建築構造力学Ⅳ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築構造力学Ⅳ
科目番号 54223 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「建築構造力学Ⅱ」 (学芸出版社)、「新しい鉄筋コンクリート構造」 (森北出版)/適宜,プリントを配付
担当教員 今岡 克也

到達目標

(ア)座標変換マトリクスやガウスの消去法を理解できる。
(イ)トラス部材や梁部材の剛性マトリクスを理解できる。
(ウ)マトリクス法を用いて簡単なトラス構造の応力解析ができる。
(エ)マトリクス法を用いて簡単なラーメン構造の応力解析ができる。
(オ)プレストレストコンクリート構造のプレテンションとポストテンションの違いを理解できる。
(カ)壁式鉄筋コンクリート構造の特徴と壁量規定を理解できる。
(キ)限界耐力計算法を許容応力度等計算法と比較しながら説明できる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)マトリクス法を用いて、任意のトラスの軸力を求めることができるマトリクス法を用いて、3自由度のトラスの軸力を求めることができるマトリクス法を用いて、3自由度のトラスの軸力を求めることができない
評価項目(イ)プレストレストコンクリート構造と壁式構造について、構造設計法と特徴を概説することができるプレストレストコンクリート構造と壁式構造について、特徴を概説することができるプレストレストコンクリート構造と壁式構造について、特徴を概説することができない
評価項目(ウ)限界耐力計算法を用いて、多層建物に作用させる地震荷重を求めるとができる許容応力度等計算法を用いて、多層建物に作用させる地震荷重を求めるとができる許容応力度等計算法を用いて、多層建物に作用させる地震荷重を求めるとができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B3 建築分野の実社会に必要で役立つ知識や技術を応用して問題を解決する能力を修得する。
JABEE c 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
前半は、トラス構造やラーメン構造の応力解析法として広く利用されているマトリクス法について学ぶ。後半は、プレストレストコンクリート構造とRCの壁式構造について概説する。最後に、限界耐力計算による構造設計法について、地震荷重を中心にして、その考え方を従来の許容応力等計算法と比較しながら概説する。
授業の進め方・方法:
この授業は,はじめに教科書や資料に沿って概要を説明し,次に例題の問題を黒板に書きながら説明して解き,最後に課題を受講学生に配布して解いてもらう。課題の回答を作成した学生は,教卓にある模範解答と見比べて,必要ならば修正して提出する。
注意点:
この授業では、建築構造力学Ⅰ~Ⅲと鉄筋コンクリート構造Ⅰの内容を理解しているものとして授業を進める。授業後に必ず復習し、授業内容の理解を深めること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修5

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 マトリクス法により1次元構造物に作用する軸力の算定方法を説明する。
課題として、1次元構造物の応力解析の演習問題を解いてもらう。
マトリクス法により1次元構造物に作用する軸力を算定することができる。
2週 マトリクス法に必要な座標変換トリクスについて説明する。
課題として、トラス構造物の応力解析の演習問題を解いてもらう。
座標変換マトリクスについて理解することができる
3週 マトリクス法で用いるトラス構造の剛性マトリクスについて説明する。
課題として、トラス構造物の応力解析の演習問題を解いてもらう。
トラス構造の剛性マトリクスについて理解することができる
4週 マトリクス法によりトラス構造の応力を求める方法を説明する。
課題として、トラス構造の応力解析の演習問題を解いてもらう。
マトリクス法を用いて、任意の平面トラスの軸力を求めることができる
5週 マトリクス法で用いるラーメン構造の剛性マトリクスについて説明する。
課題として、不静定梁の応力解析の演習問題を解いてもらう。
ラーメン構造の剛性マトリクスについて理解することができる
6週 マトリクス法によりラーメン構造の応力を求める方法を説明する。
課題として、不静定梁の応力解析の演習問題を解いてもらう。
マトリクス法を用いて、不静定梁の応力を求めることができる
7週 マトリクス法により等分布荷重を受ける不静定梁の応力を求める方法を説明する。課題として、不静定梁の応力解析の演習問題を解いてもらう。 マトリクス法を用いて、等分布荷重を受ける不静定梁の応力を求めることができる
8週 プレストレストコンクリート構造について概説する。
課題として、PC構造に関する演習問題を解いてもらう。
プレストレストコンクリート構造について概説することができる
4thQ
9週 プレストレストコンクリート造の梁に必要な圧縮力について概説する。
課題として、PC梁の必要な圧縮力の演習問題を解いてもらう。
プレストレストコンクリート構造の梁に作用させる圧縮力を求めることができる
10週 壁式鉄筋コンクリート構造について概説する。
課題として、RCW構造に関する演習問題を解いてもらう。
壁式鉄筋コンクリート構造について概説することができる
11週 壁式鉄筋コンクリート構造の壁量を算定する方法を説明する。
課題として、RCW構造の壁量を算定する演習問題を解いてもらう。
壁式鉄筋コンクリート構造の壁量を求めることができる
12週 壁式鉄筋コンクリート構造の偏心率について概説する。
課題として、RCW構造の偏心率を算定する演習問題を解いてもらう。
壁式鉄筋コンクリート構造の偏心率を求めることができる
13週 保有水平耐力と必要保有水平耐力について説明する。
課題として、保有水平耐力を算定する演習問題を解いてもらう。
保有水平耐力と必要保有水平耐力について説明することができる
14週 損傷時の限界耐力計算の手順について説明する。
課題として、損傷限界時の地震力を算定する演習問題を解いてもらう。
損傷時の限界耐力計算の手順について説明することができる
15週 安全限界時の限界耐力計算について説明する。
課題として、損傷限界時の地震力を算定する演習問題を解いてもらう。
安全限界時の限界耐力計算の手順について説明することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100