天文航海学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 天文航海学
科目番号 0070 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:天文航法(海文堂)、入手可能であれば天測計算表(海上保安庁)
担当教員 北村 健一

到達目標

各種天文航法の原理、算出方法とその精度を理解し、実際の航海でどのように利用するのか説明できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1天文航法に関する各種用語を詳細に説明できる。天文航法に関する各種用語が説明できる。天文航法に関する各種用語が説明できない。
評価項目2各種天文現象の時刻計算ができる。天球および時の概念が説明できる。天球および時の概念が説明できない。
評価項目3天体を利用した船位決定ができ、その原理を説明できる。天体を利用した船位決定ができる。天体を利用した船位決定ができるない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
三級海技士(航海)第一種養成施設
航海に関する科目の2.0単位分を学ぶ。
授業の進め方・方法:
1.授業は講義および演習形式で行うので、講義中は集中して聴講し、演習時は課題を出して回答の提出を求めます。
2.適宜レポートを課すので、期限に遅れずに提出すること。
3.既習事項は理解しているものとして講義を行うので、履修した科目も含め受講前に復習を行っておくこと。
4.電卓、天測計算法は毎時間持参すること。
注意点:
1.予習復習を実施しなければ十分に理解しがたいため、既習事項の練習定着を受講者の責任で確かりと行うこと。
2.演習問題は必ず自分で解き、わからないところを明確にすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 天文航海学用語解説 天球の概念および天文航海学の用語の理解し、説明できる。
2週 天測暦と天体諸要素 天体諸要素(赤緯、均時差、視時と平時、時角、赤経と恒星時など)の関係を説明できる。
3週 天体の高度改正 天体の高度改正に関する諸要素及び高度観測法を説明できる。
4週 天体出没時と薄明 天体出没時刻、薄明時間、天体高度観測の最適時間を説明できる。
5週 天体によるコンパス誤差の測定 出没方位角法、時辰方位角法、北極星方位角法について説明できる。
6週 天体の子午線正中 天体の子午線正中時、時計の整合について理解する。
7週 中間試験 達成度の確認
8週 試験の解答解説
2ndQ
9週 緯度、経度の測定 子午線高度緯度法、傍子午線高度緯度法、北極星緯度法が使える。
10週 高度方位角計算(1) 位置三角形、位置の圏と位置の線の求め方を説明できる。
11週 高度方位角計算(2) 天体からの船位決定方法により位置の線の要素を計算できる。
12週 高度方位角計算(3) 位置決定要図による船位決定ができる。
13週 索星法 天体の索星ができる。
14週 船位の誤差 天文航法における船位誤差の種類を説明できる。
15週 期末試験
達成度の確認
16週 試験の解答解説と授業の総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)天文航法天球図に表記されている用語を説明できる。2前1
水平面図及び赤道面図、子午線面図の違いを説明できる。2前1,前2
地方視時とグリニッジ視時、地方平時と世界時を相互に変換できる。3前2
クロノメーター示時より世界時を求めることができる。3前11
任意の地点における時刻改正量を計算で求めることができる。3前11
天測歴で任意の時間のdとEの値を求めることができる。3前11
視時と平時を相互に換算することができる。3前6
天体の時角を求めることができる。3前11
任意の地における常用日出没時及び常用月出没を求めることができる。3前4
天測に最適な薄明時間を求めることができる。3前4
出没方位角法、時辰方位角法、北極星方位角法の特徴を説明できる。2前5
天体によって適切な計算方法を選択でき、ジャイロ誤差を計算できる。3前5
天体の計算高度を求め、修正差及び方位角を計算できる。3前11
位置決定図により船位を求めることができる。3前12

評価割合

試験発表相互評価出席・態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力4000200060
専門的能力350000035
分野横断的能力5000005