到達目標
(ア)1質点系と2質点系の運動方程式を作成することができる。
(イ)平均加速度法を使って1質点系の時刻歴応答波形をエクセルで求めることができる。
(ウ)1質点系の自由振動による応答波形から固有周期と減衰定数が算定できる。
(エ)地震応答スペクトルを用いて1質点系の最大応答が算定できる。
(オ)2質点系の固有周期と固有モード,正規化モードを求めることができる。
(カ)モーダルアナリシスと地震応答スペクトルから2質点系の最大応答が算定できる。
(キ)ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モードを求めることができる。
ルーブリック
| 最低限の到達レベルの目安(優) | 最低限の到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(不可) |
評価項目(ア) | 2質点系の運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる | 1質点系の運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる | 1質点系の運動方程式を立てて、自由振動波形を求めることができない |
評価項目(イ) | 地動加振による2質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる | 地動加振による1質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる | 地動加振による1質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができない |
評価項目(ウ) | ねじれを伴う1質点系の偏心率と運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる | ねじれを伴う1質点系の偏心率と運動方程式を求めることができる | ねじれを伴う1質点系の偏心率と運動方程式を求めることができない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B3 建築分野の実社会に必要で役立つ知識や技術を応用して問題を解決する能力を修得する。
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力
教育方法等
概要:
地震活動度が高い地域に建物を設計する場合には,地震に対する安全性能を明確にして,建築主や利用者に説明する義務が生じる。この授業では,地震時に建物はどのように揺れて,変位や加速度の最大値はどのようになるかを中心に学ぶ。前半では1質点系を対象として,固有振動数や減衰定数の算定方法を学び,次に運動方程式とその解法である平均加速度法について学び,地震応答スペクトルの特徴と利用方法について学ぶ。後半では,多層建物やねじれ振動へと発展させ,固有振動数や固有モードの算定方法について学び,モーダルアナリシスを用いて地震時に作用する変位や加速度などの最大応答の算定方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
この授業は,はじめに教科書に沿って概要を説明し,次に例題の問題を黒板に書きながら説明して解き,最後に課題を受講学生に配布して解いてもらう。
注意点:
本校の専攻科に進学する学生は,この授業で学んだ内容が「建築学計測実験」(専攻科2年の必修科目)で用いられるので,必ず受講してください。授業後に必ず復習し、授業内容の理解を深めること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
非減衰の1質点系の運動方程式 :2階の線形微分方程式,慣性力,復元力 |
非減衰の1質点系の運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる
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2週 |
減衰を考慮した1質点系の運動方程式 :慣性力,減衰力,復元力 |
速度比例減衰を考慮した1質点系の運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる
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3週 |
平均加速度法による1質点系の時刻歴解析 :テーラー展開 課題として、エクセルで1質点系の自由振動波形を求めさせる |
平均加速度法を用いて、1質点系の自由振動波形を求めることができる
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4週 |
平均加速度法による1質点系の時刻歴解析 :テーラー展開 課題として、エクセルで1質点系の地震動による応答波形を求めさせる |
平均加速度法を用いて、1質点系の地震動による応答波形を求めることができる
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5週 |
起振器加振による1質点系の定常振動 :共振現象,固有周期 |
起振器加振による1質点系の定常応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる
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6週 |
地動加振による1質点系の定常振動 :共振現象,固有周期 |
地動加振による1質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる
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7週 |
地震動の応答スペクトル :最大変位応答,最大速度応答,最大加速度応答 課題として、エクセルで地震波の応答スペクトルを求めさせる |
平均加速度法を用いて、任意の地震波の応答スペクトルを求めることができる
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8週 |
2質点系の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析 |
非減衰の2質点系の運動方程式が理解でき、固有周期と固有モードを求めることができる
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4thQ |
9週 |
2質点系の自由振動と定常応答 :正規化モード,刺激係数 課題として、エクセルで2質点系の自由振動波形を求めさせる |
速度比例減衰を考慮した2質点系の運動方程式が理解でき、自由振動波形を求めることができる
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10週 |
2質点系の自由振動と定常応答 :正規化モード,刺激係数 |
速度比例減衰を考慮した2質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる
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11週 |
2質点系のモーダルアナリシス :応答スペクトル,最大変位応答,最大加速度応答 課題として、エクセルで2質点系の地震応答を求めさせる |
モーダルアナリシスを用いて、2質点系の応答倍率曲線と位相差曲線を求めることができる
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12週 |
多層建物の固有振動数と固有モード :ホルツァー法,重力式 課題として、エクセルで多層建物の固有振動数と固有モードを求めさせる |
ホルツァー法を用いて多層建物の固有振動数と固有モードを求めることができる
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13週 |
ねじれ振動とロッキング振動 :重心と剛心,偏心距離 |
ねじれを伴う1質点系の偏心距離や偏心率を求めることができる
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14週 |
ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析 課題として、エクセルでねじれ振動を伴う1層建物の自由振動波形を求めさせる |
ねじれを伴う1質点系の運動方程式が理解でき、固有周期と固有モードを求めることができる
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15週 |
ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析 課題として、エクセルでねじれ振動を伴う1層建物の地震応答を求めさせる |
モーダルアナリシスを用いて、ねじれを伴う1質点系の地震動による応答波形を求めることができる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 中間試験 | 定期試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 50 | 20 | 100 |
専門的能力 | 30 | 50 | 20 | 100 |