建築構造力学ⅡA

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築構造力学ⅡA
科目番号 53132 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「建築構造力学I」阪口理ら(学芸出版社)、「建築構造力学II」阪口理ら(学芸出版社)/配布プリント
担当教員 山田 耕司

到達目標

(ア)断面諸係数の基本概念とその利用法を知識として知っている。
(イ)実務的な公式を用いて、矩形、T 型、I 型断面の断面諸係数を計算できる。
(ウ)主応力、主応力方向、モールの応力円の意味を知っている。
(エ)応力度とひずみ度の関係を活用して、部材内の応力度、ひずみ度を計算できる。
(オ)圧縮力の作用する鉄筋コンクリート柱の応力度を算定できる。
(カ)偏心圧縮の状態と関連づけて、断面の核の意味を理解している。
(ク)座屈現象とその問題点を理解し,単純な支持条件における座屈荷重を算定できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)断面諸係数を用いて応力度を計算できる実務的な公式を用いて、矩形、T型、I型断面の断面諸係数を計算できる。実務的な公式を用いて、矩形、T型、I型断面の断面諸係数を計算できない。
評価項目(カ)(キ)偏心圧縮の状態から断面内の応力度を計算できる。偏心圧縮の状態と関連づけて、断面の核の意味を理解している。偏心圧縮の状態を理解できない。
評価項目(ク)(ケ)単純な支持条件における座屈荷重を算定できる。座屈現象とその問題点を理解している座屈現象とその問題点を理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 建築分野の必要な基礎的知識や技術を修得する。
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
建物の構造を自重・地震力など荷重に対して合理的に設計するためには、建物に作用する力や建物の変形を知る必要がある。構造設計では、建物の架構形式を決め、構造計算をした後、断面決定を行う。構造力学では、構造設計で要求される構造計算や付随する知識の修得するために開講されている。そこで本講義では、構造部材の断面に働く力(応力)と断面形状の関係を取り扱う。本授業内容は、構造設計の際、キーポイントとなるので、注意されたい。なお,この授業は,数学・物理学の応用であるので,受講前に数学・物理を復習しておくこと。
授業の進め方・方法:
注意点:
本授業内容は、構造設計の際、キーポイントとなるので、注意されたい。なお,この授業は,数学・物理学の応用であるので,受講前に数学・物理を復習しておくこと。電卓と軟らかい定規を持参することが望ましい。継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。なお,自学自習内容として指定した項目を遂行している前提で定期試験を行うが,前年度までの学習態度を考慮し,「課題」として評価に組み込む場合もある(その場合は授業1回目に提示する)。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修5

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面諸係数の計算法:断面1次モーメント、断面2次モーメント、断面係数、断面2次半径
課題:課題1~4による復習
断面諸係数を計算できる
2週 断面諸係数の計算法:断面1次モーメント、断面2次モーメント、断面係数、断面2次半径
課題:課題1~4による復習
断面諸係数を計算できる
3週 モールの応力円の活用法:主応力、主応力方向
課題:課題6による復習
モールの応力円を利用できる
4週 モールの応力円の活用法:主応力、主応力方向
課題:課題6による復習
モールの応力円を利用できる
5週 応力度(引張、圧縮、せん断、曲げ)とひずみ度(軸(引張、圧縮、曲げ)、せん断)の定義と関係
課題:課題5,7,9による復習
応力度を計算できる
6週 応力度(引張、圧縮、せん断、曲げ)とひずみ度(軸(引張、圧縮、曲げ)、せん断)の定義と関係
課題:課題5,7,9による復習
応力度を計算できる
7週 鉄筋コンクリート柱の圧縮:複合材料断面における応力度の算定法
課題:課題8による復習
応力度を計算できる
8週 鉄筋コンクリート柱の圧縮:複合材料断面における応力度の算定法
課題:課題8による復習
応力度を計算できる
2ndQ
9週 鉄筋コンクリート柱の圧縮:複合材料断面における応力度の算定法
課題:課題8による復習
応力度を計算できる
10週 偏心圧縮と断面の核:鉄筋コンクリート柱への応用、フーチング基礎への応用
課題:課題11~14による復習
応力度を計算できる
11週 偏心圧縮と断面の核:鉄筋コンクリート柱への応用、フーチング基礎への応用
課題:課題11~14による復習
応力度を計算できる
12週 偏心圧縮と断面の核:鉄筋コンクリート柱への応用、フーチング基礎への応用
課題:課題11~14による復習
応力度を計算できる
13週 許容応力度に基づいた部材断面検定の演習
課題:課題10,18による復習
断面検定ができる
14週 座屈:オイラー座屈、座屈荷重と座屈長さ、非弾性座屈
課題:課題15,16による復習
座屈荷重を計算できる
15週 前期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前1
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4前2
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4前3,前4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4前5,前6
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4前6
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前14
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前7,前8

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100