基礎力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 基礎力学
科目番号 12204 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工業力学(森北出版)、材料力学入門(理工学社)
担当教員 鎌田 功一

到達目標

1. 力、力のモーメントの概念を理解し、基本的な力の合成、分解の計算、さらには重心計算ができる。
2. 直線運動ではない質点の運動、特に円運動の計算ができる。
3. 剛体運動の基礎的な概念を理解し、初歩的な計算ができる。
4. 引っ張り、圧縮について基本的な応力、ひずみの計算ができる。
5. 強度の決め方について基本的な概念を理解する。
6 両端支持ばり、片持ちばりについて、集中荷重、等分布荷重の場合の曲げ応力計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力の合成・分解ができる。基本的な力の合成・分解ができる。基本的な力の合成・分解できない。
評価項目2図形の重心を求めることができる。簡単な図形の重心を求めることができる。図形の重心を求めることができない。
評価項目3剛体運動の計算ができる。基本的な剛体運動の計算ができる。剛体運動の計算ができない。
評価項目4応力、ひずみの計算ができる。基本的な応力、ひずみの計算ができる。応力、ひずみの計算ができない。
評価項目5はりの曲げ応力の計算ができる。基本的なはりの曲げ応力の計算ができる。はりの曲げ応力の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (A1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2単位で工業力学と材料力学の基礎を学ぶので、少なくとも復習は欠かせない。
一般科目の物理および数学の代数幾何、微積分を基本的に理解しておく必要がある。

授業の進め方・方法:
講義形式の授業を行う。
課題及び小テストはほぼ毎回実施する。
注意点:
関数電卓を使用する

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力:力とその表示、力の合成と分解 SI基本単位を説明できる。2力の力の合成ができる。
2週 力:力の合成と分解 2力の分解と3力以上の力の合成ができる。
3週 力:力のモーメント 力のモーメントを求めることができる。
4週 力:着力点の異なる力の合成 着力点の異なる力の合成ができる。
5週 力のつりあい:力のつりあい 力の釣り合いを計算することができる。
6週 重心:重心と図心 簡単な平面図形の重心を求めることができる。
7週 1~6週の復習及び応用
8週 重心:物体のすわり 物体の安定を求めることができる
2ndQ
9週 質点の運動:速度と加速度 速度と加速度の関係を説明することができる。
10週 質点の運動:回転運動 回転運動を計算することができる。
11週 剛体の運動:剛体の運動方程式 剛体の運動方程式から運動を計算できる。
12週 剛体の運動:剛体の回転運動と慣性モーメント 簡単な図形の慣性モーメントを計算できる。
13週 剛体の運動:剛体の回転運動と慣性モーメント 慣性モーメントから剛体の運動を計算できる。
14週 剛体の運動:平行軸の定理、直行軸の定理 平行軸の定理、直行軸の定理を用い慣性モーメントが計算できる。
15週 8~14週の復習及び応用
16週
後期
3rdQ
1週 材料力学入門 材料の特性を説明することができる。
2週 単純な引っ張り応力とせん断応力:垂直荷重と応力の定義と概念 引っ張り応力を計算することができる。
3週 単純な引っ張り応力とせん断応力:変形とひずみについてその定義と、両者の関係(フックの法則) 材料の変形量からひずみを計算することができる。
4週 単純な引っ張り応力とせん断応力:応力ひずみ線図 応力ひずみ線図を図示することができる。
5週 単純な引っ張り応力とせん断応力:せん断ひずみとせん断応力 せん断力を計算することができる。
6週 単純な引っ張り応力とせん断応力:許容応力と基準強さ 許容応力を計算することができる。
7週 中間試験
8週 その他の応力:材料の自重による応力と熱応力 材料の自重による応力を計算することができる。
4thQ
9週 曲げ応力:はり はりの種類を説明することができる。
10週 曲げ応力:はりの断面に加わるせん断力とその図示(SFD) はりの断面に加わるせん断力を計算し図示することでがきる。
11週 曲げ応力:はりに加わる曲げモーメントとその図示(BMD) はりに加わる曲げモーメントを計算し図示することができる。
12週 曲げ応力:分布荷重の場合のSFDとBMD 分布荷重のせん断力と曲げモーメントを計算することができる。
13週 曲げ応力:曲げ応力の計算 曲げ応力の計算することができる。
14週 曲げ応力:はりの断面 曲げ応力、許容応力からはりの断面形状を求めることができる。
15週 期末試験の解答解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前1
分数式の加減乗除の計算ができる。3前1
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前1
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前1
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3前1
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3前1
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3前1
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後10
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前1
角を弧度法で表現することができる。3前1
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前1
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3前1
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前1
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3前1
一般角の三角関数の値を求めることができる。3前1
2点間の距離を求めることができる。3前4
内分点の座標を求めることができる。3前4
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3前4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前2
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3前2
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前1
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後11
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後11
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3後11
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後11
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3後11
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後11
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前9
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前9
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前9
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前9
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前9
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前9
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前9
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前9
物体に作用する力を図示することができる。3前1,前3
力の合成と分解をすることができる。3前1,前4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前4
慣性の法則について説明できる。3前9
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前3
運動方程式を用いた計算ができる。3前3,前9
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前3
運動の法則について説明できる。3前9
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前10
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前10
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前10
力のモーメントを求めることができる。3前12
角運動量を求めることができる。3前10
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前10
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前6
重心に関する計算ができる。3前6
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3前13
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3前13
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(機関)材料力学応力とひずみを認識している。3
フックの法則及び縦弾性係数(ヤング率)を認識している。3
引張・圧縮応力(垂直応力)と引張・圧縮ひずみを計算できる。3
縦ひずみと横ひずみ及びポアソン比を認識している。3
せん断応力(接線応力)とせん断ひずみを計算できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。3
断面二次モーメント、断面係数の意味を認識し、任意の断面についてそれらの値を求めることができる。3
曲げ応力あるいははりの断面の任意の箇所に生じる応力を計算できる。3
等速度運動及び等加速度運動問題を認識し、計算できる。4

評価割合

試験小テスト・ポートフォリオ授業態度その他合計
総合評価割合603010000100
基礎的能力603010000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000