概要:
・機関学概論やこれまで学んだ内燃機関だけでなく、関連機器との関係についても学習していきます。知識を積み重ね、総合的に考察できるように、復習しておくこと。
授業の進め方・方法:
・第3級海技士(機関)の内容理解を促進するため、5級程度の内容から1級の範囲も取り扱うことがあります。基本的事項をしっかりおさえ、授業で習う項目は文章で説明できるように整理すること。
・課題は期限を厳守すること。
・授業は積極的に参加し、傍聴者とならないよう努力すること。出席とともに評価します。
・定期的にノートを確認します。黒板だけでなく、コメントもノートにとること。
※新型コロナウィルスの影響を鑑み、試験方法など状況に応じて変更します。
注意点:
計算や燃料に関する事項も取り扱うため、数学、化学の内容をしっかり復習し、わからないところは自ら解決しておくこと。また、再試験は行わないことがある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
熱機関及び内燃機関の概要 |
エネルギ、仕事など基本概念が説明でき、熱機関が比較できる
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2週 |
ディーゼル機関の付属装置 |
船内プラントの概要が説明できる
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3週 |
ディーゼル機関の付属装置 |
関連機器と機関の関係が説明できる
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4週 |
内燃機関の分類と特徴 |
外燃機関との違い、内燃機関の種類、作動流体について説明できる
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5週 |
内燃機関の種類と作動原理 |
ガソリン機関とディーゼル機関が見分けられる
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6週 |
内燃機関の種類と作動原理 |
2サイクル機関と4サイクル機関の作動原理が図示できる
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7週 |
前期中間試験 |
6週までの説明ができる
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8週 |
試験返却、出力 |
図示・制動・軸・プロペラ・推力・正味馬力が説明できる
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2ndQ |
9週 |
内燃機関の熱サイクル基礎 |
熱勘定図、低位発熱量、オットー・ディーゼル・サバテサイクルが説明でき、該当機関と関連づけられる
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10週 |
シリンダ |
種類、特徴、変形、腐食について説明できる
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11週 |
シリンダ |
冷却、潤滑、取扱い、故障について説明できる
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12週 |
シリンダヘッド、シリンダボルト |
シリンダヘッド、シリンダボルト
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13週 |
フレーム、クランクケース |
種類、特徴が説明でき、事故要因が関連づけられる
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14週 |
ベッド、機関台、タイロッド |
機関にかかる力と機関を支える仕組みが説明できる
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15週 |
定期試験 |
14週までの説明ができる
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16週 |
試験返却、解説 |
期末試験までの内容が説明出来る
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後期 |
3rdQ |
1週 |
主軸受、軸受メタル |
特徴と種類が説明できる
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2週 |
引張りボルト |
構造材料の特徴と関連づけ説明できる
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3週 |
ピストン |
種類、特徴、変形について説明できる
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4週 |
ピストン |
冷却、取扱い、故障について説明できる
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5週 |
ピストンピン、ピストンリング |
種類構造、特徴とともに、関連異常現象が説明でき、異常現象に伴う現象より、原因が推測できる
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6週 |
連接棒、クロスヘッド、ピストン棒 |
構造が理解でき、違いが比較できる
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7週 |
後期中間試験 |
6週までの説明ができる
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8週 |
内燃機関の機械力学 |
ピストンの運動力学を理解し、クランク角よりピストン位置や図示出力が計算できる
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4thQ |
9週 |
試験返却、クランク軸 |
構造を理解し図示できるとともに、ディフレクション、潤滑、クランク軸に働く応力、破損について説明できる
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10週 |
ねじり振動、危険回転数 |
現象を理解し、説明できる
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11週 |
バランスウェイト、フライホイール |
役割が説明でき、力学的観点から比較できる
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12週 |
弁連動装置、吸排気装置 |
各部名称、連動機構が説明でき、吸排気装置が比較できるとともに、取扱や故障について説明できる
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13週 |
内燃機関の掃気 |
2サイクル機関、4サイクル機関の掃気方法が説明できる
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14週 |
内燃機関の掃気 |
ジャンプ式、ループ式、ユニフロー式を比較し図示できる
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15週 |
後期期末試験 |
14週までの説明ができる
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16週 |
試験返却、解説 |
主要運動部が説明できる
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 後8 |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | 後8 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 後8 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 後8 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 後8 |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | 後8 |
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 後8 |
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。 | 3 | 後8 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 後8 |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | 後8 |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 後8 |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | 後8 |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 後8 |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | 後8 |
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。 | 3 | 後8 |
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。 | 3 | 後8 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 後8 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 3 | 後8 |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 3 | 後8 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | 後8 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 後8 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 後8 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 後8 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 2 | 後8 |
慣性の法則について説明できる。 | 2 | 後11 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | 後8 |
熱 | エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 2 | 前1 |
化学(一般) | 化学(一般) | 水の状態変化が説明できる。 | 2 | 前4 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 2 | 前4 |
原子のイオン化について説明できる。 | 2 | 前11 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前11 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 2 | 前11 |
人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | 前7,前15,後7,後15 |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 前7,前15,後7,後15 |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | 前11 |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | 前11 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 商船系分野(機関) | 内燃機関学 | 内燃機関と外燃機関の違いについて認識し、それらの種類および分類について説明できる。 | 2 | 前1 |
2サイクル機関および4サイクル機関の作動原理および特徴について説明できる。 | 2 | 前4,前5,前6,前12,前13,前14 |
内燃機関の各機器の構造および役割、故障の要因を説明できる。 | 4 | 前10,前11 |
内燃機関の基本熱サイクルの種類および特徴を説明できる。 | 2 | 前9 |
効率、出力(馬力)、燃料消費率などを計算し、機関性能を評価できる。 | 3 | 前8 |
4サイクル機関および2サイクル機関のガス交換過程について、説明できる。 | 2 | 前4,後13,後14 |
燃焼に必要な条件、燃焼反応、燃焼過程について説明できる。 | 2 | 前5 |
発熱量、理論空気量、空気過剰率など、燃焼性能に関する諸因子の計算ができる。 | 3 | 前8 |
内燃機関に付属する装置の種類、特徴、取り扱いについて説明できる。 | 2 | 前2,前3 |
内燃機関に付属する装置の故障およびその原因、対策について認識し、説明できる。 | 2 | 前10,前11,前12,前13,前14,後1,後3,後4,後5,後10,後12 |
材料力学 | 振動系についての、固有円振動数、共振、振動モードについて認識している。 | 3 | 後9 |