建築材料

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築材料
科目番号 53133 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「建築材料を学ぶ 」谷川恭雄他(理工図書)/参考資料:「建築材料用教材」(日本建築学会) その他、建築材料に関する本
担当教員 白田 太

到達目標

(ア)社会における建築材料の位置づけを説明できる。
(イ)コンクリートの製造方法、種類、特徴を説明できる。
(ウ)鋼材の製造方法、種類、特徴を説明できる。
(エ)木材の製材方法、種類、特徴を説明できる。
(オ)仕上げ(塗装材、接着剤、外装材、内装材、開口部材など)材料の種類と特徴について説明できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)建築材料と現代社会のかかわりについて、現状やリサイクルなどを踏まえて説明できる。建築材料と現代社会のかかわりについて、説明できる。建築材料と現代社会のかかわりについて、説明できない。
評価項目(イ)コンクリートの特徴を、使用材料の性質、調合、フレッシュコンクリートの性質、硬化コンクリートの性質を踏まえて説明できる。コンクリートの特徴を説明できる。コンクリートの特徴を説明できない。
評価項目(ウ)鋼材の特徴を力学特性を踏まえて説明できる鋼材の特徴を説明できる。鋼材の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 建築分野の必要な基礎的知識や技術を修得する。
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
建築物には、各種構造(組積造・木構造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造等)があり、それらをより優れた構造とするためには、各構造において用いられている構造材料の性質を知り、適切に使用する必要がある。また、構造材料に仕上げを適切に施すことにより、快適で安全な空間となる。主として建築物の構造部材に用いられる材料(構造材料)であるコンクリート・鉄鋼・木材の特徴・性質などおよび構造材料以外の材料(非構造材料)を、素材別、機能別、および使用部位別に学び、それらの特徴・性質などを説明する。
授業の進め方・方法:
プロジェクタを用いて説明、5分程度演習問題を解くことを繰り返している(授業内容・方法は以下を参照)。
注意点:
継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。授業内容に関連する課題を提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修7・旧カリ科目名:建築材料Ⅰ

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築材料と現代社会のかかわり
(予習:次週授業範囲)
社会における構造材料・非構造材料の位置づけを説明できる。
2週 鋼材の製造方法、種類、特徴
(課題:鋼材1)
建築用構造用鋼材・建築用鋼製品の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。
3週 鋼材の製造方法、種類、特徴
(課題:鋼材2)
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。
4週 鋼材の製造方法、種類、特徴
(課題:鋼材3)
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、特異点などの性質について説明できる。
5週 コンクリートの製造方法、種類、特徴
(課題:コンクリート1)
セメントの製造方法およびその種類・特徴について説明できる。
6週 コンクリートの製造方法、種類、特徴
(課題:コンクリート2)
コンクリート用骨材および混和材(剤)の種類・特徴について説明できる。
7週 コンクリートの製造方法、種類、特徴
(課題:コンクリート3)
コンクリートのフレッシュ性状および養生の影響などについて説明できる。
8週 コンクリートの製造方法、種類、特徴
(課題:コンクリート4)
コンクリートの硬化後の特性について説明でき,耐久性について現象名をあげることができる。
2ndQ
9週 木材の製材方法、種類、特徴
(課題:木材)
木材の種類・物理特性・耐久性などについて説明できる。
10週 非構造材料
(復習:非構造材料1)
金属系材料、セラミック系材料、コンクリート系材料、高分子系材料、塗料・接着剤、石材、木質系材料などを説明できる。
11週 非構造材料
(課題:非構造材料2)
非鉄金属材料の分類,特徴をあげることができる。
12週 内外装材料
(課題:内外装材料1)
石材,タイル,ガラスなどの種類・性質について説明できる。
13週 内外装材料
(課題:内外装材料2)
各種屋根材の特徴をあげることができる。
14週 内外装材料
(課題:内外装材料3)
下地材の種類をあげることができる。
15週 内外装材料
(復習:授業範囲)
内装材料(壁・天井・床)の種類をあげることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。4
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4
木材の種類について説明できる。4前12
傷(節など)について説明できる。4前12
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4前13
耐火性について説明できる。4前13
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。4前12
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。4前7
セメントの種類・特徴について説明できる。4前7
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。4前8
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。3前8
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。4前9
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。4前10
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。4前11
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。4前11
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4前3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4前4
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。4前5
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。4前6
施工・法規使用材料の試験・管理値について説明できる。4前10
生コンの発注について説明できる。4前9
養生の必要性について説明できる。4前9

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100