を修得する。
JABEE a 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
この科目では、具体的な事例を出発点にして日常生活に密接に関わる法原則や法制度を学ぶ。令和4年4月から成人年齢が18歳に引き下げられる。18歳に到達すると当然大人扱いされ、未成年者としての保護を受けられなくなる。民法、刑法、労働法などの基本的な法原則や制度について学び、社会に出る前に最低限知っておくべき法知識を修得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式を基本とするが、学生にも発言を促し双方向を意識して行う。授業内容の理解や試験対策のために、練習問題や授業期間中に1度「課題レポート」を出題する。
注意点:
「法学Ⅰ」を履修していると理解が深まるが、その科目の履修を前提としない。
授業時間の制限上、授業では主に基本的事項を取り扱い、時事的な事項については十分に触れることができないが、毎日ニュースをチェックして時事的な政治・法律問題に関心を持つよう心がけておくこと。

選択必修の種別・旧カリ科目名

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション:法の体系と分類(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 法律学の体系を把握し、この授業の内容が、その法体系のなかのどの分野に属しているのかを知る。
2週 裁判と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 民事裁判の目的やしくみを把握し、時事的問題を理解できる。
3週 契約と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 契約の種類や成立要件について把握し、時事的問題を理解できる。
4週 消費生活と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 契約の取消しやクーリングオフ制度について把握し、時事的問題を理解できる。
5週 労働と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 働くための法制度の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
6週 財産と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 財産の所有・管理に関する法制度の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
7週 損害賠償と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 被害者・加害者になった時の法制度について把握し、時事的問題を理解できる。
8週 結婚と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 夫婦関係の法制度について把握し、時事的問題を理解できる。
4thQ
9週 親子と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 親子関係の法制度について把握し、時事的問題を理解できる。
10週 セクシュアリティと法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) SOGIという概念について把握し、時事的問題を理解できる。
11週 外国人と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 不法滞在者に対する法制度の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
12週 著作物と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 著作物に対する法制度の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
13週 犯罪と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 刑法の目的や犯罪の成立要件について把握し、時事的問題を理解できる。
14週 刑事手続と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 刑事手続の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
15週 刑罰と法(復習:配布資料,予習:本トピックに関連する資料を一つ以上読むこと) 死刑制度の概要について把握し、時事的問題を理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100