計測制御工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 計測制御工学
科目番号 93015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学専攻M 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 図解メカトロニクス入門シリーズ「ディジタル制御入門」,雨宮好文 監修/高木章二 著,オーム社,ISBN4-274-08670-4/教材プリント
担当教員 三橋 進

到達目標

(ア)ディジタル制御系の構成について説明できる。 (d)
(イ)連続時間系において制御システムの状態空間表現を導出できる。 (d)
(ウ)連続時間系の離散化ができる。また,離散時間系の自由応答が導出できる。 (d)
(エ)伝達関数表現と状態空間表現との関係について説明できる。(d)
(オ)状態フィードバックによってシステムの極を任意の値に配置できる。 (d)
(カ)制御系の定常特性や過渡特性が理解できる。 (d)
(キ)直流サーボモータを用いた位置制御系の設計ができる。 (d)
(ク)むだ時間の周波数特性やパデ近似について説明できる。 (d)
(ケ)振動系のモデル化ができる。また,振動抑制制御のために外乱オブザーバや2自由度制御系を設計できる。 (d)

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(可)
評価項目(ア)ディジタル制御系の構成について説明できる。 (d)
評価項目(イ)連続時間系において制御システムの状態空間表現を導出できる。 (d)
評価項目(ウ)連続時間系の離散化ができる。また,離散時間系の自由応答が導出できる。 (d)

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C2-4 「情報と計測・制御」に関する専門知識の修得
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
自動車産業や電子機器産業では様々な生産・加工設備が用いられている。これら生産・加工設備に対する性能向上の要求に対応すべく,機械設備に電子制御技術を応用したメカトロニクスが発達してきた。そこではコンピュータによるディジタル制御を前提とした各種制御理論が効果的に応用されている。本科目では,古典制御理論や現代制御理論を学んできた学生を対象に,ディジタル制御の基礎となる離散時間系における制御システムの振る舞いや安定性について教授し,その応用例としてメカトロニクスの運動制御を取り上げ,電動モータの速度制御や位置制御,振動系に対する振動抑制制御について学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
授業後に必ず復習し,学習内容の理解を深めること。本科のシステム制御工学に準ずる科目を修得していることを前提とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタル制御とは何か:マイコンによる制御,A/D変換器とD/A変換器
2週 制御システムの表し方:タンクから流れる液体の制御,タンクシステムの離散時間系での表現
3週 1次システムの出力:連続時間系の出力(自由応答,階段状入力に対する出力),連続時間系の離散化
4週 2次システム:2次システムの例,アナログ2次システム,離散化されたシステムの応答
5週 2次システムの厳密な離散化:状態空間表現,伝達関数表現と状態空間表現の関係,状態空間表現の離散化
6週 2次システムの厳密な離散化:状態空間表現,伝達関数表現と状態空間表現の関係,状態空間表現の離散化
7週 制御システムの安定問題:ロケットの姿勢の制御,安定判別,可制御と可観測
8週 制御システムの安定問題:ロケットの姿勢の制御,安定判別,可制御と可観測
2ndQ
9週 制御の良さ:定常特性,過渡特性,離散時間系における望ましい極の範囲
10週 制御の良さ:定常特性,過渡特性,離散時間系における望ましい極の範囲
11週 直流サーボモータを用いた位置制御系の設計:開ループパルス伝達関数,極指定による設計,モデル追従制御
12週 直流サーボモータを用いた位置制御系の設計:開ループパルス伝達関数,極指定による設計,モデル追従制御
13週 むだ時間:むだ時間の周波数特性とパデ近似
14週 振動系に対する振動抑制制御系の設計:制御システムのモデル化,外乱オブザーバ,2自由度制御系
15週 振動系に対する振動抑制制御系の設計:制御システムのモデル化,外乱オブザーバ,2自由度制御系
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100