練習船実習1

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 練習船実習1
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 鳥羽丸実習ノート・航海学概論・機関学概論・鳥羽丸にて作成した資料を適宜配布
担当教員 齊心 俊憲,大野 伸良,山野 武彦

到達目標

1.実船による実習と船内生活の体験を通じて、船舶の運航に必要な基礎的な技術・知識を養い、また、船員の職務・習慣を認識することを目標とする。
2.実習は、座学で学んだ内容を実践で体得することを目標とする。
3.船舶の運航に必要な技術を習得し、航海士・機関士として船舶を運航するために必要な知識を確実に身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1船内生活を通じて、基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を十分理解し説明できる。基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を理解できる。基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を理解できず、説明できない。
評価項目2座学での内容を十分理解し実習中に行うことができる。座学での内容を理解できるが実習中に行うまでは、できない。座学での内容を理解できない。
評価項目3実習内での作業を率先して行い、技術や知識を習得できる。実習内での作業を行い、技術や知識を、ある程度理解できる。実習内での作業を行うが、技術や知識を、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
先ず、慣海性を養う。船上実習や座学を行うことで、船舶の運航に必要な基礎的な技術・知識を身に付け、船舶職員として要求される船内の安全維持と災害防止等を理解する。
また、船舶職員として必要なシーマンシップやリーダーシップ及びコミュニケーション能力などの重要性を理解する。
授業の進め方・方法:
座学と現場実習を班分けして進め、実習は安全に留意し、時間の厳守、船内秩序維持のための数々の習慣を守る。乗船実習終了後、一週間の期限で実習に関連したレポートを提出させる。下船試験を実施する場合はレポートの提出はなし。
注意点:
練習船実習は、実船であるので危険と隣り合わせである。したがって、乗船中は各自十分に注意すること。
前回までに実施した実習内容は、すべて体得していることを前提として実習を行うので、前回までの実習内容は必ず復習しておくこと。
評価は、「乗船・態度」では、出席及び実習の態度(服装)と積極性の合計。「航海実習」では、航海に関する実習の成果、レポート、下船試験の合計。「機関実習」では、機関に関する実習の成果、レポート、下船試験の合計。
練習船実習は、原則としてすべて出席しなければならない。よって、体調管理には各自万全を尽くすこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 船舶要務 船内要務、運航概要、乗組員の管理及び訓練の理解
2週 当直実習1 船橋当直法、停泊当直法の理解、海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法の概要の理解
3週 当直実習2 機関当直法、機関運転法、軸系及びプロペラ運転法、発電機及び発電機運転法、各補機運転法の理解
4週 運用実習 船舶の構造、設備、復原性及び損傷制御、出入港法、操船法、投抜錨法、保守、整備法、甲板機器の取り扱い、性能測定の理解
5週 航海実習 航海計器、潮汐及び海流、地文航法、天文航法、電波航法、航海計画の概要の理解
6週 機関管理 機関要目、機器、装置の性能検査、機関整備法、機関要務の理解
7週 保安応急法 非常措置、環境汚染の防止、救命実習、損傷制御、応急運転法、船内作業の安全の理解
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 船舶要務 船内要務、運航概要、乗組員の管理及び訓練の理解
2週 当直実習1 船橋当直法、停泊当直法の理解、海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法の概要の理解
3週 当直実習2 機関当直法、機関運転法、軸系及びプロペラ運転法、発電機及び発電機運転法、各補機運転法の理解
4週 運用実習 船舶の構造、設備、復原性及び損傷制御、出入港法、操船法、投抜錨法、保守、整備法、甲板機器の取り扱い、性能測定の理解
5週 航海実習 航海計器、潮汐及び海流、地文航法、天文航法、電波航法、航海計画の概要の理解
6週 機関管理 機関要目、機器、装置の性能検査、機関整備法、機関要務の理解
7週 保安応急法 非常措置、環境汚染の防止、救命実習、損傷制御、応急運転法、船内作業の安全の理解
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。1
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。1
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。1
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。1
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。1
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。1
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。1
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。1
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。1
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。1
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解世界の歴史、交通・通信の発達から生じる地域間の経済、文化、政治、社会問題を理解し、技術者として、それぞれの国や地域の持続的発展を視野においた、経済的、社会的、環境的な進歩に貢献する資質を持ち、将来技術者の役割、責任と行動について考えることができる。2

評価割合

試験乗船・態度航海実習機関実習ポートフォリオその他合計
総合評価割合050252500100
基礎的能力050000050
専門的能力0025250050
分野横断的能力0000000