安全な海上輸送を実現するためには、自船のコンディションを把握し、適切に管理することが必要である。この授業では、船舶の復原性や喫水計算、貨物の安全性について学習し、船体を維持管理するために必要な能力を習得することを目標とする。
・船体の復原性について説明でき、復原性の観点から船体の安全性を評価することができる。
・GM計算、トリム計算、貨物移動による喫水計算等、各種計算法を用いて自船のコンディションを求めることができる。
・貨物の取扱い、積付け及び保全について説明することができる。
・荷役装置及び属具の取扱い及び保存手入れについて説明することができる。
・危険物輸送における安全上の留意点について説明できる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
船舶の復原性(1) 船体の重心 |
復原性と船の安全性の関係について説明できる。 貨物の移動・積み降ろしによる重心移動について、その移動距離を計算により求めることができる。
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2週 |
船舶の復原性(2) 浮心および傾心 |
船の浮心、傾心等の専門用語の意味を説明でき、それぞれの位置関係から、船体の安定・不安定を求めることができる、。
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3週 |
船舶の復原性(3) 復原力と復原性規則 |
復原力について、包括的に説明でき、復原性規則について説明することができる。
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4週 |
貨物の取扱い、積付け及び保全(1) 船積み貨物と載貨能力 |
船舶の載貨能力、貨物の種類について説明できる。
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5週 |
貨物の取扱い、積付け及び保全(2) 船積み準備、各種貨物の積付けおよび運送 |
船積み準備、各種貨物の積付けおよび運送について説明できる。
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6週 |
貨物の取扱い、積付け及び保全(3) 船体動揺と貨物の移動防止 |
船体動揺と貨物の移動防止について説明できる。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
中間試験の返却及び解説 積荷と喫水計算(1) 喫水の読み方 |
喫水標から船の喫水を測読する方法を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
積荷と喫水計算(2) 喫水の修正と排水量計算 |
測読した喫水について、各種修正方法を説明でき、排水量等の必要な値を求めることができる。
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10週 |
積荷と喫水計算(3) 重量物の移動に伴う喫水の変化 |
貨物の移動よるトリム及び喫水の変化について計算できる。
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11週 |
積荷と喫水計算(4) 貨物積卸に伴う喫水の変化1 |
貨物の積み降ろしによるトリム及び喫水の変化について計算できる。
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12週 |
積荷と喫水計算(5) 貨物積卸に伴う喫水の変化2 |
貨物の積み降ろしによるトリム及び喫水の変化について計算できる。
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13週 |
積荷と喫水計算(6) 液体の比重差による喫水の変化 |
液体の比重差により喫水が変化することを説明でき、喫水の変化について計算できる。
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14週 |
積荷と喫水計算(7) バラスト調整による喫水の変化 |
バラスト調整による喫水の変化を計算でき、船体の安全性を確保する方法を説明できる。
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15週 |
期末試験の返却及び解説
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
荷役装置及び属具の取扱い及び保存手入れ(1) 船舶荷役設備 |
船の荷役設備について説明できる。
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2週 |
荷役装置及び属具の取扱い及び保存手入れ(2) 船舶荷役属具 |
船の荷役属具について説明でき、滑車による倍力やロープの強度を計算することができる。
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3週 |
荷役装置及び属具の取扱い及び保存手入れ(3) デリック装置各部に加わる力 |
デリック装置各部に加わる力を求めることができる。
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4週 |
荷役装置及び属具の取扱い及び保存手入れ(4) 荷役設備および荷役作業の安全 |
荷役設備の取り扱いおよび荷役作業の安全について説明できる。
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5週 |
危険物の輸送と安全(1) 危険物の運送中の管理 |
引火性液体類の輸送管理について説明できる。
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6週 |
危険物の輸送と安全(2) タンカーの安全手引書に関する基礎知識 |
タンカーの安全手引書に関する基礎知識を習得し、どのように活用するのか説明できる。
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
危険物の輸送と安全(3) 通常の貨物油の特性を表す用語 |
通常の貨物油の特性について説明することができる。
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4thQ |
9週 |
危険物の輸送と安全(4) タンカーの構造と荷役装置 |
タンカーの構造と荷役装置について説明できる。
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10週 |
危険物の輸送と安全(5) タンカーの荷役 |
タンカーの荷役について概要を説明することができる。
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11週 |
船の管理及び点検(1) 船内消毒 |
船内消毒について説明できる。
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12週 |
船の管理及び点検(2) 入出渠及び入渠中の作業及び注意 |
入出渠について説明できる。
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13週 |
船の管理及び点検(3) 入出渠及び入渠中の作業及び注意 |
入渠中の作業及び注意事項について説明できる。
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14週 |
船の管理及び点検(4) 船体の点検及び手入れ並びに溶接及び塗料に関する一般的な知識 |
船体の点検及び手入れ並びに溶接及び塗料に関する一般的な知識について説明できる。
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15週 |
期末試験の解答解説と授業の総括 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
無理方程式・分数方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 前1,前3,後2,後3 |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前9,後2,後3 |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 前1,前2,後2,後3 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | 前1,前2,後2,後3 |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
運動の法則について説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前1,前2 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前1,前2 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,後2,後3 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 前1,前2 |
化学(一般) | 化学(一般) | 洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | 後5,後8 |
工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 2 | 前1,前3,前6,後5,後6 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 2 | 前3,前6,後5,後6 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 商船系分野(航海) | 船舶工学 | 静定はりについて、せん断力の計算方法及びSFDの作図方法を説明できる。 | 3 | 前1,前5 |
静定はりについて、曲げモーメントの計算方法及びBMDの作図方法を説明できる。 | 3 | 前1,前5 |
船体に作用する応力について説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
載貨 | 復原性と船の安全性の関係について説明できる。 | 3 | 前1,前3 |
船の重心、浮心、傾心等の専門用語の意味を説明できる。 | 3 | 前2,前3,後3 |
貨物の移動・積み降ろしによる重心移動について、その移動距離を計算により求めることができる。 | 3 | 前2,前3,後3 |
重心、浮心、傾心それぞれの位置関係から、船体の安定・不安定を評価できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
復原力について、包括的に説明できる。 | 3 | 前1,前3 |
喫水標から船の喫水を測読する方法を説明できる。 | 3 | 前8,前9 |
測読した喫水について、各種修正方法を説明できる。 | 3 | 前8,前9 |
液体の比重差により喫水が変化することを説明できる。 | 3 | 前11,前13 |
Dead Weight Scaleを用いて必要な値を求める方法を説明できる。 | 3 | 前9,前10 |
貨物の移動・積み降ろしによるトリム及び喫水の変化について計算できる。 | 3 | 前1,前10,前11,前12,前13,前14 |
船舶の載貨能力、貨物の種類について説明できる。 | 3 | 前4,前8 |
燃焼の三要素について説明できる。 | 3 | 前1,後5 |
引火点、発火点、爆発限界などの用語について説明できる。 | 3 | 前1,後5 |
危険物を輸送する際に取られる様々な安全対策について説明できる。 | 3 | 前1,後5,後6,後8,後9,後10 |
貨物を管理する上での様々な危険項目について説明できる。 | 3 | 前1,前5,前6,後5,後6,後8,後9,後10 |