水工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 水工学
科目番号 94014 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設工学専攻A 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない。/「明解 水理学」 日野幹雄 著(丸善) ISBN: 978-4621027783、配布プリント
担当教員 田中 貴幸

到達目標

(ア)流体の性質、流れの可視化手法について説明できる。
(イ)流れ場における一般的な質量保存則を理解する。
(ウ)Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解する。
(エ)Navier-Stokes方程式を導くことができる。
(オ)渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を理解する。
(カ)渦度方程式を導くことができる。
(キ)速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を説明できる。
(ク)Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解を理解する。
(ケ)平均流の挙動を記述する基礎方程式の導出方法とレイノルズ応力の意味を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(ア)流体の性質、流れの可視化手法について説明できる。流体の性質、流れの可視化手法について理解できる。流体の性質、流れの可視化手法について理解できない。
評価項目(イ)流れ場における一般的な質量保存則を理解し、説明できる。流れ場における一般的な質量保存則を理解する。流れ場における一般的な質量保存則を理解できない。
評価項目(ウ)Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解し、Navier-Stokes方程式との違いを説明できる。Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解する。Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解できない。
評価項目(エ)Navier-Stokes方程式を導くことができ、その過程を説明できる。Navier-Stokes方程式を導くことができる。Navier-Stokes方程式を導くことができない。
評価項目(オ)渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を説明できる。渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を理解する。渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を理解できない。
評価項目(カ)渦度方程式を導くことができ、説明できる。渦度方程式を導くことができる。渦度方程式を導くことができない。
評価項目(キ)速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を説明できる。速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を理解できる。速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を理解できない。
評価項目(ク)Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解を説明できる。Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解を理解する。Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解を理解できない。
評価項目(ケ)平均流の挙動を記述する基礎方程式の導出方法とレイノルズ応力の意味を理解し、説明できる。平均流の挙動を記述する基礎方程式の導出方法とレイノルズ応力の意味を理解する。平均流の挙動を記述する基礎方程式の導出方法とレイノルズ応力の意味を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B1 数学、自然科学および情報工学の基礎理論に裏打ちされた知識や技術を体系的に修得する。
JABEE c 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
本科の水理学では、主に水を取り扱う上で重要な基本的物理現象等を取り扱った。ただし、その講義の際には理解のしやすさを重視し、水理学の背景にある流体力学的な部分について数学的表現を用いた説明がほぼ省かれた形でなされている。そこで専攻科における本講義では、本科にて学習した水理学の知識を基に、流体力学的な部分についての内容を中心に数学的な表現を交えながら講義を進める。
授業の進め方・方法:
適宜講義プリントを配布する。ゼミ形式の講義も一部実施する。本科で扱った水理学よりもより高度な数学的表現を交えながら流体力学に関する講義を実施するため、数学や物理学に関してしっかりと復習しておくこと。
注意点:
本科の水理学で取り扱った全ての内容を習得しているものとして講義を進める。(自学自習内容)継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。適宜、授業内容に関する課題(レポート)を課すので、決められた期日までに提出すること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 流体モデルとは:連続体仮説、流体の性質と変形、可視化手法
(自学自習内容:様々な流体の特徴について調べる。)
流体の性質、流れの可視化手法について説明できる。
2週 流体モデルとは:連続体仮説、流体の性質と変形、可視化手法
(自学自習内容:流れの可視化手法についてまとめる。)
流体の性質、流れの可視化手法について説明できる。
3週 質量保存則:非圧縮性流体、連続の方程式
(自学自習内容:質量保存則を導出できるよう復習する。)
流れ場における一般的な質量保存則を理解する。
4週 質量保存則:非圧縮性流体、連続の方程式
(自学自習内容:質量保存則を用いた演習に取り組む。)
流れ場における一般的な質量保存則を理解する。
5週 Eulerの運動方程式、運動量方程式
(自学自習内容:Eulerの運動方程式における移流項を導出できるようにする。)
Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解する。
6週 Eulerの運動方程式、運動量方程式
(自学自習内容:オイラーの運動方程式における圧力項の意味について調べる。)
Eulerの運動方程式の成り立ちについて理解する。
7週 粘性流体の力学:非圧縮粘性流体の運動の基礎方程式(Navier-Stokes方程式)
(自学自習内容:Navier-Stokes方程式の導出について復習する。)
Navier-Stokes方程式を導くことができる。
8週 粘性流体の力学:非圧縮粘性流体の運動の基礎方程式(Navier-Stokes方程式)
(自学自習内容:Navier-Stokes方程式を用いた数値解析手法について調べる。)
Navier-Stokes方程式を導くことができる。
4thQ
9週 循環と渦:循環、渦、渦度方程式
(自学自習内容:流体の変形と回転運動を式で表せるよう復習する。)
渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を理解する。渦度方程式を導くことができる。
10週 循環と渦:循環、渦、渦度方程式
(自学自習内容:渦度方程式の導出について復習する。)
渦度の意味、渦なしと渦ありの流れの差異を理解する。渦度方程式を導くことができる。
11週 エネルギー保存則:ポテンシャル流と一般化されたベルヌーイの定理
(自学自習内容:ポテンシャル流の演習に取り組む。)
速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を説明できる。
12週 エネルギー保存則:ポテンシャル流と一般化されたベルヌーイの定理
(自学自習内容:圧力方程式の導出について復習する。)
速度ポテンシャルを用いて連続の方程式と運動方程式を考え、拡張されたベルヌーイの式を説明できる。
13週 層流と乱流:レイノルズ数の物理的意味とスケール、円管層流の理論解
(自学自習内容:Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解について復習する。)
Navier-Stokes方程式を用いる円管層流の理論解を理解する。
14週 壁乱流:レイノルズ応力、レイノルズ方程式
(自学自習内容:レイノルズ方程式の導出について復習する。)
平均流の挙動を記述する基礎方程式の導出方法とレイノルズ応力の意味を理解する。
15週 水工学についての総まとめ
(自学自習内容:水工学で学んだ内容に関する演習に取り組む。)
これまでに学んだ水工学の内容について再確認し、理解を深めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合502030100
専門的能力502030100