熱力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0063 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書・例題でわかる工業熱力学【森北出版】、教材・自作プリント
担当教員 渡辺 幸夫

到達目標

・熱力学の諸法則や理想気体の状態変化について説明ができる
・各種サイクルの特徴と熱力学的な変化を説明できる
・熱力学の諸法則や理想気体の状態変化に基づいた演習問題、効率計算ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学の諸法則や理想気体の状態変化について詳細な説明ができる熱力学の諸法則や理想気体の状態変化について説明ができる熱力学の諸法則や理想気体の状態変化について説明ができない
評価項目2各種サイクルの特徴と熱力学的な変化を正確に説明できる各種サイクルの特徴と熱力学的な変化を説明できる各種サイクルの特徴と熱力学的な変化を説明できない
評価項目3熱力学の諸法則や理想気体の状態変化に基づいた熱効率について熱機関の設計ができる熱力学の諸法則や理想気体の状態変化に基づいた演習問題、効率計算ができる熱力学の諸法則や理想気体の状態変化に基づいた演習問題、効率計算ができない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
三級海技士(機関)として船舶運航に必要な知識である「熱力学」に関する熱およびエネルギー、理想気体の性質などについて教授するものである。また自然界の種々の熱現象や各種原動機作動の熱力学的な考え方の基礎を学習し演習問題により熱力学の考え方の理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義形式をベースとし、適宜演習などを実施する
注意点:
・ 二級及び一級海技士(機関)国家試験にも対応可能な範囲まで講義するので、国家試験合格にむけて積極的に取り組むこと
・ 適宜、演習やレポート、小テストを行ない知識の定着度合について確認するので、学習の参考とすること

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 熱力学の定義を理解し、熱と仕事の関係について説明できる
2週 熱及びエネルギー(1) 液体や固体が保有する熱量について計算できる
3週 熱及びエネルギー(2) 熱平衡について理解し計算ができる
4週 熱及びエネルギー(3) エンタルピーとエントロピーについて説明し計算ができる
5週 熱力学の第一法則 熱力学第一法則を理解し説明ができる
6週 熱力学の第二法則 熱力学の第二法則を理解し説明ができる
7週 中間試験 熱やエネルギー熱力学の第一法則,第二法則について説明できる
8週 試験返却・解答,理想気体の状態方程式 理想気体の状態方程式の説明ができる
4thQ
9週 気体の状態変化(1) 理想気体の状態方程式について理解し,例題の計算ができる
10週 気体の状態変化(2) 気体の内部エネルギーについて理解し,例題の計算ができる
11週 気体の状態変化(3) 気体の状態(等圧,等温,等容,断熱,ポリトロープ)変化について理解し説明できる
12週 理想気体の性質(1) 定圧比熱,定容比熱,比熱比について理解し説明ができる
13週 理想気体の性質(2) 各種熱サイクルと熱効率を計算できる
14週 理想気体の性質(3) 混合気体の性質について理解し状態変化について計算できる
15週 期末試験 気体の状態変化や理想気体の性質について説明できる
16週 試験返却・解答 試験の解答と解説を聞き,自らの理解度が確認できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3後1
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3後3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3後2
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3後2
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3後1
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3後1
気体の内部エネルギーについて説明できる。3後5
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後5,後11
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後1
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3後11
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3後13
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(機関)伝熱工学熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。2後1
エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4後2,後10
熱力学の第一法則および熱力学の第二法則を説明できる。2後5,後6
カルノーサイクルの状態変化を認識し、熱効率を計算できる。4後13
エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化について説明できる。2後4,後6
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。2後8,後9
定容比熱、定圧比熱、比熱比について認識し、それらの計算ができる。4後12
等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化について説明できる。2後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ出席合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000