内燃機関学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 2015
授業科目 内燃機関学
科目番号 0077 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 長谷川静音、「舶用ディーゼル機関教範」、成山堂
担当教員 今井 康之

到達目標

1.内燃機関について機関単体だけなく、船舶推進システムとして概要が説明できる。
2.他の熱機関と比較し、内燃機関について説明でき、内燃機関の種類が比較できる。
3.内燃機関の主要固定部が説明できる。
4.内燃機関の主要運動部が説明でき、関連する計算式を導き算出することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1内燃機関について、他の熱機関と比較し説明ができる。内燃機関の種類が比較説明できる。内燃機関の基礎原理、種類がわからない。
評価項目2内燃機関の主要固定部に関わる現象について説明出来る。内燃機関の主要固定部について説明出来る。構造部品がわからない。
評価項目3内燃機関の主要運動部に関わる現象について説明出来る。内燃機関の主要運動部について説明出来る。構造部品がわからない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・機関学概論やこれまで学んだ内燃機関だけでなく、関連機器との関係についても学習していきます。知識を積み重ね、総合的に考察できるように、復習しておくこと。
授業の進め方・方法:
・第3級海技士(機関)の内容理解を促進するため、5級程度の内容から1級の範囲も取り扱うことがあります。基本的事項をしっかりおさえ、授業で習う項目は文章で説明できるように整理すること。
・課題は期限を厳守すること。
・授業は積極的に参加し、傍聴者とならないよう努力すること。出席とともに評価します。
・定期的にノートを確認します。黒板だけでなく、コメントもノートにとること。
注意点:
計算や燃料に関する事項も取り扱うため、数学、化学の内容をしっかり復習し、わからないところは自ら解決しておくこと。また、再試験は行わないことがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱機関及び内燃機関の概要 エネルギ、仕事など基本概念が説明でき、熱機関が比較できる
2週 ディーゼル機関の付属装置 船内プラントの概要が説明できる
3週 ディーゼル機関の付属装置 関連機器と機関の関係が説明できる
4週 内燃機関の分類と特徴 外燃機関との違い、内燃機関の種類、作動流体について説明できる
5週 内燃機関の種類と作動原理 ガソリン機関とディーゼル機関が見分けられる
6週 内燃機関の種類と作動原理 2サイクル機関と4サイクル機関の作動原理が図示できる
7週 内燃機関の熱サイクル基礎 熱勘定図、低位発熱量、オットー・ディーゼル・サバテサイクルが説明でき、該当機関と関連づけられる
8週 前期中間試験 7週までの説明ができる
2ndQ
9週 試験返却、出力 図示・制動・軸・プロペラ・推力・正味馬力が説明できる
10週 シリンダ 種類、特徴、変形、腐食について説明できる
11週 シリンダ 冷却、潤滑、取扱い、故障について説明できる
12週 シリンダヘッド、シリンダボルト シリンダヘッド、シリンダボルト
13週 フレーム、クランクケース 種類、特徴が説明でき、事故要因が関連づけられる
14週 ベッド、機関台、タイロッド 機関にかかる力と機関を支える仕組みが説明できる
15週 定期試験 14週までの説明ができる
16週 試験返却、解説 期末試験までの内容が説明出来る
後期
3rdQ
1週 主軸受、軸受メタル 特徴と種類が説明できる
2週 引張りボルト 構造材料の特徴と関連づけ説明できる
3週 ピストン 種類、特徴、変形について説明できる
4週 ピストン 冷却、取扱い、故障について説明できる
5週 ピストンピン、ピストンリング 種類構造、特徴とともに、関連異常現象が説明でき、異常現象に伴う現象より、原因が推測できる
6週 連接棒、クロスヘッド、ピストン棒 構造が理解でき、違いが比較できる
7週 内燃機関の機械力学 ピストンの運動力学を理解し、クランク角よりピストン位置や図示出力が計算できる
8週 後期中間試験 7週までの説明ができる
4thQ
9週 試験返却、クランク軸 構造を理解し図示できるとともに、ディフレクション、潤滑、クランク軸に働く応力、破損について説明できる
10週 ねじり振動、危険回転数 現象を理解し、説明できる
11週 バランスウェイト、フライホイール 役割が説明でき、力学的観点から比較できる
12週 弁連動装置、吸排気装置 各部名称、連動機構が説明でき、吸排気装置が比較できるとともに、取扱や故障について説明できる
13週 内燃機関の掃気 2サイクル機関、4サイクル機関の掃気方法が説明できる
14週 内燃機関の掃気 ジャンプ式、ループ式、ユニフロー式を比較し図示できる
15週 後期期末試験 14週までの説明ができる
16週 試験返却、解説 主要運動部が説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701505100100
基礎的能力205005030
専門的能力505005060
分野横断的能力05050010