情報工学基礎

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報工学基礎
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 新・情報の科学(日本文教出版)/スラスラわかるC言語(岡嶋裕史著・翔泳社)/配布プリント
担当教員 脇坂 賢

到達目標

1.コンピュータの構成と動作する仕組みを理解する
2.コンピュータを活用するさまざまな処理についてフローチャートで表現することができる
3.プログラムの基本制御構造を組み合わせて、簡単なプログラムを作成することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータおよびインターネットの基本的なしくみを説明できる。コンピュータおよびインターネットを利用できるコンピュータおよびインターネットを満足に利用することが出来ない
評価項目2逐次、分岐、繰り返しを複数含んだフローチャートを書くことが出来る。逐次処理に加え、分岐と繰り返しのいずれかを用いたフローチャートを書くことが出来るフローチャートを書くことが出来ない
評価項目3逐次、分岐、繰り返しを複数含んだプログラムをプログラミング言語で記述できる逐次、分岐、繰り返しを用いた簡単なプログラムをプログラミング言語で記述できるプログラミング言語でプログラムを記述できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報工学における基礎知識として、コンピュータの構成、数の体系(2進数、10進数、16進数での表現)、基本的な論理演算の知識を習得する。
プログラミング言語を用いて統合環境の上で基本的なプログラミングができる。
授業の進め方・方法:
授業の内容は四半期ごとに以下の内容について取り扱う

【前期中間試験まで】コンピュータの構成、アナログ・ディジタル、2進数と16進数、について取り扱う。
【前期期末試験まで】インターネットの構成と仕組みについて取り扱う
【後期中間試験まで】C言語で、入出力および簡単な計算を行うプログラムを書いていくことを扱う。
【後期期末試験まで】分岐、繰り返しといった制御構造を伴うプログラムを書いていくことを扱う
注意点:
教科書は、前期は「情報の科学」の教科書とプリント配布にて講義を進める。「スラスラわかるC言語」は後期から使用する。
課題等の提出についてはLMS(BlackBoardLearn)を使用するので、早期に使用に慣れること。
また、各学生の自宅PCにも、講義で用いるのと同様の演習環境を導入可能である。できるだけ自宅PCにも、自学自習できる環境を整えることが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 演習室等使い方 演習室のパソコンやLMSにログインできる
2週 アナログとディジタル
コンピュータのデータ量の単位
アナログトディジタルのちがいを説明できる
コンピュータのデータ量の単位換算が出来る
3週 コンピュータの動作の仕組み コンピュータの構成、インターフェースについて説明できる
4週 情報のディジタル化(1) 2進数、10進数、16進数を相互に変換できる。
5週 情報のディジタル化(2) 二進数の加減算ができる
6週 情報のディジタル化(3) コンピュータにおける、文字、画像、動画などをどのようにデータ化しているかがわかる
7週 前期中間試験
8週 試験解説
情報伝達とメディア
情報伝達手段としてのメディアと、コンピュータの関係がわかる
2ndQ
9週 ネットワークの構成要素 コンピュータネットワークの概観がわかる
10週 インターネットのしくみ(1) パケット交換方式、プロトコルについて簡単に説明できる
11週 インターネットのしくみ(2) IPアドレス、MACアドレス、経路制御、DNSについて説明できる
12週 インターネットのしくみ(3) Web閲覧、メールの送受信の再のコンピュータやサーバの動作の概要を説明できる
簡単なネットワーク障害のトラブルシュートが出来る
13週 情報セキュリティ(1) 情報セキュリティ技術およびセキュリティの脅威を説明できる
14週 情報セキュリティ(2) ネットワークを利用した犯罪や迷惑行為の手口を知り防衛のための手段を説明できる
15週 期末試験
16週 試験返却・解答
プログラムの開発環境
開発環境を使用して、HelloWorldのプログラムを動かすことができる。
後期
3rdQ
1週 日本語でプログラムを書く 身近な動作、簡単な絵や記号の描画について、その手順を明確に日本語で表現できる。
2週 変数と演算 変数について、扱うデータに応じてさまざまな「型」があることを説明できる
3週 変数の宣言 使用すべきデータ型を判断できる
4週 出力(1) 整数型の四則計算について、計算結果を表示できる
5週 出力(2) printf を用いた文字列の表示が行える
6週 演算 整数型の変数を宣言し、計算に利用できる
7週 入力 キーボードから数値を入力し計算に利用できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答
条件分岐(1)
if文を用いて数字の大小比較が行える。論理演算子を用いた条件を記述できる
10週 条件分岐(2) switch case文を用いたプログラムを記述できる
11週 繰り返し処理(1) while文を用いた反復処理を記述できる
12週 繰り返し処理(2) for 文を用いた反復処理を記述できる
13週 繰り返し処理(3) 2重ループのプログラムを記述できる
14週 総合演習 これまでに学習した内容を活用して簡単なプログラムを作成できる
15週 期末試験
16週 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。2
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。1
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。1
情報セキュリティの必要性、様々な脅威の実態とその対策について理解できる。1
数値計算の基礎が理解できる1
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。1
データの型とデータ構造が理解できる1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。2
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。2
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合500010400100
基礎的能力2500520050
専門的能力2500520050
分野横断的能力0000000