建築設計製図ⅢA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建築設計製図ⅢA
科目番号 53101 科目区分 専門 / 必履修,選択必修1
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「コンパクト建築設計資料集成」日本建築学会編(丸善)/新建築、住宅特集、a+u等の建築関係の雑誌
担当教員 三島 雅博,前田 博子

到達目標

(ア)既得の知識・イメージにとらわれず,自由に建築空間を発想することができる。
(イ)空間相互の機能的なつながりを理解したうえで,合理的な空間構成を作成することができる。
(ウ)内部空間及び外観に一貫したコンセプトに基づいた表現を与えることができる。
(エ)正確な模型・図面が作成でき,建物内容に見合った適切な図面表現を作り出すことができる。
(オ)自らの設計意図を充分に伝達することができ,質疑に対し適切な説明ができる。
(カ)構造種別に見合った空間を作成することができる。
(キ)調査の上,要求される空間特性や形態的特徴などの条件をおおよそ理解でき,表現することができる。
(ク)与えられた期間内に課題を作成する計画を立て,提出できる。
(ケ)様々な諸条件を総合して,美的な空間を創造できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)既得の知識・イメージにとらわれず,自由に建築空間を豊かに発想することができる。既得の知識・イメージにとらわれず,自由に建築空間を発想することができる。既得の知識・イメージにとらわれず,自由に建築空間を豊かに発想することができない。
評価項目(イ)空間相互の機能的なつながりを理解したうえで,合理的な空間構成を作成することができる。空間相互の機能的なつながりを理解したうえで,空間構成を作成することができる。空間相互の機能的なつながりを理解したうえで,合理的な空間構成を作成することができない。
評価項目(ウ)内部空間及び外観に一貫したコンセプトに基づいた表現を与えることができる。内部空間及び外観を表現することができる。内部空間及び外観に一貫したコンセプトに基づいた表現を与えることができない。
評価項目(エ)正確な模型・図面が作成でき,建物内容に見合った適切な図面表現を作り出すことができる。模型・図面が作成でき,図面表現を作り出すことができる。正確な模型・図面が作成や,建物内容に見合った適切な図面表現を作り出すことができない。
評価項目(オ)自らの設計意図を充分に伝達することができ,質疑に対し適切な説明ができる。自らの設計意図を伝達することができ,質疑に対し説明ができる。自らの設計意図を充分に伝達することや,質疑に対する適切な説明ができない。
評価項目(カ)構造種別に十分見合った空間を作成することができる。構造種別に見合った空間を作成することができる。構造種別に見合った空間を作成することができない。
評価項目(キ)調査の上,要求される空間特性や形態的特徴などの条件を十分理解でき,表現することができる。調査の上,要求される空間特性や形態的特徴などの条件をおおよそ理解でき,表現することができる。調査の上,要求される空間特性や形態的特徴などの条件や\の理解や,表現ができない。
評価項目(ク)与えられた期間内に課題を作成する計画を立て,提出できる。与えられた期間内に課題を作成し,提出できる。与えられた期間内に課題を作成する計画を立て,提出することができない。
評価項目(ケ)様々な諸条件を総合して,美的な空間を創造できる。様々な諸条件を総合して,空間を創造できる。様々な諸条件を総合して,美的な空間を創造できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 社会の変化・要請を捉えて、問題を分析・抽出し,様々な条件の下,専門知識・技術を用いて,問題を解決するもしくは新たな提案を発する能力を修得する。
学習・教育到達度目標 B2 建築分野の必要な基礎的知識や技術を修得する。
学習・教育到達度目標 C2 図面判読能力および,設計意図・内容を十分に伝達できる説明力とプレゼンテーション力(記述・作図技術や模型製作技術),討議能力を修得する。
学習・教育到達度目標 D1 日本語により論理的な記述、口頭発表、討議等ができる。
本校教育目標 ① ものづくり能力
本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力
本校教育目標 ④ コミュニケーション能力

教育方法等

概要:
本科目は最初の本格的な建築設計の授業であり,前学期を通して2課題を行う。課題の一つは高専機構主催デザコン等の建築設計競技部門の課題とする。いわゆる「コンペ」作品を課題とすることにより,既成概念にとらわれない自由な発想と命題に対する解決法の案出を訓練する。また,設計内容に対する密接でかつ的確な図面表現が、通常の課題以上に求められる。もう一つの課題は構造の特性を踏まえて,内部の空間構成が比較的に単純なものを対象とする。具体的には「建築家のアトリエ」と題して,特定の建築家を選び,その人の設計事務所(アトリエ)を設計する。
授業の進め方・方法:
注意点:
提出期限を厳守すること。病気などの特例を除き,期限以降の提出は一切認めない。特例の場合は診断書などを提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1課題ガイダンス:課題説明(課題の意図,建物内容,使用者の想定,敷地,構造,規模,必要諸室,提出物,日程,   注意事項),全体質疑 上記(ア)
2週 第1課題エスキース及び表現方法検討:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
3週 第1課題エスキース及び表現方法検討:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
4週 第1課題エスキース及び表現方法検討:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
5週 第1課題図面・模型製作,同提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
6週 第1課題図面・模型製作,同提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
7週 第1課題講評会:各自で設計意図・工夫点・プレゼンテーションの意図などを発表,学生などからの質疑,教員講評 上記(キ)(ク)(ケ)
8週 第2課題ガイダンス:課題説明(課題の意図,建物内容,使用者の想定,敷地,構造,規模,必要諸室,提出物,日程,   注意事項),全体質疑 上記(ア)
2ndQ
9週 第2課題エスキースおよびチェック:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出ト 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
10週 第2課題エスキースおよびチェック:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出ト 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
11週 第2課題エスキースおよびチェック:平面計画,立面計画,断面計画,床面積検討,空間のつながり検討,構造計画,   エスキース(基本図)提出ト 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
12週 第2課題図面・模型製作、同提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
13週 第2課題図面・模型製作、同提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
14週 第2課題図面・模型製作、同提出 上記(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)(ク)(ケ)
15週 第2課題講評会:各自で設計意図・工夫点・プレゼンテーションの意図などを発表,学生などからの質疑,教員講評 上記(キ)(ク)(ケ)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4前2,前3,前4,前9,前10,前11
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4前2,前3,前4,前5,前6,前11,前12,前13,前14
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前12,前13,前14
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4前7,前15
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4前7,前15
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4前7,前15
建築における形態(ものの形)について説明できる。4前7,前15

評価割合

課題課題合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100