到達目標
架空の新商品を開発することを前提に、それらに必要な表現の仕方、その工夫手法について学ぶ。ここでは新型錨の開発を通して、錨そのものの性能の定義、法律上の解釈を理解し、一等航海士、船長として錨泊や用錨操船をどのように実施するか、自ら操船計画を立てられるようにする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 従来品より優れた性能を持つ錨を作ることができる。 | 従来品と同等の性能を持つ錨を作ることができる。 | 錨を期限までに作成できない。 |
評価項目2 | 法令に準拠した用語を用いて、性能が記載され、工学的な手法で描いた仕様書を作成できる。 | 性能を法令を準拠した用語を利用した仕様書を作成できる。 | 仕様書を期限までに作成できない。
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評価項目3 | 安全かつ効率的な新型錨の開発が手順を追って作成できる。 | 新型の錨を開発した成果を示すアブストラクトが作成できる。
| アブストラクトを期限までに作成できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
海技士として必要な事象を確認しながら、新しいモノを作成し、それを周囲の人々に理解を得られるような表現技術を学びます。
そのため、この授業までに習得した知識および技術はすべて理解している必要があり、それは鳥羽丸や海技教育機構での実習の内容も含みます。
授業の進め方・方法:
毎回、授業前までの課題を授業開始半日前に提出、また授業後わかったことを半日以内に提出するように課題を与えます。学生の数によっては、授業の進め方をLMS(Teams, Blackboard、moodle等)によって提示します。
注意点:
学修単位科目なので自学実習と実施時間数に注意してください。
期末試験を6割、小テストや課題、開発した錨等はポートフォリオとして4割で評価します。LMSを利用する場合、課題と締め切りに対して敏感になり、計画を立てて受講してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
商船用錨と新型錨開発の方法 |
商船に搭載されている錨の現状を理解し、どのような新型錨が必要とされるかアイディアを出せる。
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2週 |
実用性と高性能 |
錨の性能(把駐力・安定性)を決める形状や要素を理解し、新型設計の設計ができる。
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3週 |
把駐力と底質 |
現存する錨を実際に使用して、かき込み姿勢と底質との関係を学び、新型錨の形状に取り入れることができる。
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4週 |
錨泊方法と機関の操作法 |
実際の錨泊の場面と、機関の種類、機関準備・利用の手順その理由を学ぶ。 また過去に出題されたこの科目の試験の解説を聞き、知識の整理を行う。
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5週 |
実験錨評価法 |
実験のため製作した錨の評価方法について学び、自らの錨を評価できる
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6週 |
試作錨引張試験 |
試作した錨を、砂水槽にて把駐力等についての計測方法、や発表会用の資料作成方法と技術を学ぶ。
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7週 |
中間試験 |
基礎的な知識を中心とした試験を実施します
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8週 |
試作結果発表会 |
プロジェクタを使った、5分間の口頭発表を行い、知識の整理を行います
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4thQ |
9週 |
テスト返却とまとめ |
テストの内容を理解できること。
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10週 |
アブストラクト作成技法 |
要約、抄録ともされるアブストラクトを英文および日本語で取り組みます。
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11週 |
アブストラクト作成の実際 |
自らの成果についてA4一枚にまとめる工夫について学びます。
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12週 |
プレゼンテーション技法 |
口頭、ポスター等のプレゼンテーションの技術を学びます。
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13週 |
プレゼンテーション実演 |
成果についてプレゼンを実行します。
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14週 |
レポート作成方法 |
試作した錨に対してどのようにレポートを作成するかを検討する。
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15週 |
期末試験 |
知識および様々なプレゼンテーション技法について筆記試験を行い、技術の習得につなげます。
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16週 |
テスト返却とまとめ |
これまでの知識を確認すること。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 20 |
専門的能力 | 30 | 40 | 70 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 10 |