内燃機関学2

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 内燃機関学2
科目番号 1162 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 長谷川静音、「舶用ディーゼル機関教範」、成山堂
担当教員 今井 康之

到達目標

内燃機関の付属装置について説明出来る。
船内プラントとして内燃機関の運転に関わる構成機器との関係及び現象が説明出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1内燃機関の付属装置に関わる現象について説明出来る。内燃機関の付属装置について説明出来る。構造部品がわからない。
評価項目2燃焼状態を比較し説明出来る。燃焼条件が説明出来る。燃焼の原理がわからない。
評価項目3機器間の関連及び、運転に影響を及ぼす原因が推察できる。船内プラントの概要が説明出来る。プラントの構成機器、関連がわからない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・機関学概論やこれまで学んだ内燃機関だけでなく、関連機器との関係についても学習していきます。知識を積み重ね、総合的に考察できるように、復習しておくこと。
授業の進め方・方法:
・第3級海技士(機関)の内容理解を促進するため、5級程度の内容から1級の範囲も取り扱うことがあります。基本的事項をしっかりおさえ、授業で習う項目は文章で説明できるように整理すること。
・課題は期限を厳守すること。
・授業は積極的に参加し、傍聴者とならないよう努力すること。出席とともに評価します。
・定期的にノートを確認します。黒板だけでなく、コメントもノートにとること。
注意点:
計算や燃料に関する事項も取り扱うため、数学、化学の内容をしっかり復習し、わからないところは自ら解決しておくこと。また、再試験は行わないことがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 過給器の構造及び作動 過給器について図を用いて構造が説明できる
2週 過給器の取扱い、故障 過給器と掃気送風機の違い、取扱いや故障について説明できる
3週 シリンダ内のガス交換 脈動効果、慣性効果、吸気干渉・排気干渉について説明できる
4週 弁線図 2サイクルと4サイクルの弁線図が図示でき、オーバーラップを含み、違いや特徴について説明できる
5週 燃料油装置 燃料噴射ポンプと併せてガバナについて説明でき、噴射量調整機構について図示できる
6週 燃料油装置 燃料噴射弁が比較でき、噴霧条件、噴霧要件が説明できる
7週 中間試験 6週までの説明出来る
8週 試験返却、燃焼室及び燃焼 燃焼室の種類、燃焼の違いが説明できる
2ndQ
9週 燃焼室及び燃焼 燃料油の噴射、噴射遅れ、着火遅れについて説明できる
10週 インジケータ線図 P-V線図、P-θ線図が図示でき、ノッキング等異常燃焼について説明できるとともに図より読み取れる
11週 内燃機関の熱力学 比熱、比熱比、熱伝導など熱力学の基礎用語が説明できる
12週 内燃機関の熱力学 エントロピ、エンタルピ、理想気体の状態変化が説明できる
13週 内燃機関の熱効率 オットーサイクルの熱効率が算出できる
14週 内燃機関の熱効率 ディーゼルサイクルの熱効率が算出できる
15週 期末試験 14週までの説明ができる
16週 期末試験の解説 燃焼に関わる概要、熱効率が説明出来る

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前11,前12,前13,前14
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前11,前12,前13,前14
分数式の加減乗除の計算ができる。3前11,前12,前13,前14
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前11,前12,前13,前14
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前11,前12,前13,前14
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前11,前12,前13,前14
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前11,前12,前13,前14
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3前11,前12,前13,前14
角を弧度法で表現することができる。3前11,前12,前13,前14
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前11,前12,前13,前14
自然科学物理力学仕事と仕事率に関する計算ができる。3前13,前14
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前13,前14
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2前11
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前11
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前11
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。2
気体の内部エネルギーについて説明できる。2前12
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2前12
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。2前12
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前12
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前13,前14
化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前11
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前11
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前11
人文・社会科学国語国語常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前7,前15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前7,前15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前4
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前4
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(機関)内燃機関学内燃機関の基本熱サイクルの種類および特徴を説明できる。2前11,前12,前13,前14
効率、出力(馬力)、燃料消費率などを計算し、機関性能を評価できる。4前10,前11,前12,前13,前14
4サイクル機関および2サイクル機関のガス交換過程について、説明できる。2前3,前4
発熱量、理論空気量、空気過剰率など、燃焼性能に関する諸因子の計算ができる。4前9
異常燃焼の種類を認識し、その発生要因および機関への影響について説明できる。2前9,前10
内燃機関に付属する装置の種類、特徴、取り扱いについて説明できる。2前1,前5,前6
内燃機関に付属する装置の故障およびその原因、対策について認識し、説明できる。2前2
材料力学ニュートンの第二法則を用いて、基本的な1、2自由度系の運動方程式を立てることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701505100100
基礎的能力205005030
専門的能力505005060
分野横断的能力05050010