電子回路

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電子回路
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「よくわかる 電子回路の基礎」、堀 桂太郎 著、電気書院
担当教員 山下 晃司

到達目標

1.電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタおよびFETの構造と動作の特徴を説明できる。
2.増幅回路の動作を理解し、トランジスタを用いた基本増幅回路の設計をすることができる。
3.オペアンプの特徴を理解し、オペアンプを用いた基本増幅回路を設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタおよびFETの構造と動作の特徴を説明できる。電子回路の基礎となるダイオードおよびトランジスタの構造と動作の特徴を説明できる。電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタの構造と動作の特徴を説明できない。
評価項目2増幅回路の動作を理解し、トランジスタを用いた基本増幅回路の設計をすることができる。増幅回路の動作を理解し、トランジスタを用いた基本増幅回路について説明できる。増幅回路の動作をせつめいできない。
評価項目3オペアンプの特徴を理解し、オペアンプを用いた基本増幅回路を設計できる。オペアンプの特徴を理解し、オペアンプを用いた基本増幅回路の動作を説明できる。オペアンプの特徴をせつめいできな理解し、オペアンプを用いた基本増幅回路の動作を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタおよびFETの構造と動作の特徴を説明できる。
2.回路設計に不可欠な負荷線、バイアス回路、交流に対する回路を説明できる。
3.トランジスタとFETの動作を理解し、等価回路を説明できる。
4.増幅回路の動作を理解し、基本増幅回路の設計をすることができる。
5.オペアンプの特徴を理解し、その基本動作を説明できる。
6.オペアンプを用いた基本増幅回路の動作を理解し、設計できる。
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし、演習問題や課題を出して解答の提出を求める。
・内容のまとまりご毎に小テストを行う。
注意点:
・学習内容を修得するには、自ら能動的に問題を解くことが必要となる。自宅でも演習問題などを十分に解くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・イントロダクション
・正弦波交流とそのベクトル表示
・正弦波交流の特徴とフェーザを用いた表現を説明できる。
2週 ・抵抗、コイル、コンデンサの構造と性質
・記号法を用いた交流回路の計算
・抵抗、コイル、コンデンサの性質と機能を説明できる。
・記号法を用いる利点を説明できる。
3週 ・キルヒホッフの法則
・各種基本定理
・キルヒホッフの法則を説明できる。
・テブナンの定理とノートンの定理を説明できる。
・重ね合わせの理について説明できる。
4週 ・原子の構造と結合、半導体結晶の特徴
・真正半導体と不純物半導体の電気伝導
・原子の構造と半導体結晶の構造について説明できる。
・半導体の特徴を説明できる。
・不純物半導体の構造を説明できる。
・真正半導体と不純物半導体の電気伝導を説明できる。
5週 ・pn接合における電気伝導の特徴
・ダイオードの構造と電圧・電流特性
・pn接合の接合面で生じる現象を説明できる。
・pn接合における電位の状態を説明できる。
・pn接合ダイオードの電流・電圧特性を説明できる。
・ダイオードの整流作用を説明できる。
・非線形素子を含む回路の負荷線と図式的解法について説明できる。
6週 ・トランジスタの構造と電圧・電流特性
・トランジスタの増幅作用
・npnトランジスタの構造と動作を説明できる。
・npnトランジスタの電圧・電流特性を説明できる。
・増幅の概念を説明できる。
・トランジスタによる増幅作用を説明できる。
7週 FETの構造と電圧・電流特性
8週 中間試験
2ndQ
9週
10週
11週 ・差動増幅回路
・電圧フォロワ回路
・差動増幅回路の動作を説明できる。
・差動増幅回路の特徴を説明できる。
・バッファアンプの性質と用途を説明できる。
12週 ・オペアンプの動作と特徴
・反転増幅回路
・オペアンプの動作を説明できる。
・オペアンプの特徴を説明できる。
・反転増幅回路の増幅率を計算できる。
13週 オペアンプを用いた増幅回路 ・非反転増幅回路の増幅率を計算できる。
・差動増幅回路の出力を計算できる。
・バッファアンプの動作を説明できる。
14週 オペアンプを用いた演算回路 ・加算回路の動作を説明できる。
・微分回路、席分回路の動作を説明できる。
15週 期末試験
16週 電子回路の総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。2
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。2
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3
演算増幅器の特性を説明できる。3
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。3
電子工学真性半導体と不純物半導体を説明できる。2
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。2
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。2
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010200100
基礎的能力0000000
専門的能力700010200100
分野横断的能力0000000