到達目標
(ア)数学における基本的記号の意味を理解する。
(イ)原始帰納的関数の定義を理解し,原始帰納的関数であることの判定ができる。
(ウ)アッカーマン関数の定義を理解し,帰納的関数の定義を理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目(ア) | 数学における基本的記号の意味を理解し,簡単な応用ができる。 | 数学における基本的記号の意味を理解できる。 | 数学における基本的記号の意味を理解できない。 |
評価項目(イ) | 原始帰納的関数の定義を理解し,原始帰納的関数の判定ができる。 | 原始帰納的関数の定義を理解できる。 | 原始帰納的関数の定義を理解できない。 |
評価項目(ウ) | 帰納的関数の定義を理解でき,帰納的関数の簡単な性質を理解できる。 | 帰納的関数の定義を理解できる。 | 帰納的関数の定義を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A4 現実の問題や未知の問題に対して,問題の本質を数理的に捉え,コンピュータシステムを応用した問題解決方法を多角的視野から検討することができる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
本校教育目標 ② 基礎学力
教育方法等
概要:
数学における計算の概念をより厳密に扱い,計算とは何をすることなのか,計算可能な関数とは何か等を考察する。 具体的な例を挙げながら計算可能の概念を理解し,その基本的性質を調べる。 また弱い意味での計算可能性の概念を定義し計算可能であるが弱い意味では計算可能でない関数の例を挙げる。最後に計算可能性に関する重要な定理を証明し,その結果として計算可能でない関数の例も与える。
授業の進め方・方法:
講義による概念や性質の説明と演習により授業を行う.
注意点:
(自学自習内容) 毎回授業内容に沿った問題を宿題として提出するので,必ず提出すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
数学の基本的な記号,概念の解説 |
数学の基本的な記号,概念を理解する。
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2週 |
色々な計算の例 |
色々な計算の例を理解する。
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3週 |
論理式の定義と基本的な扱い |
論理式の定義と基本的な性質を理解する。
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4週 |
数学的帰納法,累積帰納法について (課題: 帰納法による証明) |
数学的帰納法,累積帰納法を理解し,簡単な証明ができる。
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5週 |
原始帰納的関数の定義 (課題: 簡単な原始帰納的関数の計算) |
原始帰納的関数の定義を理解する。
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6週 |
原始帰納的関数の様々な例と性質 (課題: 原始帰納的関数の簡単な性質の確認) |
原始帰納的関数の様々な例と性質を理解する。
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7週 |
原始帰納述語,原始帰納的集合 (課題: 原始帰納的述語, 集合の性質の確認) |
原始帰納述語,原始帰納的集合の定義を理解する。
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8週 |
演習 |
論理式,原始帰納的関数などの簡単な問題を解けるようになる。
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2ndQ |
9週 |
アッカーマン関数の定義と性質 |
アッカーマン関数の定義と性質を理解する。
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10週 |
アッカーマン関数が原始帰納的関数でないことの証明 (課題: アッカーマン関数の色々な性質の確認) |
アッカーマン関数が原始帰納的関数でないことの証明を理解する。
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11週 |
一般帰納的関数の定義と性質 |
一般帰納的関数の定義と性質を理解する。
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12週 |
部分関数,部分帰納的関数の定義と性質 (課題: 部分帰納的関数の計算) |
部分関数,部分帰納的関数の定義と性質を理解する。
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13週 |
簡易計算可能言語TPLの定義とTPLプログラムの例 (課題: TPL プログラムの例) |
簡易計算可能言語TPLの定義を理解する。
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14週 |
部分帰納的関数のTPL言語によるシュミレーション |
部分帰納的関数のTPL言語によるシュミレーションを理解する。
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15週 |
枚挙定理,帰納定理の証明,部分帰納的関数でない関数の例 (課題:枚挙定理, 帰納定理の簡単な応用) |
枚挙定理,帰納定理の証明,部分帰納的関数でない関数の例を理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
専門的能力 | 50 | 50 | 100 |