計測工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 計測工学 前田良昭、木村一郎、押田至啓著 コロナ社/随時配布するプリント
担当教員 藤井 正光

到達目標

1.計測・測定の定義と計測方法の分類について説明できる。
2.国際単位(SI単位)系の構成を理解し、SI基本単位およびSI接頭語を説明できる。
3.測定誤差の原因と種類、精度と不確かさ、合成誤差を考慮し、測定誤差を低減できる。
4.各種物理量の計測原理と計測方法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI基本単位を7つ挙げる事ができ、SI組立単位の次元を解析する事が出来るSI基本単位を挙げる事ができるSI基本単位を一つも挙げる事が出来ない
評価項目2測定誤差の原因や誤差の伝搬を踏まえ、発生する測定誤差の範囲を推定できる測定誤差の原因や種類を挙げ、それらについて説明する事が出来る測定誤差の原因や種類を挙げる事が出来ない
評価項目3いくつかの測定器の原理や使用法を説明でき、正しく使用できるいくつかの測定器の原理や使用法を説明できる測定器の原理や使用法を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・物理量を表すための標準単位系(SI単位系)について学習する
・物理量を数値化する上で重要な有効数字の取り扱いや、測定誤差を軽減する手法について学習する
・各種物理量を測定するための測定器の基本動作原理や使用法について学習する
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義形式で行う。その他の評価は、随時出題される課題を積極的に回答・提出する事で加点される
・ 定期試験テスト前後には、重要な箇所についてレポート課題を課すので、期限に遅れず提出すること
注意点:
・ 数列の総和や指数関数などの計算を多用するため、関数電卓を準備しておくこと
・ 情報リテラシーⅠ・Ⅱにおけるエクセルを用いた数値解析を習得していれば、線形補間などの数値解析に応用できる

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義概要の説明~計測とは 計測と測定の定義を説明できる
2週 SI基本単位の定義と標準1 SI単位の基本単位を7つ挙げる事が出来る
3週 SI基本単位の定義と標準2 SI接頭語を説明できる
SI組立単位を説明できる
4週 SI単位と次元、様々な量の次元の計算 SI組立単位の次元解析ができる
5週 目盛の読み取りと記録 直尺の目盛の読み取りができる
計測には必ず誤差が発生する事を説明できる
6週 数値の丸めと有効数字 有効数字と有効桁数について説明ができる
有効数字の含む数値範囲を示すことができる
7週 有効数字の演算
有効数字の四則演算ができる
有効数字の演算により有効桁数が変化する事を説明できる
8週 前期中間試験 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答 試験返却・解答
10週 測定で生じる誤差の種類と原因 測定時に発生する誤差の種類を説明できる
誤差発生の原因と改善方法を説明できる
11週 不確かさ(誤差)の性質とその表現 誤差の3公理を説明できる
誤差、偏差、残差について説明できる
12週 測定値の統計的処理 標準偏差を導出する事が出来る
一定確率(68.3%, 95.4%)で含まれる誤差の範囲を推定できる
13週 測定結果の表し方 度数表とヒストグラムを用いて測定結果を整理できる
14週 測定精度の見積り
平均による偶然誤差の平坦化
正確度と精密度を説明できる
平均と移動平均を算出できる
15週 誤差の伝搬 間接測定では、複数の測定誤差が影響する事を説明できる
16週 試験返却・解答 試験返却・解答
後期
3rdQ
1週 前期の復習 前期の内容の演習問題を解くことができる
2週 測定精度の推定 誤差の伝搬に基づいた間接測定の精度を推定できる
3週 測定精度の計画 誤差等分の原理に基づいた測定精度の計画ができる
4週 測定値の線形補間 線形補間を用いて、測定値間の数値を推定できる
5週 最小二乗法の原理 最小二乗法による数値補間の原理を説明できる
6週 最小二乗法の測定値への適用 最小二乗法を用いて、測定値間の数値を推定できる
7週 まとめと演習問題 これまでの講義内容の演習問題を解くことができる
8週 後期中間試験 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答 試験返却・解答
10週 電圧・電流の測定 主要な電圧・電流の測定方法を説明できる
11週 抵抗・インピーダンスの計測方法 主要な抵抗・インピーダンスの測定方法を説明できる
12週 長さなどの計測方法 主要な長さなどの測定方法を説明できる
13週 温度などの計測方法 主要な温度などの測定方法を説明できる
14週 圧力などの計測方法 主要な圧力などの測定方法を説明できる
15週 質量などなどの計測方法 主要な質量などの測定方法を説明できる
16週 試験返却・解答 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。2
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。2
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。2
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。2
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。2
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。2
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。2
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。2
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。2
気体の内部エネルギーについて説明できる。2
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。2
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。2
熱機関の熱効率に関する計算ができる。2
物理実験物理実験熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力0000000
専門的能力600010300100
分野横断的能力0000000