練習船実習4(航海)

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 練習船実習4(航海)
科目番号 0095 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 鳥羽丸実習ノート/航海学概論/地文航法/天文航法/天測計算表/はじめての船上英会話/講義プリント資料/Teams&OneNote
担当教員 齊心 俊憲,大野 伸良,山野 武彦

到達目標

1.実船による実習と船内生活の体験を通じて、船舶の運航に必要な基礎的な技術・知識を養い、また、船員の職務・習慣を認識することを目標とする。
2.実習は、座学で学んだ内容を実践で体得することを目標とする。
3.船舶の運航に必要な技術を習得し、航海士として船舶を運航するために必要な知識を確実に身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1船内生活を通じて、基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を十分理解し説明できる。基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を理解できる。基礎的な技術・知識・船員の職務・習慣を理解できず、説明できない。
評価項目2座学での内容を十分理解し実習中に行うことができる。座学での内容を理解できるが実習中に行うまでは、できない。座学での内容を理解できない。
評価項目3実習内での作業を率先して行い、技術や知識を習得できる。実習内での作業を行い、技術や知識を、ある程度理解できる。実習内での作業を行うが、技術や知識を、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
先ず、慣海性を養う。船上実習や座学を行うことで、船舶の運航に必要な基礎的な技術・知識を身に付け、船舶職員として要求される船内の安全維持と災害防止等を理解する。
船舶職員として必要なシーマンシップやリーダーシップ及びコミュニケーション能力などを身に付ける。
授業の進め方・方法:
練習船実習では、班分けを行って船上実習と座学を行う。
船上実習では、安全に留意し、時間の厳守、船内秩序を維持するための数々の習慣を学ぶ。
乗船実習終了後に一週間の期限で実習に関連したレポートを提出する。下船試験を実施する場合は、レポートの提出は行わない。
注意点:
練習船実習は、実船であるので危険と隣り合わせである。したがって、乗船中は各自十分に注意すること。
前回までに実施した実習内容は、すべて体得していることを前提として実習を行うので、前回までの実習内容は必ず復習しておくこと。
評価は、「乗船・態度」では、出席及び実習の態度(服装)の合計で評価する。「航海実習」では、航海に関する実習の積極性及び成果、レポート、下船試験の合計で評価する。
練習船実習は、原則としてすべて出席しなければならない。よって、体調管理には各自万全を尽くすこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 慣海性・協調性等の育成 船内生活の特殊性を理解し、仲間と協力し、指示を受けた作業を安全に行うことができる。
船内においてコミュニケーション(英語を含む)をとる方法を説明できる。
2週 船内要務、船舶儀礼 船内要務、運航概要、乗組員の管理及び訓練について説明できる。
船舶儀礼(満船飾、船飾、船の儀礼式)について説明できる。
3週 航海当直 航海当直の役割を説明できる。
航海計器等を運用し、航海に必要な情報を活用することができる。
潮汐及び海流、地文航法、天文航法、電波航法を行うことが出来る。
4週 非常措置・保安応急 防火部署、防水部署など保安応急部署について説明できる。
狭水道航海、狭視界航海法、荒天航海法について説明できる。
非常措置、環境汚染の防止、医療、捜索及び救助、損傷制御、応急運転法、船内作業の安全について説明できる。
5週 船舶管理 航海海域を理解して必要な情報を収集し、航海計画を立案できる。
船舶安全法による船舶検査について説明できる。
6週 運用実習 船体の保守整備作業について説明できる。
航海における気象観測の必要性を理解し、観測を行うことができる。
船舶の構造、設備、復原性及び損傷制御、操船法、甲板機器の取り扱い、性能測定が説明できる。
7週 機関実務・機関管理 主機関運転のための過程を説明できる。
8週 停泊当直 停泊当直の意義を理解し、当直を行うことができる。
2ndQ
9週 出港部署、投抜錨法、出入港法 入出港部署について理解し、実施できる。錨泊作業の手順を説明できる。
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)地文航法海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できる。2前3
水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集することができる。4前3
航路標識の種類と名称、意味を説明できる。2前3
船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できる。2前3
交差方位法・レーダ等により船位を求めることができる。4前3
各種航法による航法計算を行うことができる。4前3
出入港を含めた、一般的な状況における航行時において考慮すべき事項を説明できる。2前9
特殊な状況における航行時において考慮すべき事項を説明できる。2前9
本船のコンディションを考慮した航海計画を立案できる。4前5
立案した航路計画からナビゲーションスケジュールを作成できる。4前5
任意の港における潮汐及び任意の地における朝夕を計算できる。4前3
天文航法天球図に表記されている用語を説明できる。1前3
地方視時とグリニッジ視時、地方平時と世界時を相互に変換できる。4前3
クロノメーター示時より世界時を求めることができる。4前3
任意の地点における時刻改正量を計算で求めることができる。4前3
天測歴で任意の時間のdとEの値を求めることができる。4前3
視時と平時を相互に換算することができる。4前3
天体の時角を求めることができる。4前3
任意の地における常用日出没時及び常用月出没を求めることができる。4前3
天測に最適な薄明時間を求めることができる。4前3
天体の計算高度を求め、修正差及び方位角を計算できる。4前3
位置決定図により船位を求めることができる。4前3
航海計器各種操舵法及び、取扱い(故障時の対応を含む)について説明できる。2前3
ドップラーログ及びソナーの構造、取扱いについて説明できる。1前3
ドップラーログ及びソナーの原理について説明できる。1前3
音響測深器の構造、取扱いについて説明できる。1前3
音響測深器の原理について説明できる。1前3
電波航法レーダ/TTの作動、取扱いについて説明できる。1前3
レーダの各機能について説明できる。1前3
TT機能の目標補足について説明できる。1前3
ターゲットシンボルについて説明できる。1前3
作動、取扱いについて説明できる。1前3
航路計画、航行監視について説明できる。1前3
レーダー映像及びAIS情報の統合表示について説明できる。1前3
作動、取扱いについて説明できる。1前3
システム構成について説明できる。1前3
測位原理について説明できる。1前3
衛星航法補強システムの概要について説明できる。1前3
作動、取扱いについて説明できる。1前3
構成について説明できる。1前3
情報の項目について説明できる。1前3
レーダ映像に表示した場合のターゲットシンボルについて説明できる。1前3
操船論入出港計画について、入港コース、入港前の減速位置についてその意味を説明できる。2前9
分野別の工学実験・実習能力商船系分野(航海)【実験・実習能力】練習船実習船内生活の特殊性を理解し、仲間と協力し、指示を受けた作業を安全に行うことができる。4前1
船内においてコミュニケーション(英語を含む)をとる方法を説明できる。2前1
船舶儀礼(満船飾、船飾、船の儀礼式)について説明できる。2前2
航海計器等を運用し、航海に必要な情報を活用することができる。4前3
防火部署、防水部署など保安応急部署について説明できる。2前4
狭水道航海、狭視界航海法、荒天航海法について説明できる。2前4
航海海域を理解して必要な情報を収集し、航海計画を立案できる。4前5
船舶安全法による船舶検査について説明できる。2前5
船体の保守整備作業について説明できる。2前6
航海における気象観測の必要性を理解し、観測を行うことができる。4前6
主機関運転のための過程を説明できる。2前7
停泊当直の意義を理解し、当直を行うことができる。4前8
入出港部署について理解し、実施できる。4前9
錨泊作業の手順を説明できる。2前9
実験実習レーダを操作して各種調整を行い、適切に表示することができる。4
レーダARPAを操作して他船の針路・速力・最接近距離及び時間を表示することができる。4
電子海図情報表示装置を利用した当直方法を理解し、実践することができる。4
電子海図情報表示装置の目標、海図及びシステムを理解し、操作することができる。4

評価割合

試験乗船・態度航海実習機関実習ポートフォリオその他合計
総合評価割合04060000100
基礎的能力0403000070
専門的能力003000030
分野横断的能力0000000