電子材料

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成25年度 (2013年度)
授業科目 電子材料
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 電子デバイス物性(日本理工出版会) 副読本 電気・電子材料 (オーム社)
担当教員 古森 郁尊

到達目標

1. 導体・半導体の特性および性質を説明できる。
2. 電子材料の用途を説明できる。
3. 電子材料の工学的な利用方法を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定量的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できない。
評価項目2磁性材料・機能材料の特性および性質・応用について説明できる。磁性材料・機能材料の特性および性質について説明できる。磁性材料・機能材料の特性および性質について説明できない。
評価項目3電子材料の工学的な利用方法を説明でき応用を考えることができる電子材料の工学的な利用方法を説明することができる。電子材料の工学的な利用方法を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
すべての物質は原子が結合することで形成されているが、この結合の担い手が電子であり、それぞれの物質の性質を決めている。電子物性では、導体・半導体・絶縁体(誘電体)材料・磁性体材料・機能材料のそれぞれの特徴について学ぶ。また、エレクトロニクスの分野において、物質の持つさまざまな性質がどのように利用されているかを理解し、近年急速に進歩している電子機器や電子デバイスの動作を理解する。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし、電子物性の各論に入る前に、電子物性に使われる量子力学成立までの歴史的な背景から講義を行う。試験前には課題の提出を求めます。
注意点:
電磁気学・電気回路・電子回路の復習を必ず行っていること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明
2週 電流に関する復習 伝導電流と変位電流の違いを説明できる。
3週 電磁波に関する復習 電磁波の伝搬について説明できる。
4週 エネルギー量子 光の粒子性・波動性について概要を知り、離散的な量としてのエネルギーを説明できる。
5週 電子物性の基礎1 光電効果・コンプトン効果・ドブロイ波について概要を説明できる。
6週 電子物性の基礎2 ラザフォードとボーアの原子モデルの違いの概要を説明できる
7週 電子物性の基礎3 演習問題を通しエネルギー準位を説明できる。
エネルギー障壁を定性的に説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 原子の構造1 ミクロな世界の粒子の集合体の特性の表現方法を説明できる。
10週 原子の構造2 バンド理論について定性的に説明できる。
11週 導電材料1 導電材料に要求される電気的諸特性を把握し、導電材料の電気伝導を説明できる。
12週 導電材料2 特殊な材料として半導電性材料について知り、工業的な有用性を説明できる。
13週 導電材料3 超伝導材料の電気的特性について説明できる。
14週 導電材料4 導電材料の電気伝導度と温度との関係について説明できる。
15週 前期定期試験
16週 復習
後期
3rdQ
1週 半導体材料1 真性半導体・不純物半導体材料の電気伝導を説明できる。
2週 半導体材料2 金属-半導体・PN接合による整流作を説明できる。
3週 半導体材料3 接合型・電界効果型トランジスタの動作特性を把握し、工業的な応用について説明できる。
4週 半導体材料に関する演習 演習課題を自分で解ける。
5週 半導体材料4 電流磁気効果・光起電力効果・光導電効果を説明できる。
6週 半導体材料5 熱電効果・熱抵抗効果・電圧抵抗効果を理解でき、半導体材料の応用を考えることができる。
7週 半導体材料6 半導体を用いたセンサーの動作原理を説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 絶縁材料1 絶縁材料に要求される諸条件を説明できる。
10週 絶縁材料2 絶縁材料の劣化原因を説明できる。
絶縁材料の誘電的特性を把握しさらに複合誘電体の絶縁性能を説明できる。
11週 絶縁材料3 電力設備での絶縁材料が受ける劣化要因について説明できる。
電力機器に使われる主な絶縁材料の種類と特性を説明できる。
12週 材料の磁気的性質と磁性材料1 強磁性材料の磁界中での諸特性を説明できる。
硬い磁性材料・軟らかい磁性材料の特性を知り、工業的な応用について説明できる。
13週 磁性材料2 光機能材料・有機エレクトロニクス・分子素子・バイオエレクトロニクスの有用性を説明できる。
14週 機能材料 光機能材料・有機エレクトロニクス・分子素子・バイオエレクトロニクスの有用性を説明できる。
15週 後期定期試験
16週 復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000