工学リテラシ

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 工学リテラシ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 かんたん合格 ITパスポート教科書 平成29年度 CBT対応 坂下夕里&ラーニング編集部 著 インプレス
担当教員 亀谷 知宏

到達目標

1.オフィスソフトやweb技術を活用して、必要な情報を収集・処理・発信できる。
2.基数変換や有効数字などの技術者に必要な基礎的計算ができる。
3.技術者に必要な倫理・セキュリティ・マナーを説明できる。
4.実験やグループワークを通して与えられた課題を解決できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1オフィスソフトやweb技術を活用して、実例ををまじえながら必要な情報を収集・処理・発信できる。オフィスソフトやweb技術を活用して、必要な情報を収集・処理・発信できる。オフィスソフトやweb技術を活用して、必要な情報を収集・処理・発信できない。
評価項目2基数変換や有効数字などの技術者に必要な発展的計算ができる。基数変換や有効数字などの技術者に必要な基礎的計算ができる。基数変換や有効数字などの技術者に必要な基礎的計算ができない。
評価項目3技術者に必要な倫理・セキュリティ・マナーを実例をまじえながら説明できる。技術者に必要な倫理・セキュリティ・マナーを説明できる。技術者に必要な倫理・セキュリティ・マナーを説明できない。
評価項目4実験やグループワークを通して与えられた課題を主体的に解決できる。実験やグループワークを通して与えられた課題を解決できる。実験やグループワークを通して与えられた課題を解決できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術者の初級教育として簡易的な実験を通じて、物理、化学、情報、工学の理論とのバランスを考え、実験的アプローチの重要性を理解する。
基本的な実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解させるほか、一般的なパソコン、ワープロ、表計算などの制御情報工学科に必修の操作方法を習得する。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義+課題形式で行う.講義には積極的に参加し,分からないときはすぐに質問することを心がけること
・ レポートや発表の課題は、期限に遅れず準備または提出すること
・ タイピングは設定した基準を満たすこと
注意点:
・ すべての専門科目や実験に活用できる技術やスキルを学習する科目であるので,そのことを常に意識し取り組むこと
・ 演習(発表の準備,レポート作成作業など)は,授業時間内に完成しない場合も多いので,日ごろから空き時間等を活用し効率よく作業を行うこと
・ 発表内容に関して学内の先生に協力を頂く場合は礼儀やマナーを守ること
・英文多読の実践状況も成績に加味するので、英文を読む努力をすること(定期的に多読状況を提出)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータの基本操作 コンピュータの基本操作が行える.
2週 タイピング,Web検索,メール タイピング,Web検索の方法,メールの使い方を身に着ける.
3週 プレゼンテーションの作成(1) プレゼンテーションとは何か説明できる.
4週 プレゼンテーションの作成(2) パワーポイントを使用して自己紹介ができる.
5週 プレゼンテーションの作成(3) 技術者(エンジニア)とその仕事について知る.
6週 プレゼンテーションの作成(4) 技術者(エンジニア)とその仕事についてプレゼンテーションを作成する.
7週 前期中間試験
8週 メールとセキュリティ 個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し,正しく実践できる.
2ndQ
9週 ネットワークマナーと文書作成(1) 情報伝達システムの考え方について理解できる.
情報セキュリティの必要性とその対策について理解できる.
10週 ネットワークマナーと文書作成(2) インターネットの仕組みを理解し,実践的に使用できる.
相手方にメールを送り,情報交換ができる.
11週 実験ノートと表計算 実験ノートの取り方と,表計算ソフトの基礎的な使い方を知る.
12週 技術文書と技術者倫理 技術文書の書き方について知る.技術者に必要とされる倫理について説明できる.
13週 自由落下の物理実験 自由落下の物理実験について,指示されながらこなすことが出来る.
14週 自由落下の物理実験レポート作成 前週に行った実験のレポートを指示されながら作成することができる.
15週 前期期末試験
16週 試験返却・解答
後期
3rdQ
1週 自由落下の物理実験レポートに対するフィードバック レポートの実験結果,考察から新たな問題解決法を指示されながら見出すことができる.
2週 物理量と単位系 工学で取り扱う物理量と単位系を説明できる.
3週 振り子の物理実験 振り子の物理実験について,指示を受け,こなすことが出来る.
4週 振り子の物理実験レポート作成 前週に行った実験のレポートを複数人と協力しながら指示を受け,作成することができる.
5週 振り子の物理実験レポートに対するフィードバック レポートの実験結果,考察から新たな問題解決法を複数人と協力しながら指示を受け、見出すことができる.
6週 有効数字,基数変換,論理式(1) 有効数字,基数変換,論理式の概念を説明できる.
7週 後期中間試験
8週 有効数字,基数変換,論理式(2) 有効数字,基数変換,論理式について,計算することができる.
4thQ
9週 有効数字,基数変換,論理式(3) 有効数字,基数変換,論理式について,他者の計算間違いを指摘することができる.
10週 電池の内部抵抗の実験 電池の内部抵抗の実験を自らこなすことが出来る.
11週 電池の内部抵抗の実験レポート作成 前週に行った実験のレポートを指示を受けずに自ら作成することができる.
12週 電池の内部抵抗の実験レポートに対するフィードバック レポートの実験結果,考察から新たな問題解決法を正誤に問わず,自ら見出すことができる.
13週 学習内容のまとめプレゼンテーションの準備 1年間の学習内容をまとめたうえで振り返りのプレゼンテーションを作成できる.
14週 学習内容のまとめプレゼンテーションの実施 前週に作成したプレゼンテーションの発表ができる.
15週 後期期末試験
16週 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。1前13,後3,後5,後10
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。1前13,後3,後10
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1前13,後3,後10
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。1前14,後4,後11
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1前14,後4,後11
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1前14,後4,後11
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。1前12
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。1前12
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。1前12
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。1前8
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。1前8
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。1前12
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。1前12
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1前12
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。1前12
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。1前12
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。1前12
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。1前12
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。1前12
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2後4
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2前9
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。1後6,後8,後9
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1前1
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。1前9,前10
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。1前9,前10
情報セキュリティの必要性、様々な脅威の実態とその対策について理解できる。1前9,前10
個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し、正しく実践できる。1前9,前10
インターネットを用いた犯罪例などを知り、それに対する正しい対処法を実践できる。1前9,前10
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1後6,後8,後9
基数が異なる数の間で相互に変換できる。1後6,後8,後9
基本的な論理演算を行うことができる。1後6,後8,後9
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3前1
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3前3,前4,前5,前6,前11
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3前2,前8,前10
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3前8,前9,前10
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。3前8,前9,前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合5010100300100
基礎的能力2000020040
専門的能力300005035
分野横断的能力0101005025