操船論

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成26年度 (2014年度)
授業科目 操船論
科目番号 0028 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 操船の基礎(2訂版)
担当教員 鈴木 治

到達目標

航海訓練所での長期乗船実習までに下記の船舶運航に関わる運用術の中の「操船」の基礎知識を習得する。特に実習中の操船が関係する業務の場面で自ら説明できるようにする。

1.各種ある錨とその歴史を理解し、現在主流の錨の利点、欠点を説明できる
2.天候に適した錨泊法を選択し、適切な錨鎖伸出量を求めることができる
3.船がどのような用具、設備、施設に係留されているか説明が出来る
4.係留用施設への入港、出港の操船計画を立案できる

鳥羽丸や「実験実習」で必要な知識を習得し、数多くある専門用語の意味を自分の言葉で説明できるようにすることで、三等航海士の業務内容の一部を理解できるようにする。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静穏から荒天時までの錨泊の計画を立案できる。把駐力がどのような項目で構成されていて、船にどのような影響を与えるか説明できる。把駐力を説明できない。
評価項目2大型船から小型船、潮汐有無、喫水の大小で利用する港内施設・設備の 違いを説明できる。 港内の施設・設備を説明できる。港内の施設・設備を説明できない。
評価項目3大型船から小型船までの港内操船の計画を順序立てて説明できる。港内を操船する場合に必要な事象を説明できる。港内操船を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
大洋を航海する大型船舶の最下級の海技士として3級海技士(航海)の国家試験レベルを最低限として設定し、
航海士として一人で当直業務に就くために必要な知識について学びます。
錨泊、港内での操船、停泊といった船の運用法を、海技試験の内容を加味しながら学びます。
授業では航海士として船橋と機関室との関係を意識した、船の運航の仕組みの理解ができるようにし、
授業毎に実施されるQUIZ小テストを中心に、必要な事項について確実に説明できるようにしながら新しいことを学ぶうちに
2級海技士(航海)以上の国家試験の内容も説明します。
授業の進め方・方法:
この単位は、QUIZ(小テスト)、確認課題、TEST(中テスト),EXAMINATION(中間・定期試験)を解くことで海技試験のような記述試験に適用できるような実力をつけるように工夫されているQUIZを毎回実施します。
授業は講義の他、予習を必要とする確認課題と前回の授業から出題するQUIZを毎回、行います。確認課題は、指示された予習箇所を読み、また課題として出されている問題を自ら解くことで自ら問題解決をする
能力をつけます。また、小テストは、講義の内容の他、講義で説明された箇所を良く読み自ら説明できるようにまですることが必要です。
中テストは、中間試験、定期試験の前後には確認課題および小テストから出題するので、それまでの知識整理と理解度の判別に用いることもできます。
適宜、出題される小論文等の課題は積極的に行う姿勢が大切です。
注意点:
試験は、海技試験を模擬した記述形式で行うので、学習内容を自ら文字にして説明できるように日頃から解答用紙を作成するようにすること
毎回、授業の始めに小テストを行うので、前回の講義または既に学んだことを復習しておくこと。
長期休暇にはレポート課題を課すので、期限に遅れずに提出すること。
小テスト、レポート、その他(ノート提出)等がすべてなされていることを条件に評価するので忘れないこと
上記評価割合は授業回数によって異なり、最終的に中間試験・定期試験で6割、課題等(小テストと中テスト、確認課題、レポート等)で4割、となるように評価する
関連する科目
海技実習、鳥羽丸実習、実験実習I、

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 運用術と航海術と船員 航海術との関係を説明できる
2週 錨の種類 歴史と種類を説明できる
3週 把駐力と把駐係数 把駐係数を使って比較できる
4週 錨泊法 錨泊法とその適用範囲を説明できる
5週 錨泊中の航海士の仕事 錨泊を継続するための手法を説明できる
6週 錨地進入および入港操船と速力逓減基準
主機の違い
減速して投錨するまで方法を説明できる
減速方法と主機による違いを説明できる
7週 まとめ 過去に出題されたこの科目の試験の解説を聞き、知識の整理を行う。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験返却・解説
係留施設と設備
試験の出題の意図と解答のための解説を聞き、自らができなかった項目について改めて解説できる。
施設と操船計画の関係を説明できる
10週 係留用設備 係留に利用される設備名を説明できる
11週 入港操船に使用される手段 主機、スラスター、舵、係留索、タグボートの特色を説明できる
12週 入港操船法 「出船右舷係留」を説明説明できる
13週 入港操船手段と利用 どのように入港すべきか説明できる
14週 出港操船 出港時の舵と、主機の利用を説明できる
15週 さまざまな船の入出港と船員
まとめ
入出港と船員の動きを説明できる
過去に出題されたこの科目の試験問題が解ける。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000535100
基礎的能力200005530
専門的能力3000002555
分野横断的能力100000515