船舶通信概論

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 船舶通信概論
科目番号 1067 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 船舶通信の基礎知識(改訂版)
担当教員 鈴木 治

到達目標

海技教育機構の長期練習船乗船実習までに下記の船舶運航に関わる基礎知識を習得し、
実習中の通信が関係する業務の場面でそれぞれがどの意味を持つのかを理解できるようにする。
1.無線通信の概要を運航場面においてどのように取り扱うのか説明できる
2.第1級海上特殊無線技士の取得
3.海上無線通信士の国家試験合格を目指す
4.気象庁が定める気象観測ができる
5.船舶位置通報制度とVTSとの通信の違い理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1GMDSSに関する機器の使い方の手順を説明できる。GMDSSの説明ができるGMDSSで利用される略語の説明ができない
評価項目2業務に関する通信機器の目的と利用手順を説明できる。業務に関する通信機器の利用方法が説明できる。業務に関する通信機器の利用方法が説明できない。
評価項目3船舶運航と通信機器の役割とその保守方法について説明できる。船舶運航と通信機器の役割が説明できる。船舶運航と通信機器の役割が説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3)海事技術者としての専門知識 説明 閉じる

教育方法等

概要:
航海での分野の海技士として最低限の通信のライセンスである第1級海上無線通信士の国家試験レベルを最低限に設定し、航海士として一人で業務に就くために必要な知識と利用する機器とそれらの成り立ち、法令を理解できるようにする。
航海士として必須であり、プレジャーボート等の運航では最高レベルの無線従事者の資格である第1級海上特殊無線技士の国家試験で出題される無線工学、法規の問題を中心に解説し、国家試験合格を前提としている。
授業の進め方・方法:
この単位は、QUIZ(小テスト)、TEST(中テスト),EXAMINATION(中間・期末テスト)を解くことで海技試験のような記述試験に適用できるような実力をつけるように工夫されているQUIZは毎回実施する。
授業は講義の他、予習を必要とする課題と前回の授業から出題する小テストを毎回行う。課題は、指示された予習箇所を読み、また課題として出されている問題を自ら解くことによって行われる必要がある。また、小テストは、講義の内容の他、講義で説明された箇所を良く読み自ら説明できるようにまでしておく必要がある。
中間試験、定期試験の前後には確認課題および小テストから出題するTEST(中テスト)を実施することもあるので、それまでの知識整理に用いること。また、適宜出題されるレポート課題(小論文等)を作成すること。
注意点:
受講までに1度は第1級海上特殊無線技士の国家試験を受験していることが望ましい。
試験は、海技試験を模擬した記述形式で行うので、学習内容を自ら文字にして説明できるように日頃から解答用紙を作成するようにすること
毎回、授業の始めに小テストを行うので、前回の講義または既に学んだことを復習しておくこと。
レポート課題を課すので、期限に遅れずに提出すること。
小テスト、レポート、その他(ノート提出)等がすべてなされていることを条件に評価するので忘れないこと。
最終的に中間試験・定期試験で6割、ポートフォリオ(課題等(小テストと中テスト、確認課題、レポート等)で4割となるように評価し、詳細については初回の授業のときに説明する。
関連する科目
海技実習、鳥羽丸実習、操船論、航海学実験、運用学実験、気象通論

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 船舶用の通信手段 通信手段の名称と機器を説明出来る
2週 気象観測 気象観測手段について説明できる
3週 気象観測の結果の通報方法 通報に用いる方法、手順を説明できる
4週 船位通報制度 位置通報の目的を説明できる
5週 船位通報制度の通報方法 位置情報を通報の手順を説明できる
6週 GMDSS用の機器とまとめ 専用の機器と利用方法を説明できる
GMDSSの仕組みを説明できる
7週 中間試験 過去に出題されたこの科目の問題が解けるそれぞれ設定された場面に応じた解答を法令や技術的に正しい内容を記述できる。
8週 中間試験の返却、解説 中間試験の返却から、自らができなかった項目について改めて解説できる。
2ndQ
9週 SSASとLRI それぞれの原理と、利用方法を説明できる
10週 天気図の入手 天気図の入手方法を説明できる
11週 航行安全情報の入手 ナブテックスとEGCの情報を説明できる
12週 AIS AISの仕組み、欠点を説明できる
13週 VHF無線電話 関係する法規と利用マナーを説明できる
14週 データ通信 誤り検出と誤り訂正を説明できる
15週 期末試験
16週 試験の返却・解説
無線通信と船舶運航
運航場面と通信機器の利用を説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力2000020040
専門的能力3000020050
分野横断的能力100000010