建築振動学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築振動学
科目番号 55202 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「建築の振動」 西川孝夫ほか著(朝倉書店)/適宜,プリントを配付
担当教員 今岡 克也

到達目標

(ア)1質点系と2質点系の運動方程式を作成することができる。
(イ)平均加速度法を使って1質点系の時刻歴応答波形をエクセルで求めることができる。
(ウ)1質点系の自由振動による応答波形から固有周期と減衰定数が算定できる。
(エ)地震応答スペクトルを用いて1質点系の最大応答が算定できる。
(オ)2質点系の固有周期と固有モード,正規化モードを求めることができる。
(カ)モーダルアナリシスと地震応答スペクトルから2質点系の最大応答が算定できる。
(キ)ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モードを求めることができる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(可)
評価項目(ア)1質点系と2質点系の運動方程式を作成することができる。
評価項目(イ)平均加速度法を使って1質点系の時刻歴応答波形をエクセルで求めることができる。
評価項目(ウ)1質点系の自由振動による応答波形から固有周期と減衰定数が算定できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
地震活動度が高い地域に建物を設計する場合には,地震に対する安全性能を明確にして,建築主や利用者に説明する義務が生じる。この授業では,地震時に建物はどのように揺れて,変位や加速度の最大値はどのようになるかを中心に学ぶ。前半では1質点系を対象として,固有振動数や減衰定数の算定方法を学び,次に運動方程式とその解法である平均加速度法について学び,地震応答スペクトルの特徴と利用方法について学ぶ。後半では,多層建物やねじれ振動へと発展させ,固有振動数や固有モードの算定方法について学び,モーダルアナリシスを用いて地震時に作用する変位や加速度などの最大応答の算定方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
本校の専攻科に進学する学生は,この授業で学んだ内容が「建築学計測実験」(専攻科2年の必修科目)で用いられるので,必ず受講してください。授業後に必ず復習し、授業内容の理解を深めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1質点系の運動方程式 :2階の線形微分方程式,慣性力,減衰力,復元力
2週 1質点系の運動方程式 :2階の線形微分方程式,慣性力,減衰力,復元力
3週 平均加速度法による1質点系の時刻歴解析 :テーラー展開
4週 1質点系の自由振動 :固有周期,減衰定数
5週 1質点系の定常振動 :共振現象,固有周期
6週 1質点系の定常振動 :共振現象,固有周期
7週 地震動の応答スペクトル :最大変位応答,最大速度応答,最大加速度応答
8週 2質点系の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析
4thQ
9週 2質点系の自由振動と定常応答 :正規化モード,刺激係数
10週 2質点系の自由振動と定常応答 :正規化モード,刺激係数
11週 2質点系のモーダルアナリシス :応答スペクトル,最大変位応答,最大加速度応答
12週 多層建物の固有振動数と固有モード :ホルツァー法,重力式
13週 ねじれ振動とロッキング振動 :重心と剛心,偏心距離,基礎のスウェイとロッキング,
14週 ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析
15週 ねじれ振動を伴う1層建物の固有周期と固有モード :行列式,固有値解析
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100