電気・電子基礎

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 電気・電子基礎
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 わかりやすい 電気電子基礎 増田 英二 (著), 高橋 寛 (監修)
担当教員 藤井 正光

到達目標

1.電気回路や素子、半導体等の専門用語を説明できる。
2.抵抗の性質やオームの法則、キルヒホッフの法則等を、電気回路の計算に用いることができる。
3.抵抗R、コイルL、コンデンサCを含む基礎的な交流回路の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気回路や素子、半導体等の専門用語を挙げて、それらの概要を説明できる電気回路や素子、半導体等の専門用語を挙げる事ができる。電気回路や素子、半導体等の専門用語を一つも挙げる事ができない。
評価項目2オームの法則、キルヒホッフの法則等を用いて、電気回路の適切な設計に利用することができるオームの法則、キルヒホッフの法則等を、指定された電気回路の計算に用いることができるオームの法則、キルヒホッフの法則等を、指定された電気回路の計算に用いることができない
評価項目3抵抗R、コイルL、コンデンサCを含む基礎的な交流回路の計算ができる抵抗R、コイルL、コンデンサCの内2種を含む基礎的な交流回路の計算ができる交流回路の計算ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
抵抗R・コイルL・コンデンサCで構成した電気回路に生じる基礎的な電気現象について理論を学ぶと共に、数値計算を行う事で理解を深める。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義形式で行う。ポートフォリオの評価は、随時出題される課題やレポートを回答・提出する事で加点される
・ 定期試験テスト前後には、重要な箇所についてレポート課題を課すので、期限に遅れず提出すること
注意点:
・学習内容を修得するには、自ら能動的に問題を解くことが必要となる。自宅でも演習問題などを十分に解くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス+電気の基礎の復習と演習 ・電荷、電圧、電流の概念をことばで説明できる
2週 電荷および電流と電圧
オームの法則と抵抗の性質
単位とSI単位の接頭語
・オームの法則を用いて抵抗を流れる電流や抵抗両端電圧を計算できる
・SI単位の接頭語を理解し、単位換算ができる。
3週 抵抗の接続とその利用1
・抵抗の直列接続と分圧回路
・抵抗の並列接続と分流回路
・抵抗の直列、並列、直並列接続回路において、合成抵抗を計算できる。
・抵抗の直列、並列、直並列接続回路において、各部の電圧および電流の計算ができる。
4週 抵抗の接続とその利用2
・抵抗の直列接続と分圧回路
・抵抗の並列接続と分流回路
・分圧回路および分流回路を用いて、任意の電圧や電流を生じる抵抗の組み合わせを求めることができる。
5週 キルヒホッフの法則を用いた直流回路の電圧・電流の計算1
・キルヒホッフの法則
・ブリッジ回路
・直流の回路網にキルヒホッフの法則を適用することができる。
6週 キルヒホッフの法則を用いた直流回路の電圧・電流の計算2
・キルヒホッフの法則
・ブリッジ回路
・キルヒホッフの法則を利用して、複数の電源と抵抗から成る直流回路網の各部の電流を計算することができる。
7週 キルヒホッフの法則を用いた直流回路の電圧・電流の計算3
・キルヒホッフの法則
・ブリッジ回路
・ブリッジ回路で発生する電圧の計算をすることができる。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答 試験返却・解答
10週 電流の各種作用1
・ジュールの法則
・電力と電力量
・ジュールの法則を用いて、抵抗体での発熱量を求めることができる。
11週 電流の各種作用2
・ジュールの法則
・電力と電力量
・負荷で消費される電力と電力量を求めることができる。
12週 電流と磁界1
・磁石と磁界、磁気に関するクーロンの法則
・電流が作る磁界
・磁化現象と磁気回路
・クーロンの法則を用いて磁極に働く力の大きさを計算できる。
13週 電流と磁界2
・磁石と磁界、磁気に関するクーロンの法則
・電流が作る磁界
・磁化現象と磁気回路
・電流が作る磁界の大きさと方向を求めることができる。
14週 電磁力と電磁誘導1
・電磁力
・直流モータ
・電磁誘導
・自己インダクタンスと相互インダクタンス
・電磁誘導について、言葉でと式を用いて説明できる。
・電磁誘導で発生する起電力の大きさと方向を求めることができる。
15週 電磁力と電磁誘導2
・電磁力
・直流モータ
・電磁誘導
・自己インダクタンスと相互インダクタンス
・電磁誘導について、言葉でと式を用いて説明できる。
・電磁誘導で発生する起電力の大きさと方向を求めることができる。
16週 試験返却・解答 試験返却・解答
後期
3rdQ
1週 電磁力と電磁誘導3
・電磁力
・直流モータ
・電磁誘導
・自己インダクタンスと相互インダクタンス
・自己インダクタンスと相互インダクタンスについて、式と言葉で説明できる。
2週 電荷と静電力1
・電荷に関するクーロンの法則
・電界と電位
・静電誘導と誘電分極
・電荷に関するクーロンの法則を用いて電荷に働く力を計算できる。
3週 電荷と静電力2
・電荷に関するクーロンの法則
・電界と電位
・静電誘導と誘電分極
・電界と電気力線、等電位面について説明できる。
4週 電荷と静電力3
・電荷に関するクーロンの法則
・電界と電位
・静電誘導と誘電分極
・静電誘導の概略をことばで説明できる。
・誘電分極の概略を説明できる。
・誘電率と比誘電率の関係を説明できる。
5週 コンデンサと静電容量1
・コンデンサの構造と静電容量
・コンデンサの接続
・コンデンサの機能とその応用
・平行平板コンデンサの構造と電界および電束について説明できる。
・平行平板コンデンサの静電容量を求めることができる。
6週 コンデンサと静電容量2
・コンデンサの構造と静電容量
・コンデンサの接続
・コンデンサの機能とその応用
・コンデンサの電荷と電圧、静電容量の関係を説明できる
・コンデンサの直列接続、並列接続、直並列接続の合成静電容量を計算できる。
7週 コンデンサと静電容量3
・コンデンサの構造と静電容量
・コンデンサの接続
・コンデンサの機能とその応用
・コンデンサの直列接続、並列接続、直並列接続の、各部の電圧と電荷量を計算できる。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答 試験返却・解答
10週 交流回路の基礎1
・正弦波交流の性質
・正弦波交流起電力の発生
・正弦波交流のベクトル表示
・正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。
11週 交流回路の基礎2
・正弦波交流の性質
・正弦波交流起電力の発生
・正弦波交流のベクトル表示
・平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。
・正弦波交流のベクトル表示を説明できる。
12週 交流回路の取り扱い方1
・RLC各素子における交流起電力の発生
・R、L、Cを含む直列回路と並列回路
・交流回路の電力
・共振回路
・抵抗、コイル、コンデンサにおける正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
・R、L、Cを含む直列回路および並列回路における各部の電圧と電流の関係を計算できる。
13週 交流回路の取り扱い方2
・RLC各素子における交流起電力の発生
・R、L、Cを含む直列回路と並列回路
・交流回路の電力
・共振回路
・交流回路の皮相電力、有効電力、無効電力、力率について説明できる。
・直列共振回路および並列共振回路の計算ができる。
14週 交流回路の複素数表示1
・複素数のベクトル表示
・交流回路の複素数表示とフェーザ
・記号法による交流回路の取扱い
・複素数の扱いを理解し、四則演算ができる。
・複素数のベクトル表示、極形式につて説明できる。
15週 交流回路の複素数表示2
・複素数のベクトル表示
・交流回路の複素数表示とフェーザ
・記号法による交流回路の取扱い
・正弦波交流を、複素数を用いて表すことができる。
・正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。
16週 試験返却・解答 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2前2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2前5,前6,前7
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2前3,前4
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。2前7
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2前7
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2前11
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2後10
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2後11
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2後15
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2後12
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2後12
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2後14,後15
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2後14,後15
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。2後14,後15
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2後12
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2後13
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2後14
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2前12
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2後3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2後5
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。2後6
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。2前12
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。2前14
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。2前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力0000000
専門的能力600010300100
分野横断的能力0000000