信頼性工学

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 信頼性工学
科目番号 92012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報科学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「信頼性データの解析」 真壁 肇 著 (岩波書店)/プリント等
担当教員 中村 裕紀

到達目標

(ア)確率・統計に関する知識を信頼性や品質保証と関連づけて考えることができる。
(イ)修理系と非修理アイテムの違いを理解する。
(ウ)アイテムの信頼度や保全性について理解する。
(エ)工業製品において冗長性、フェールセーフおよびフールプルーフが考慮されていることがわかる。
(オ)直・並列系の信頼度を求めることができる。
(カ)故障発生にはパターンがあることを理解する。
(キ)信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解する。
(ク)寿命分布と故障率の関係について理解する。
(ケ)指数分布とワイブル分布について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)確率・統計に関する知識と信頼性や品質保証との関連性を十分に理解し考えることができる。確率・統計に関する知識を信頼性や品質保証と関連づけて考えることができる。確率・統計に関する知識を信頼性や品質保証と関連づけて考えることができない。
評価項目(イ)複雑な直・並列系の信頼度を求めることができる。単純な直・並列系の信頼度を求めることができる。単純な直・並列系の信頼度を求めることができない。
評価項目(ウ)複雑な信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解できる。単純な信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解できる。単純な信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A4 現実の問題や未知の問題に対して,問題の本質を数理的に捉え,コンピュータシステムを応用した問題解決方法を多角的視野から検討することができる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
信頼性工学の初歩的な分野について、とくに信頼性データの取り扱い方や解析方法を統計学の手法を用いて学び、それに基づいて信頼性、耐久性および保安性の意味を理解する。同時に、信頼性モデルの構築の必要性と故障や修理に対する考え方を身につける。また、人間の生命表および死亡率は工業製品の寿命分布および故障率と多くの共通点をもち、それらの理解は信頼性を考慮する上で欠かすことができない。代表的な寿命分布である指数分布とワイブル分布についても解説する。
授業の進め方・方法:
注意点:
「確率・統計」に関する基本を理解できていることが望ましい。授業後に必ず復習し、学習内容の理解を深めること。

選択必修の種別・旧カリ科目名

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 信頼性と品質管理、品質保証:SQC、TQC、設計審査、信頼性試験(課題:講義内容に関する問題) 確率・統計に関する知識を信頼性や品質保証と関連づけて考えることができる。
2週 信頼性管理および信頼性工学の歴史:安全性、耐久性、保全性(課題:講義内容に関する問題) 修理系と非修理アイテムの違いを理解する。
3週 信頼性の意味:MTTF、信頼度、ビーテンライフ、MTBF(課題:講義内容に関する問題) 修理系と非修理アイテムの違いを理解する。
4週 保全性と設計信頼性:冗長性、フェールセーフ、フールプルーフ(課題:講義内容に関する問題) アイテムの信頼度や保全性について理解する。工業製品において冗長性、フェールセーフおよびフールプルーフが考慮されていることがわかる。
5週 信頼性モデル:保全度、直並列系、S-Sモデル(課題:講義内容に関する問題) 直・並列系の信頼度を求めることができる。
6週 信頼性モデル:保全度、直並列系、S-Sモデル(課題:講義内容に関する問題) 直・並列系の信頼度を求めることができる。
7週 信頼性モデル:保全度、直並列系、S-Sモデル(課題:直・並列系の信頼度の計算) 直・並列系の信頼度を求めることができる。
8週 信頼性データ:完全標本、打切標本、ランダム打切標本(課題:講義内容に関する問題) 信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解する。
2ndQ
9週 信頼性データ:完全標本、打切標本、ランダム打切標本(課題:講義内容に関する問題) 信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解する。
10週 加速試験と信頼性データ:故障モード、加速係数(課題:講義内容に関する問題) 信頼性モデルと信頼性データの取り扱いについて理解する。
11週 生命表と死亡率および寿命分布と故障率:経験表、死亡率曲線、平均故障間隔、平均故障寿命(課題:講義内容に関する問題) 寿命分布と故障率の関係について理解する。
12週 寿命分布の確率密度関数と故障率関数および信頼度関数:故障率、任務時間、信頼度、不信頼度(課題:講義内容に関する問題) 寿命分布と故障率の関係について理解する。
13週 寿命分布の確率密度関数と故障率関数および信頼度関数:故障率、任務時間、信頼度、不信頼度(課題:講義内容に関する問題) 寿命分布と故障率の関係について理解する。
14週 故障発生のパターンとBath-tub曲線:初期故障、偶発故障、摩耗故障(課題:講義内容に関する問題) 故障発生にはパターンがあることを理解する。
15週 指数分布とワイブル分布:最弱リンク説、極値統計(課題:講義内容に関する問題) 指数分布とワイブル分布について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合6040100
分野横断的能力6040100