建築材料Ⅰ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建築材料Ⅰ
科目番号 53104 科目区分 専門 / 選択必修7
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜配布する資料/参考資料:「建築材料」谷川恭雄他(理工図書) 「建築材料用教材」(日本建築学会) その他、建築材料に関する本
担当教員 山田 耕司

到達目標

(ア)社会における構造材料の位置づけを説明できる。
(イ)コンクリートの製造方法、種類、特徴を説明できる。
(ウ)鋼材の製造方法、種類、特徴を説明できる。
(エ)木材の製材方法、種類、特徴を説明できる。
(オ)その他建築構造材料の種類、特徴を説明できる。
(カ)構造材料の許容応力度を説明できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)建築材料の分類、一般的性質を説明できる。建築材料の一般的性質を説明できる。建築材料の一般的性質を説明できない。
評価項目(イ)建築材料と現代社会のかかわりについて、現状やリサイクルなどを踏まえて説明できる。建築材料と現代社会のかかわりについて、説明できる。建築材料と現代社会のかかわりについて、説明できない。
評価項目(ウ)コンクリートの特徴を、使用材料の性質、調合、フレッシュコンクリートの性質、硬化コンクリートの性質を踏まえて説明できる。コンクリートの特徴を説明できる。コンクリートの特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 建築分野の必要な基礎的知識や技術を修得する。
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
建築物には、各種構造(組積造・木構造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造等)があり、それらをより優れた構造とするためには、各構造において用いられている構造材料の性質を知り、適切に使用する必要がある。そこで、本講義では、主として建築物の構造部材に用いられる材料(構造材料)であるコンクリート・鉄鋼・木材の特徴・性質などを説明する。また、建築物に使用される材料は循環型社会の形成に多大な役割を果たすため、建築材料と環境問題の関係について解説する。
授業の進め方・方法:
プロジェクタを用いて10分程度説明、次に5分程度演習問題を解くことを繰り返している(授業内容・方法は以下を参照)。
注意点:
継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。授業内容に関連する課題を毎回提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築材料と現代社会のかかわり 社会における構造材料の位置づけを説明できる。
2週 建築材料と現代社会のかかわり 社会における構造材料の位置づけを説明できる。
3週 鋼材の製造方法、種類、特徴 建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。
4週 鋼材の製造方法、種類、特徴 建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。
5週 鋼材の製造方法、種類、特徴 鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。
6週 鋼材の製造方法、種類、特徴 鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。
7週 コンクリートの製造方法、種類、特徴 セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。
セメントの種類・特徴について説明できる。
8週 コンクリートの製造方法、種類、特徴 コンクリート用軽量骨材があることを知っている。
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。
2ndQ
9週 コンクリートの製造方法、種類、特徴 スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。
生コンの発注について説明できる。
養生の必要性について説明できる。
10週 コンクリートの製造方法、種類、特徴 コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。
使用材料の試験・管理値について説明できる。
11週 コンクリートの製造方法、種類、特徴 耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。
12週 木材の製材方法、種類、特徴 木材の種類について説明できる。
傷(節など)について説明できる。
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。
13週 木材の製材方法、種類、特徴 耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。
耐火性について説明できる。
14週 建築材料概論 その他建築構造材料の種類、特徴を説明できる。
15週 構造材料の許容応力度 構造材料の許容応力度を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料木材の種類について説明できる。3前12
傷(節など)について説明できる。3前12
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。3前13
耐火性について説明できる。3前13
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。3前12
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。3前7
セメントの種類・特徴について説明できる。3前7
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。3前8
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。3前8
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。3前9
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。3前10
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。3前11
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。3前11
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。3前3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。3前4
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。3前5
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。3前6
施工・法規使用材料の試験・管理値について説明できる。3前10
生コンの発注について説明できる。3前9
養生の必要性について説明できる。3前9

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100